モブはまたも逸材を見つける〜ミルター〜
イーアルガンとパーティのメンバーはイーアルガンが僕に攻撃しようとしたのを見たあとイーアルガンについていく。
僕は残された白髪の男に近づき、頭を撫でてあげると
「あ、ありがとうございやす。僕みたいなカスを助けてくれて」
カスとかそんないきなり言わなくてもいいだろうに。僕はこの子がそんな弱い子にも見えないし。
「僕は君のことカスとは思ってないよ。僕には君が逸材に見える。まさに光る原石だ!」
とりあえず褒めてこの子のこの沈んだ顔を元気にしよう。この子はアゼンタに会った時と同じ顔でかなり絶望的な顔してる。だから
「あの、えーと、イーアル?さんだったかな。あの人とは仲良く出来てたの?」
「......僕達は田舎からきたんでやすがイーアルガンさんが僕にあんな態度をとるようになったのは僕が戦闘でつかえなくなったあたりから僕のことパーティのメンバーと一緒にさっきみたいにいじめてくるようになったんだ」
戦闘で使えなくなったからってサンドバッグはひどいな。うん。本当に酷い。
「よし。じゃ君僕のパーティの仲間にならないか?」
「え?ぼ、僕がでやすか?そんな、あなたさまのパーティのお邪魔になりますよ。僕本当に戦闘に関してはてんでダメですから」
ふむ。まずはこの自信のなさからどうにかしないとな。
「じゃ君の長所を聞こうか。そしてそこを伸ばそう」
「僕の長所でやすか?僕の長所は魔法でやすね。特に人にばけるというか変装の魔法が得意でやす」
変装の魔法って十分すごいと思うんだが。もしかしてイーアルガンさんのパーティって脳筋の集まりか?
「変装の魔法だなんてすごいじゃないか。試しに僕に変装してみてよ」
僕は白い髪の子に言うと白い髪の子は僕を少しじーっと見たあと魔法の詠唱を始めると一瞬で僕の姿に変わる。こ、これはすごい。顔とか筋肉質とか肌の色まで僕と全く一緒だ。
「僕は弱いでやすからこんなことしかできないんでやすよ。変装しても強くなれるわけじゃありやせんから」
「でもこの魔法は十分すごいよ。うんうん!君はこの変装の魔法を極めるといいよ」
僕は言った後、白い髪の子は僕の変装をやめてもとの姿に戻った後
「僕のこと褒めてくれて嬉しいでやす。お名前を聞いても宜しいでやすか?」
「僕?僕はステイラン。ただの冒険者だよ」
「ステイラン様でやすね。覚えやした。ステイラン様のパーティには入るでやすがもう少し自分を鍛えてから入るでやす。だから待っていてほしいでやす」
そんな急ぐことでもないし時間が欲しいのもわかるからそうだね。了承しとこう。