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半異世界のクリアストーリー  作者: チーヤマ
1/1

始まりは突然に

ちょっとこんなものを書いてみたかった。

異世界。今流行っているいわば別世界のことである。想像されし世界でもあり、人々のあこがれとなる世界にもなっている。

この物語はチートだの最強だのこの主人公にそんなものはない。普通の高校生が、普通に異世界に行く話である。


 ひょんなことから異世界にいくことになってしまった主人公。何故かって?そのきっかけは七不思議だ。

 

 学校にはそれぞれ七不思議というものがあるだろう。多分。この学校にも七不思議がある。それは、「学校の奥の教室には異世界に繋がっている」というものだ。なんともありがちで、子供ぽい話である。そもそも七不思議なのに一つしかない。


 そんな都市伝説のようなものが伝わっている学校で、あることが起きる。それは、教室の机や椅子がすべて消えてしまったというもの。学校側は盗難事件として処理したが、生徒たちには「七不思議が起きた!」としばらくの間は噂でもちきりだった。


 そんな異世界のつながると噂の教室で、とある事件が起きようとしていた。それは二人の生徒が「一時間」いなくなったこと。もちろんほんとうに短い時間なので、事件とはされていない。本人達しか知らない、不思議な事件。


 異世界の話が現実になろうとしているとはこの時、主人公は思わなかったであろう。

 

  そんな、現実離れしたお話である



×××

学校のチャイムが鳴り響く。

部活に生徒が急いで教室をでたり、教室でまだ勉強で居残る生徒もちらほら見える。

学校も終わりとりあえず、自分も帰る支度をする。

今日は帰って何をするか!やはり、溜めているアニメの消化か新刊のラノベの読破か・・・。

いや、まだ読んでない小説もあるな。

ちょっとまて、イカシューティングもまだランクが上がっていない。

まじでもう一体体が欲しい。そんなことを考えてる中、いつも「やつ」が目の前に現れてしまった。


「生きてる~?自分の世界にいりびたってるよ~」


「やかましい。いつも通りの日常だろ」


自己紹介が遅れた。俺の名前は「熊谷《くまがい》 大空(そら)

あることを除いては普通の普通の高校生。

本当にどこにでもいる平凡極まりないやつです。はい。


そんな平凡極まりない男がやつ呼ばわりする目の前にいる女「筒香(つつごう) 流華(るか)」だ。

特殊な名字をしているが、学校では黒髪ロングのマドンナと呼ばれる超絶美少女。例えるなら、立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花。成績から運動、一から百で例えたら、間違いなく百の超絶美少女である。


なぜ、平凡かつ一般的な生徒にしか見られない俺が、この美少女から話しかけられているかというと・・・。


 まず初見で読むことができない苗字を初めて読むことが出来たからというもの。

流華いわく初見で読めたのは俺が初めてらしい。俺は珍しい苗字はちょくちょく調べてたし、普通だと思ってた。まあ俺の正体をいうと、一種の「オタク」というものだ。分かっていただろうけど。

なんで苗字をしってたかって?調べるのは、たまに書く小説のためだから。


 しかし、オタクといっても自分はかなり特殊な部類に入ると思うのだ。

勉強は平均的だが、何故か歴史だけがずば抜けてできる。(こちらも小説の影響)

そして体力がやたら有り余っている。学校マラソン大会学年3位の猛者だ。

見た目もオタクとはほど遠い、眼鏡もしていない、そこそこの身長の容姿をしているものだ。


 はなから見ればどこにでもいる一般の生徒だが、流華だけは俺の内面を知っている。


・・・家の中を見れられてしまった。

とんでもないやつだ。奴の独自の会話術によって俺の家まで仕向けられてしまった。(具体的にはまた今度)

