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身体測定⑤ 東京 大阪 北海道

「じゃあ聴診器あてるから男子は体操着の上を脱いでください」


 保険医の指示に従って男子達が上半身を脱いでいく。


「やれやれ、こんな流れ作業で健康なんてわかるもんかね」

「ホンマやな」

「まったくだ」


 と、同意する北海道を東京と大阪が振り向くと、そこには筋肉質かつ傷跡が数えられる肉体があった。


((剣闘士!?))

「んっ、どうしたんだ二人とも?」

「い、いや、それどうしたんかと思うてな」

「ああ」


 顔をひきつらせる二人に北海道は自身の体を見下ろしながら当然のように、


「ああ、こっちはクマ、こっちは牛で、こっちはイノシシと戦った時の傷だ」

「「クマ!? 牛!? イノシシ!?」」

「それでこっちは鹿でこっちのはマグロを取ろうとしたときサメに襲われた時で――」

「「まだ続くのか!?」


 肩の丸い傷跡と直線的傷跡を指して、


「こっちが父さんの矢が間違って当たったのでこっちは母さんの手からすっぽ抜けたナタが当たった時のだな」

「「お前どんな生活してんだよ!!??」」


 東京と大阪の怒号が教室に響いた。







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