ロロは優しい
「夕飯できたよー、一緒に食べよう」
キッチンの方から声が聞こえてきた。少し眠っていたようだ。そういえば学校から帰る途中でこの世界に来たから昼に何も食べてなかったな。俺はすぐにリビングに向かった。
部屋には着替えたロロが椅子に座って待っていた。
服は黒を基調とし、多少赤の混じった服装だ。フリルもついていてとてもかわいらしい。ドレスを着やすいようデザインしたような服だ。ローブを纏っていたときはあまり気にしなかったが、ロロは結構可愛いな。自分の視線は気づかないのかロロは話し出した。
「一樹の世界とこっちの世界の人はある程度似てるから食べ物も問題なく食べられると思うけど、念のため今日は果物から食べ始めましょう」
「おう、気を使ってくれてありがとう」
二人そろって木の実を食べだした。赤っぽいリンゴみたいな果物はその見た目通りリンゴみたいな味がした。ちょっと薄味で水っぽいがほぼリンゴだ。驚いてほかの果物を食べたが元の世界とそっくりなのはリンゴモドキだけだった。
「ねぇこの果物何て名前?」
好奇心で聞いてみた。
「紅赤。見たまんま色がそのまま名前になってるよ。」
紅赤か日本でもそんな色を聞いたことがあるような。美術の授業かな。仲良く二人で夕飯を食べた。この世界の遊びや、逆にこっちの世界の遊びを教えた。ちなみにじゃんけんはとっくに広まっていたのであっちむいてほいを教えた。
「夕飯も食べたし体を洗いましょう。この世界に来たばかりだから魔道具の使い方を教えてあげるよ」
俺はロロに従って制服の上着を脱ぎ魔道具を使ってみた。手をかざすと水が流れてきて回転し、手をもう一回かざすと風が吹いて乾かしてくれた。
「凄い一瞬で乾かせるんだ」
魔道具に感心してると温水が出る水晶に手をかざせば体を洗えるよと言われそのまま食器を洗いに行った。
俺は服を全部脱いで洗濯したあと温水で体を洗った。
ロロもそのあと風呂をすまし俺たち二人はそれぞれの部屋に行き眠った。
慣れてくると楽しいから小説を書いてみませんか。完結させるとうまくなるそうです。自分も完結目指して頑張ります。