アガート帝国〜城の前で〜
僕達はマルガレーの後に続いてまっすぐ城付近にまで向かうと入り口に一人の男が立っていた。男は背中に棍棒を背負い、両目には縦に一文字傷が入っており、鼻とあごに、ばつのマークがついていた。
「やっときたか。かなり待ったぞえ」
「......誰だっけ君」
マルガレーの後ろにいたヒュースが言うと、男は背中に持っていた棍棒をヒュースにむけて投げる。男が投げてきた棍棒をヒュースが義手から銃弾を撃ち、棍棒をとめる。
「もう冗談じゃないかー。いきなり攻撃するのはやめようよ。スカッン」
「うるせえぞえ。我はお前のそういうとこだいっきらいぞえ。それよりエルク嬢はどこぞえ?」
ヒュースにスカッンと呼ばれた男は言った後ヒュースが
「ボス。ここは私に任せてください。後エルクが来るまでこいつで遊んでます」
「わかった。エルクが来たら遊ぶのはやめるんだぞ。お前の遊び癖は本当に悪いからな」
マルガレーが言った後僕達アークストームはヒュースを城の入り口に置いて城の中へ進んだ。あいつの実力はよくわかってるから心配とかはない。僕は戦ったことないけどね!
ステイラン達が城に入るとヒュースはスカッンに腰の銃を抜き、銃口を向ける。
「ここの守りをしていたのに簡単に通してよかったのかな」
「別に構わんぞえ。我はそこまで期待されてはいないからな。だから我がやるべきことはお前をとめることぞえ。ヒュース」
スカッンは棍棒をとるとヒュースの銃に向け攻撃する。
「我は馬鹿だから帝王様が考えてることなど知らんぞえ。でも我は我のやりたいようにやれと帝王様に命じられたぞえ。だから好き放題してやるぞえ」
「私はお前をこうしてすきかってさせる帝王をやばいとしか思えないね。お前という存在がいかにやばいか。あの帝王は何もわかってない」
ヒュースはスカッンの攻撃を防ぎながら言う。
「我がやばい?それは褒め言葉ぞえ?」
「そうだよー。お前からしたら褒め言葉だねー。私からすれば貶しているだけだけど!」
ヒュースはスカッンの片足に義手で氷の弾を撃つと片足を凍らせる。
「おやぁ?」
「よっと」
ヒュースは凍らせたスカッンの足を撃ち抜き、凍った足を破壊する。
「っ!痛いぞえ!痛いぞえ!」
「そうかそうか。それは良かった。それじゃ死んでね」
ヒュースはスカッンの頭を狙うとスカッンは棍棒でヒュースの弾をはじく。
「やって、くれたな、ぞえ。ここからはギアをあげるぞえ」
スカッンの体は急激に変化していき、人間の色をしていた肌から紫色の肌へと変色していく。
「厄介なやつだよなー。人間と魔族のハーフって」




