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夜迷言

鑑賞

作者: Qoo

たくさんの異世界を見ることができる箱を入手した。彼らはこれをテレビと呼んでいるらしい。


まずは適当にチャンネルとやらを変えてみる。

なるほど、全部で6つほどの異世界を覗けるらしい。


人々がクイズをしている世界、今日の出来事を発表している世界、警察2人が事件を追っている世界など、様々だ。


しばらく見ていると、何やら宣伝広告のようなものが流れた。その後、先ほどとは別の世界が流れ始めた。

どうやら時間によって覗ける世界が変わるようだ。


それからしばらく経った。

テレビのこともよく分かってきた。


この流れている世界をそれぞれ番組と呼ぶらしい。そして、この番組という世界たちはテレビのためだけに作られたものらしいのだ。


我々観測者が見て楽しむために世界を作ってくれるとは、何ともサービス精神旺盛なことだ。

見てて飽きない。

しかし、本物のように見えた世界が作られたものだったとは...畏れ入る。


特に気に入ったのはニュースという番組だ。

他の番組とは段違いにリアルで、作り物とは思えない出来だ。これはすごい。


どこかで人が殺されたらしい。

まるで他番組のドラマみたいだ。


ある人が捕まったらしい。

どこの誰かは分からないが、まあ僕には関係ない。


感染症とやらが広がっているらしい。

前にテレビで流れていた映画みたいだ。まあ僕には関係ない。


他にも様々な作られた出来事がつらつらと並ぶ。まるで本当に起きているかのように。



別世界のことなんて、僕には関係ない。

ニュースを他人事と捉えてしまうことってありませんか?

液晶により隔たれた世界を、現実と認識できないのでしょうか。

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