夜のハンター
1「夜のハンター」
夜に、ラーメン屋でカツ丼を食べたワンダー少年は
その足で、末広ビルに向かう
その手に握られたトートバッグには、黒光りする拳銃が一丁入っている
その名前は、特に知らないが、少年はきっと知っていることだろう
ただ、握り手の部分に、マジックでワンダーの文字が、かかれていた
そのとき少年七歳八ヶ月の夏の夜である
そのビルに入った少年は、門番らしき男二人を確認しているが、そのビルの子供だと誤認したのだろう
少年い気が付くことはない
そのまま少年は、その古びれたビルの故障して何年も修理されていないと思われたビルのエレベーターを過ぎ そのまま階段を上に登る
全部で三階建ての二番目の階
エントランスの一番奥に向かい
木の扉に、小型の機材を、取り付ける
細い火が散り円型にドアノブを切り取るそれは奥に落ちる
少年は、中にはいると暗い室内
埃が空中を舞っている
少年が、扉を閉めて
壁に、耳を、押しつける
薄い壁材の奥から声が漏れた
「それでは、三百銭で、仕事を請け負います
人材は・・・ええ、こちらで、決めさせてもらいます
はい、いただいた写真から、殺す相手を今から調べますので」
少年は、ハンドバッグから、黒い拳銃を取り出すと
手に握りしめる
相手の歩く音が鼓膜を響く
いち に さん
壁の振動を手当たりに
拳銃を、壁に突き立てて
指を引く
壁をぶち抜いた弾丸は
部屋に、入った瞬間、細かいビーズのような小さな玉となり隣の部屋を跳ね回った
それは、至る所の壁を貫通し
全ての電灯を、割り そして
男の漏らす悲鳴も打ち抜いた
「誰だ」
体中血にまみれた男の声が響く
少年は、微笑み そして 抑揚のない声で
こういう
「マエバシ ワンダー お前を殺すヒーローだ」
と それはとても暑い夜 クーラーのきいたビルの出来事




