入れたかったネタ その一
こちらは蓮の物語とつながっているということを出したかった場面です。
ボツというわけでもないのですが、おかしくなるかなと思って結局入れませんでした。
「私に何かあったら……その時は任せますね、ユウヤさん」
スズエさんは小さく笑ってボクに頼んだ。だけど、ボクは首を横に振る。
「……悪いけど、いくら君でもその願いだけは受け入れられない」
「え……?」
「当然だろ?誰が好き好んで主人を死なせるんだ」
口調が悪くなったけど、こっちもしっくりくる。
カナ。お前は絶対に守ってやる。
そう、誓ったことを思い出す。古いどころか、自分自身でもない記憶。
その時だった。青い蝶が飛んできたのは。
「これは……」
スズエさんにも見えたらしい。そこから、美しい女性の声が聞こえてきた。
『This plays an extremely unreasonable game. The chance of victory is approximately only a little. However, it should still remain in the possibility that this voice arrives……』
英語、だろうか。スズエさんの方を見ると、
「……これは極めて理不尽なゲーム。勝機はほぼないに等しい。しかし、この声が届いているということは、まだ可能性は残っているハズ……」
彼女はその意味を翻訳してくれた。
まだ、可能性は残っている……。
スズエさんは俯いて何かを考えていた。そして、
「……ねぇ、ユウヤ兄。さっきの言葉、訂正してもいい?」
そう、聞かれた。
「私、やっぱり死にたくない……!みんなと一緒に生きたいよ……!」
それは、年相応の女の子の声だった。




