モブの平和な生活
僕は寮に戻り、その日休んだ後次の日からは普通に学校に通う。
こうやってちゃんと学校に通えるのも帰ってきたって感じがするなぁ。
グリグリとシンクは学校を辞めていた。それと僕のギルドからも出ていくらしい。楽なことをしようとした自分を恥じたいと傷が回復してもう動けるようになったグリグリが言っていた。
自分らのことを考えて僕達のギルドから出ていくなんて。全然いてくれてもいいのに。
「うちらはマルガレーファミリーや噂のアークストームが所属するギルドのマスターのところにいれば安定して暮らせると思っていたけどうちらの考えが甘かった。だからうちらは一から鍛えなおそうと思ってね」
グリグリはテイス王国から出ていく前に僕に言った後、シンクは僕にひたすら頭を下げていた。
「迷惑ばかりかけてすまなかったっす!でもステイラン達といた時間はとても有意義だったっす!」
シンクは最後にそれだけ言った後、二人はテイス王国を後にし、マルガレーファミリーはアガート帝国の一件以来あまり顔をあわせることがなくなった。王国にはいるらしいけど僕らとは顔をあわせないようにしているらしい。
「マルガレー達とはあれから会ってないし、カース君もしばらくは学校に出てこれないらしいからなんとも平和だなぁ」
後はギルドに顔を出した時にアゼンタ達が何も問題を起こしたりしてなきゃいいけど。
アガート帝国の戦い後、うちのギルドはアルビダさん達が厳戒たいせいで控えていたらしいんだけど誰の襲撃もなかったと言っていた。
「あたいらが控えていても意味はなかったみたいだねぇ」
「当然。マスターはこのことも予測できていた。ただアルビダにも出番をあげたいと優しい配慮をしてくださったんだよ」
優しい配慮ねぇ。全く考えてなかっただけなんだけどね。というか帝国の入り口でアンチちゃん達があれだけ敵を倒してるとは思わなかったし。
「私達はこれからはマスターの為に動くから何があればアルビダは頼りにしてるわよ」
アゼンタがアルビダに言うと満更ではなさそうにアルビダは喜んでいた。
みんなやることを見つけて動き出してる。僕はただ平和に生きていきたいだけだから特にもう何も今後のことは考えてないんだよなぁ。アガート帝国がほとんどの力を持ってる国や村を滅ぼしたし。
まさにしばらくは平和な日常、今日は学校が終わればバイトに行った後ギルドに顔を出して
僕は学校が終わった後ギルドに向かおうとすると学校の前にミルターが待っており
「ステイラン君。今日は冒険者ギルドに行くだろう?僕も一緒に行くよ」
何で迎えにくるのかなぁ。先にバイトに行きたかったけど。でも仕方ないか。これはこれでいいもんだしな。
僕はミルターに返事を返した後ギルドに向かうことにした。
この平穏がずっと続きますように