クラス(というか学校)のやつらには一部除き、俺の本当の内面を知らない。

外側を見れば普通だが、内面を見られてしまったらそれこそがちのオタクなので終了のお知らせである。

だが、彼女は珍しいものを見たとばかりの輝いた顔だった。


 で、あんなことやそのことがあってから、よく話すようになったのだ。

まあ、その話はまた今度にするとしよう。


「ねえ、もうかえるの?」


「帰る、速攻帰る。早く帰ってアニメとかゲームとかする」


「でた。いつもの帰る三段活用言葉・・・。ゲームやってもいーつも私に負けるじゃん」


「やかましいわ天才。だから練習してるんだよ」


 彼女を能力たとえるなら「なんでもできる」というのが一番似合うだろう。

勉強、スポーツ、ゲーム・・・全ての分類において、トップの成績を誇る天賦の才能の持ち主である。

彼女は俺がゲームをやってみるところを見て、ゲームをやり始めたのだ。そして、全国でトップ争いが起こるまでになってしまった。俺が対決してもあんまり勝てなくなってしまった。

今の最近の勝敗は、勝利二割、敗北八割といったところだ。

わりと俺も強いほうであるし、更なる強さを求めて毎日練習をしているのわけなんだが・・・。

まあ、流華は強い。とんでもない即死コンボを繰り出してきたり、明らかに人間技ではない攻撃や動きをしてきたりと、才能というのはとても怖い。

だけど悪い気はしていない。自分も流華も含め、本心で楽しんでいる。最強のライバルでもあり、最強の仲間でもある。

競い合うライバルがいるって本当にいいと思う。


 だが・・・流華絡んで起こることはまあ、お察しの通りのテンプレである。

そう、妬みや嫉妬の視線である。学校のマドンナと、(普通にみれば)一般生徒が絡んでいるという状況。

ライトノベルあるあるのこの状況だ。嫌になるね!

まあ、いじめも嫌がらせもないし、視線は痛いがたいして気にしていないがな。


 そしてそんな美人問題児が、口を開けば問題しか起きないというのは、ライトノベルあるある、正直本当のことだろう。

流華はとあることをいってきやがった。


「ねえねえ知ってる?一番奥の教室「3-0」の七不思議!」


「あ?あーあの訳のわからん七不思議か」


 3-0組。四階建ての学校、一回東側の奥の教室にある教室(西側が普段使う教室、グラウンドがある)

で「コ」の形をした校舎で一番端にある教室である。

その教室で一回、机だけがいっぺんに消えるという事件が起きた。盗難事件として、処理されたが生徒間ではありもしない噂が飛び交った。

あの盗難事件以来はたくさんの生徒が肝試しにいったが、もう数ヶ月もたてば、噂もなくなり寄り付く人もいなくなった。

まあ、心霊なんてあるわけないし、信じているのは二次元の世界だけだ。

というか、いつの話題をもってきてるんだ。


「そもそも机とか消えた確証がないんだろ?どうせ盗難だろ・・・」


「だったらなんでそんな机だけ・・・気になるな~」


 なんかまずい。

とりあえず逃げる言い訳を考える。

俺は早く帰りたいのだ。頭を最高速に回転させて考える。

今日は家の用事(勿論そんなものはない)とか買い物を頼まれたとか・・・。

早くしないと、このままではめんどくさいことの確定演出が出てしまう。


「それじゃ調べにいこうよ!気になる気になる!」


「えーめんど・・・」


「れっつごー!!!」


 詰んだわ・・・。

だったら逃げればいいじゃんと思ったあなた。残念!

彼女は一度興味を出すと止まりません!逃走しようとしても、家まで追いかけてくるぞ!

その前に、運動もハイスペックなおかげで、逃走しようとしても100m県内トップぐらいじゃないと逃げきれないだろう。

なら説得なら・・・って思うじゃん?

