ちいさいヒトが童話に挑戦してみたw!(笑)
と或る世界ののどかな村で。
ねずみ耳の獣人。 いわゆるケモ耳のひとだね。
そのひとが言いました。
「やあやあとかげさんだよっ!」
「「「ちがうだろおおお!」」」
すぐに三人のひと達に指摘されます。
いわゆる「つっこみ」ですね。
しかしねず耳獣人さんはしれっとつづけます。
「冬は肌がかんそうしてたいへんですねえ。
まじぱねえ。 まじぱねえ」
言ってりょうてを腰に当てて腰をふりふりします。
つっこみしたうちの一人がじと目で訊きます。
そのひとはきつね耳獣人さんです。
「で? 何なんだ? それは」
ねず耳獣人さんが答えるには。
「と或るまにあさんには響くネタなんだあ」
ねず耳獣人さんは満面の笑顔です。
「「「知らんわっ」」」
返ってくるのは
そんなつれないつっこみですが。
しかしねず耳獣人さんはめげない。
「すっきりしないだろうから言っちゃうと
『ろうきゅーぶ!』のひなたちゃんだよぅ!」
ねず耳獣人さんはどこまでもお元気です。
「そんな事童話で言っちゃって良いのかっ?」
つっこむきつね耳獣人さんもめた発言ですが。
「めた発言」とは舞台裏からの発言みたいな感じデス。
兎に角。
「何の用事だい? 村長!」
ねず耳獣人さんが軽い調子で尋ねます。
答えるのはつっこみをした三人のうちの一人。
やぎ獣人さんです。
やぎなだけにおひげが生えて角があります。
「うむ。 町へのお使いを頼みたくてのう」
「おお! はじめてのおつかいですね!」
ねず耳獣人さんははりきりますが。
「「「ちがうだろおおお!」」」
やっぱりつっこまれます。
それはそれとして。
「おれも行くぜ!」
きつね耳獣人さんがきりっと名乗り出ます。
「ぼくも行きます」
つっこみをした三人のさいごの一人。
うさぎ耳獣人さんも言います。
「うむうむ。 三人力を合わせるんだよ」
やぎ獣人さんは満足そうに頷きますが。
「しっかしビミョーな組み合わせだねっ!」
こんどはねず耳獣人さんがつっこみます。
野生の世界では。
きつねは弱い部類ですが狩るもの。
ねずみとうさぎは狩られるものです。
しかしうさ耳獣人さんは苦笑い。
「われわれはこんな耳としっぽですがひとですからね」
「おれを仲間外れにすんなよっ!」
きつね耳獣人さんも焦って詰め寄ります。
ねず耳獣人さんはさらに尋ねます。
「お使いって具体的に何なんだい?」
やぎ獣人さんの答えは。
「うむ。 塩の調達だ」
するとねず耳獣人さんは大笑い。
「あっはっは。 現実的だねっ!
野生動物もニンゲンの料理の味付けは濃過ぎるけど
岩塩を齧ったりするよっ!」
「童話が現実的じゃあいかんのかい」
きつね耳獣人さんもめたなつっこみをします。
兎に角町で塩を買うお使いです。
買うまでは何事もなく済みました。
しかし帰り道。
「どっこいしょを作ってくれい!」
またもねず耳獣人さんが意味不明な事を言い。
「「何じゃそりゃあ!」」
うさ耳獣人さんときつね耳獣人さんがつっこみます。
「ううむ! 落語ネタが通じないとは
嘆かわしいね!」
ねず耳獣人さんはどこまでもまいぺーすです。
「えー。 気はまぎれますかね」
うさ耳獣人さんはよい方に解釈でしょうか。
塩は重いですからね。
しかし運ぶ塩は。
一番小さいねず耳獣人さんが一番大量で
それでいて三人同じ調子で進んでいます。
「絵的におかしくないか?」
ぼやくきつね耳獣人さんは
取り繕ってはいますがやはり厳しそうです。
ねず耳獣人さんは不敵に笑います。
「ふっ! 「技術」!
身体能力は低かろうと最大限に活用する!
