モブは取り巻きに呼びだされる
ダルケンから貰った紙にはこう書いてあった、昼休み屋上にこいと、果し状みたいな感じで。
とりあえず午前中の授業が終わった後、ダルケンから貰った紙の通り屋上に行くと
「遅かったな。下級貴族」
「僕にはステイランって名前があるんだけど。ダサケンさん」
「ダルケンだ。悪いが貴様にはカース様の取り巻きから外れてもらう」
急だな。それは嬉しいことだけどなんでだ?僕にはメリットしかないけどそっちにもメリットしかないからか?
「前々からお前の両親に手紙を送っていた。カース様の取り巻きに入るのをやめさせろと。何度言っても折れないから多額の金とお前の親権をなくさせた」
「は?親権をなくさせたってどういうこと?そんなん無理に」
「無理はではないさ。親権も金で買ったからな。だけど俺はお前の親権なんていらない。これでお前はもう取り巻きにいる理由も無くなった。だから昼飯も買いに行く必要はない。もうカース様には近づくな」
ダルケンが僕に言った後、屋上の端っこに人が一人寝ていた。学校の指定の服じゃないってことは
「面白そうな話してるね君たち。私も混ぜてよ」
こいつ、この前うちのギルドに攻めてきた銃を使ってたやつだ。確か名前は
「学生君。お初にお目にかかるよ。私の名はヒュース。ギルド、マルガレーファミリーに所属している。君たちに聞きたいことがあるんだけどステイラン・スーのことは知らないかな?」
ヒュースは銃を構えて僕とダルケンに言うが
「冒険者風情が俺の前に立つんじゃないよ。ぶち殺すぞ?」
ダルケンがヒュースに言った瞬間、ヒュースはダルケンの肩を銃で撃つ。
「っ!貴様ぁ!」
「たかたが貴族風情がうるさいよ。今私が喋ってるんだし黙ってなよー。そうすれば生かしてあげるからさー」
「はぁ?なぜ俺が命令されなければ」
ダルケンが肩をおさえながらヒュースに怒鳴ってるとヒュースはダルケンに急接近し、口を開いて銃を突きつける。
「ねぇ?黙ってれば殺しはしないって言ったよ。あまりでかい騒ぎは起こしたくないんだ。喋らなければ殺さないでおいてあげる。もう一人のそこにいる君に聞くから」
「ふ、ふがが!ふが!」
ダルケンが何かいいだそうにしていたがダルケンを躊躇なくヒュースは撃ち殺す。
「はぁ。余計な仕事増やしちゃった。今日のところは帰るけど君、今見たことは言わないようにね。でないとお兄さんの銃が今度は君に向けられるぞ!なんてね」
ヒュースはダルケンの遺体を担ぐとどこかに消えた。これはやばい状況を見てしまったんじゃ。というか何もできなかった。