魂の姉妹
スズエは最初から、怪盗の正体を知っていたことを示唆する話です。
三年の十一月、すでに進路が決まった私はランとデートに出ていた。
『えー、怪盗団のリーダーに懸賞金が……』
不意にそんなニュースが流れ、私はそれを見ていた。
「どうしたんだ?スズエ。怪盗団のことが気になるのか?」
ランに声をかけられ、私は「あぁ、ボーッとしていた」と笑う。
しかし、納得していないのか家に帰った後、夕食を食べている時に聞かれた。
「何か知ってんのか?その……怪盗団のリーダーとか」
「あー……そのことか……」
まぁ、知られても問題はないけど。
「まぁ、知ってるけど。でも、私は彼女を売るつもりはないさ」
「そうなの?」
ユウヤさんが首を傾げる。
「えぇ。彼女は私と同じ、「世界滅亡」の鍵になる人間だから」
そう言うと、ユウヤさんは納得したらしい。「それなら仕方ないね」と笑った。
彼女は私の姉のような存在の人だ。……あぁ、正確には「魂の姉妹」というべきだろう。とにかく「私」と「彼女」は切っても切り離せない。
「……聞いてもいいのか?」
ランが不安げに聞いてくる。私は静かに笑って、
「仕方ないな。ただし、他言は厳禁だ。
――彼女の名前は……」
私の言った人物に、皆が目を見開いた。




