モブと可愛い後輩と
僕はバイト先でのバイトを終え、帰ろうとするとアンチちゃんが
「先輩ー。私も帰るんで送ってくださいよー」
えー。アンチちゃんといるとアンチちゃんをナンパしようとするやつがいるからなぁ。絡まれたくないんだよな。どうしよう。
「ステイラン君。送ってあげたらどうかな。一応外も暗くなってくる頃だし女の子に夜道は危ないからさ」
コナカさんが店の片付けを終えてきた後に僕にいう。
「だ、大丈夫ですよ。アンチちゃんは強い子ですから。僕は男と言ってもほら、弱い方ですから」
「大丈夫ですよ。先輩はイケてる男ですから。先輩の見事な金的には私感激してます!」
......僕アンチちゃんの前で金的なんてしたことないけど。ま、いいか。ここで揉めてる時間もったいないし
「わかりました。今日はアンチちゃんと帰りますよ」
「やったー!先輩大好き!」
アンチちゃんは興奮のままに僕に抱きついてくる。
「ソ、ソダネー。アリガトー」
「もう!すぐそういう棒読みなセリフはやめてよ!アンチちゃんは先輩のそういうとこ嫌いです!」
はいはい。わかったから早く着替えてきなさいよもう。
アンチちゃんの着替えを待ち、アンチちゃんが更衣室から出てきて帰る準備ができた頃、僕はコナカさんに挨拶した後にバイト先から出る。
「先輩とデート!先輩とデート!」
鼻歌まじりにアンチちゃんはいうが決してデートじゃない。僕はアンチちゃんを送っているだけだ。デートなんかじゃないよ!本当に
「先輩と会えるのはバイト先だけだからねー。私嬉しいな」
アンチちゃんと僕は実は同い歳だ。ただバイトがバイトに僕が先にいたから先輩と呼ばれてるだけ。僕は同い歳だから名前でいいって言ったのに
「私は先輩のこと先輩っていいたいから先輩って言うの。歳上にも先輩って言葉あんまり使わないんだから先輩は光栄に思うべきなんだよ!」
そのときはそう言われたけど別に光栄だともなんとも思わないけど。
僕はアンチちゃんを家の近くまで送った後帰ろうとすると僕達二人の前に急に知らない男が現れた。
「へっへぇ。にいちゃん。その女、俺たちにくれねぇか?もうお別れするんだろ?」
「そうそう。俺たちその女狙ってたんだ。いいだろにいちゃん」
はぁー。やっぱ絡まれた。でもまさかアンチちゃんの家の前で絡んでくるなんて。予想してなかったよ。いつもは道中にくるし。
「あ、先輩。送ってくれてありがとうございます。今日はもう帰っていいですよ」
「そ、そう?わかったよ」
なんか知らないけど絡まれたらいつも僕のこと遠ざけるんだよな。ま、面倒じゃないからいいけど。アンチちゃんなら大丈夫でしょ。アンチちゃんだし。
僕は男二人をアンチちゃんに任せてアンチちゃんとわかれた。