それでこその「ひと」だ!」
「童話らしくねえ!」
きつね耳獣人さんこそめたつっこみしますが。
「童話だからってあんま絵空事でもねえ?」
ねず耳獣人さんは鼻で笑っています。
何だかんだ言って
きつね耳獣人さんも気はまぎれているようです。
しかしそんな時。
「ようようよう! 良いもの持ってんじゃあねえか!」
突然立ちふさがる大柄な誰かが。
さすがのねず耳獣人さんも愕然とします。
「じっじゃいあん耳獣人!」
「「「何じゃそりゃあっっっ!」」」
立ちふさがった誰だかも含めた
総つっこみをもらうような事を口走っていますが。
立ちふさがった誰だかはいぬ耳獣人。
猟犬は。
うさぎにとってもきつねにとっても難敵です。
ゆえに二人は苦い顔。
いくら獣人は野生動物そのままではないといっても。
しかしここで。
ねず耳獣人さんが一歩前に出ます。
荷物。 塩を地面に置いて。
「ここは自分の出番だな!」
「はあ?」
という顔をいぬ耳獣人はします。
いや、声に出ています。
しかしねず耳獣人さんは不敵につづけます。
「うさぎやきつねにはいぬは天敵と言うが
ねずみは聞かない!
つまり!
ねずみはいぬなんかニガテではない!」
「「「いやいやいや」」」
やはりねず耳獣人さんは総つっこみをもらいますが
不敵な態度は崩れません。
めんたる強いですね!
ねず耳獣人さんは不敵につづけます。
「知っているか!」
その口調は
訊いているようで質問ではありません。
「『宇チュウ刑事ぎゃばん』は
何とも変わった掛け声をすると思ったら
「宇チュウ」に因んで「チュウ!」って言っているんだぞ?」
「「「知るかあああああああ!!!!」」」
こんどこそいぬ耳獣人も含めて
盛大に総つっこみが炸裂します。
しかしねず耳獣人さんは構わずつづけます。
「「まくーくーかんに引きずり込め」とか言ってみろ」
「ワケ分かんねええええ⁈」
いぬ耳獣人は頭を抱えます。
しかしねず耳獣人さんはまいぺーす。
「れーざーぶれーど!」
とか言って右手小指側をなでます。
見た目には何も変わりませんが。
きっとごっこ遊びなのでしょう。
そして。
「ぎゃばんっ! だぁーいなみっくっ‼」
と。
手刀を大上段から振り下ろします。
要するにチョップですね。
「ぐぶぉあっっ!」
小さいねず耳獣人さんでは
いぬ耳獣人のおなかに当てるのが精々ですが
体格差をものともせずにいぬ耳獣人をなぎ倒します。
そして。
ねず耳獣人さんは少し離れて身構えます。
「「残心」!
倒したと思って油断はしない!」
ねず耳獣人さんは慎重派ですね!
たっぷり時間をおき。
いぬ耳獣人に抵抗の意思は無いとしっかり確認してから。
ねず耳獣人さんは構えを解きます。
そしてりょうてをグーににぎって
うでを交差させてから腰に引く。
「押忍!」
と言っています。
ねず耳獣人さんは再び荷物を手に取り。
「では行こうか二人とも」
と声を掛けますが。
うさ耳獣人さんときつね耳獣人さんは
顔が引きつっています。
兎角お使いは無事に済みました。
村長であるやぎ獣人さんは呵呵大笑します。
「皆のもの! 天晴じゃ!
かぁ~っかっかっかっかっか!」
「おお! 初代『みとこーもん』を彷彿とさせますね!」
やっぱりねず耳獣人さんは
よく分からない事を言っています。
「「何じゃそりゃ……」」
うさ耳獣人さんときつね耳獣人さんはつっこみますが
げっそりしています。
兎角めでたしめでたしデスねw!
おしまい!(笑)
ふと思い立ってイキナリ書いてしまいまシタ!(超絶大爆笑)
童話ジャンル過疎っているみたいデスねw? ←⁈
まー盛り上げて行きまっショw!
2023/09/09
家紋武範様主催「あの一作企画」に参加してみまシタw☆
宜しくお願い致します!
感想0評価0ブクマ0ぴったしっw!(自虐!)
……アレ? 評価の高低縛りナシ……w?
……
ぶるるるるるるぁああああっw! ←⁈
……ヨロシクオネガイシマスねえ……?