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寒い夜
2「さむい夜」
悲しいほどに、寒い夜に
少年は、大の大人に、腕を握られ壁に押しつけられていた
「おい 貴様 死にたいのか」
男は、少年に怒鳴る
「いや、死んでも良い行いをした
見て見ろ、鼻 目 そして買ったばかりの高級ジャケット全て穴だらけだ
お前の全ての歯を折り 両目をフライパンで焼き
その手の全ての第一関節を切断して
ようやく落ち着けるくらいの行いだ
でもだ、俺も大人だ
子供には優しい
それも、一度きりだ
今度俺の仕事のじゃまをしたら
両腕を切断してそのまま豚小屋に、入れてやる
それも、最近のきれいな場所じゃない
金に困った そんな場所だ」
少年は、下を向いている
しかし、それは、男を見ていない
「なあ リンジーさん
今夜は、良く冷えると思いませんか」
いぶかしげな男の顔
「こんな日に、暖房器具は危ないですよね」
背後で爆音がする
男の口が、何回か動く
少年は、壁を思いっきり蹴ると
男の腕から落ちる
男のもう片方の腕は拳銃を懐から掴むが
残されているのは、黒から赤く変わった車と
寒い壁だけである




