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異世界ホームステイ (短編)  作者: イカ君
10/10

夏の思い出

異世界に来てからもう一ヶ月が過ぎようとしていた。お巡りさんの話の通りならもうすぐもとの世界に帰れる筈だ。ただ、少し心残りがある。ロロとはこの先もう二度と会えないからだ。写真も残せないし、何時かはここに来たことも忘れてしまうかもしれない。それは、凄く寂しいことだと思った。



「ねえロロ」

「どうしたの一樹」

「俺、そろそろ元の世界に帰る時期なんだ。だからさ、今夜はどこかに食事をしに行かないかい」

この世界の料理をロロと一緒に食べて少しでも思い出を残したかった。

「いいよ。私のお気に入りのお店に連れていってあげる」

「ありがとう。それじゃ学校に行ってらっしゃい」

「行ってきます」

ロロは学校に向かった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




日が沈み、星が見えるような時間になった頃俺たちは店に向かった。

「着いたよ。ここが私のお気に入りのお店」

なかなかお洒落な店だった。木造建築で、この世界がレンガ中心の建築なのを踏まえると、なかなか珍しい造りだった。店のお冷やは軽い口当たりでのど越しもスッキリだった。


一口水を飲んで落ち着いてから俺たちは話始めた。

「ロロにはさ、感謝している。異世界に来て頼るものがなかったとき、手を伸ばしてくれたのが嬉しかった。」

「どういたしまして」

「伝えたいこともあるんだ。ロロは将来なりたいものを見据えていて格好いいと思ったんだ。目標に向かって毎日努力を惜しまないのも本当に尊敬している。俺が伝えた筋トレも毎日やっているしね」

「いやー、格好いいとか照れちゃうな。私は自分がなりたいもののために何をしなくちゃ分かっているだけだよ」

「いや、やらなければならないことをちゃんとやっているのは偉いよ

「ありがとう」

ロロは照れたように笑っていた。



俺たちは話し込んだ。俺にも将来の夢のようなものができたこと。お互いの世界の学校のことも。

途中料理が運ばれてきた。料理の種類が多いので二人で分けて食べた。甘い味。辛い味。酸っぱい味。たくさんの味があったが、デザートは特別優しい味だった。ヨーグルト風味だったので、この世界も発酵食品があるのかもしれない。


俺たち二人は食べ終わったので店を出た。突然俺は影に飲まれそうになった。いくらなんでも突然すぎる。

「ロロ、突然だがお別れの時間みたいだ。今までありがとう」

言い切った瞬間、視界が真っ暗に染まった。意識がなくなる途中「またね」という声が聞こえた気がした。



気が付くと地面に倒れていた。アスファルトは土まみれで結構汚かった。ん? アスファルト。

「アスファルトだ。元の世界に戻ってこれたんだ」

気が付くと辺りはすっかり暗くなっていた。元の世界に戻れたはいいが一ヶ月間行方不明だったし、家族とか心配してるかな。他にも気になることはある。

「またねって聞こえた。とっさの別れだからつい出ちまったのかな、それとも……」

それとも、もう一度会える手段があるんだろうか。

「また会えるといいな。ロロ」

俺は家に向かって歩き出した。



転校してしまった友達ともう一度会ってみたいという気持ちで締めてみました。小説を書くのは大変でしたが、名前とか世界観を考えるのは楽しかったですね。短くまとめるのは大変だし長すぎても話がダラダラするし難しいです。けど楽しいのでみんなも小説を書こう。

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