モブはアガート帝国へ 2
僕はアガート帝国に向かう準備をして割とすぐに二日経った。その間に競技場でそれなりの怪我をしたシンクも回復し、アガート帝国に向かう当日、僕とアゼンタ、ミルター、カイリちゃん、プルトールの見送りにアルビダさんときてくれた。
「申し訳ないっす。お手伝いにはいけなくて」
シンクはゆっくりと近づいてきながら僕達に言う。回復したとはいえ完治じゃない。見送りに来てくれただけでも嬉しいよ。というか僕本当なら行きたくないんだけど。
「ねぇ。僕っている?」
「仮面の人はもちろん必要ですよ。私達アークストームをまとめられるのはマスター以外にはマスターが認めた仮面の人しかいませんから」
マスターが認めたやつとか言われても本人だし。認められるような強さもないし。
「プルトールもそう思うぞ。理想のプルトールはこの場にいる誰よりも君を信頼しているようだよ。仮面の人」
言い方がいちいちよくわからんが僕のこと信用してるって言いたいんだよね。
「わかったよ。役に立てるかわからないけど僕もいくよ」
「仮面の人なら大丈夫っすよ!アゼンタさん達が信頼してる人なら大丈夫っす!」
シンク。根拠もなくそう言うのはやめようね。僕のことバラしてないのは悪いけどさ。というか仮面しか、いやこれ認識阻害の魔法がかけてある特別な仮面だったけ?ならバレないのも仕方ないのか?
「まぁ程々に頑張るよ」
僕はシンクに言うとアルビダさんはアゼンタに近づき
「アゼンタ。ちゃんと生きて帰ってきなよ」
「誰にものを言ってるの?それを言うならアルビダこそ王国のこと、第一王子のこと頼んだわよ。あんたに私らの帰る場所守ってもらうんだからさ」
「当たり前さね。テイス王国のことは何も心配せずにアガート帝国を潰してきな」
アルビダさんはアゼンタに言うとアゼンタは拳を前に出し、アルビダさんもアゼンタの前に拳を出してあわせる。
「それじゃそろそろ行こう。マルガレー達も待ってるだろうし」
僕は四人に言うと四人は黙って王国の入り口にまで歩き出し僕もギルドを後にした。
僕達がギルドを後にした後王国の入り口に着くとすでにマルガレー達が待っていた。
「僕達を待たせるなんていい度胸しているねと言いたいとこだけどま、いいや。先に向かわせた奴らもいるしとりあえずこの場にいるのは僕、ヒュース、エルクの三人だ。よろしくね」
「こちらこそ。アガート帝国までよろしくね」
僕はマルガレーの前に手を出すとマルガレーも手を出し僕と握手をした。