口論で勝てると思えません!それくらいハイスペックです。

才能って怖い。


「それじゃ!3-0組に出発!」


「(めんどくさい・・・帰りたい)」


流華はとにかく好奇心旺盛だ。なんでもできるゆえ、なにか楽しいことがないとやっていけないのだろう。

クラスでもあんな素の笑顔見せない。そんなに俺といて楽しいのかね。ただの特殊なオタクだぞ。

まあ、楽しいならそれでいいが。

そんなことをおもいながら教室にむかっていたが、進むにつれ雰囲気が変わっていく。


「なんか・・・暗くね?」


「う、うん。暗いね・・・」


 なんだこの暗さ。

明らかに夕方の明るさじゃない。例えるならどっかの城の無限階段みたいな。

窓もないもついてない。なんとも気持ち的に嫌な場所だった。

廊下の電気がついていても暗い。僕早く帰りたい。


 これは盗難されても仕方ないわ。だって絶対誰も寄り付かないもん。

先生でもこんなとこ近寄りたくないはないだろ。


「さて入るよ!きっと中には面白い何かがあるはずだよ!」


「入らなくても嫌な雰囲気がするんだが気のせい?」


そんなこんなで教室に到着したが、どうもテンションが上がらない。

禍々しい教室を前にしたら誰でもこうなるじゃないかと思うのは、俺だけか?


そして、教室の扉が開かれた。


「お邪魔しまーす!」


 誰もいない教室に響き渡る挨拶。

あたりがパッと明るくなる。

その教室に窓があったためか、夕焼けの教室が映し出されていた。


「・・・本当になにもないな。机が消えたのは本当だったのか」


 なんでだろうか。教室に違和感を感じる。

嫌な雰囲気というには違う「何か」がある。やばい、なんかさっきのフラグが建築されそう。

勘違いであってほしいが・・・。

そんな心配など気にもせず、流華は教室を見渡していた。


「みてみて!校庭がみえるよ!」


「あー、野球のグラウンドとかテニスコートとか、部活とかご苦労様なこった・・・」


「部活やればいいじゃん!運動楽しいよ~」


「運動しなくても死ぬわけじゃあるまいし、帰ってアニメ見てるほうがましだ。てか、流華が部活やればいいんじゃねーか。この天才肌が」


「んー。やだ!だってさ・・・」


聞こえないぐらいの声で何かを


「聞こえねーよ。なんだ?最後の方が聞こえなかったんだが」


「なんでもない!というか何にもなかったし、いこうか!」


「ん、まあそうだな」


 違和感こそあるが、まあ特になにもなかったしかえるとするか。都市伝説は都市伝説。窃盗は窃盗だったってことだ。

一応、最後に辺りを見回してみる。教室内部、窓のグラウンド・・・変わったことなんてなかった。

やはり心霊なんてあるわけない・・・よな?

ん?まてよ。何かがおかしい。

ここで俺は、あるはずのない矛盾点に気づいてしまった。


「ちょっとまて。なんでここから校庭が見えてるんだ?」


「えっ・・・?」


「ここは東側だぞ。なんで西側のグラウンドが見えてるだよ・・・!?」


 ここからじゃ校舎が邪魔で絶対見えないはずの校庭がある。

なのにここから校庭のグラウンドが見えている。

じゃあ、ここは一体どこの教室なんだ?背筋に寒気が襲ってくる。


「流華!早くここからでるぞ!」


「う、うん。あっ!!」


 流華が見た光景。それは崩れゆく外の世界。

明らかにこの世の物ではない。渦のようなものが窓に映し出されている。

息をのむような光景。扉についたが木でできたとは思えないほど扉が重かった。

そして、床には魔法陣のようなでき始めていた。

まばゆい光と辺りがもうカオスな状態にあった。


「なにこのありありな魔法陣!凄い!初めて見たわ!」


「そんなこと言ってる場合かよ!流華さん余裕かな!?」


 こんな状況でよく平気でいられるもんだ。そう思える自分も案外余裕かも知れない。

そこで教室は雪月花のように回転しまくり、意識が完全に途切れた。









  






ここまでよんで頂きありがとうございます!

かなり面白く書こうと努力しようと思ったくれたので、暇つぶし程度にどうぞ

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