481. 輪番制で救世主を担当してきたのに、今回の俺は魔王らしい ☆
[作者]
陶花ゆうの 様
[あらすじ]
救世主――魔王を倒し英雄となるべき存在。ただし、まだ一度たりとも世に現われたことはなく、ただ伝説上の存在となっている――
――そのはずではあるが、彼らは知っている。自分たちが救世主であることを。救世主を務めた過去を。その度に魔王に返り討ちにされ惨殺されたことを。
何度繰り返したのかもはや覚えていない。負けて殺され転生し、またも挑んで負けて殺されて、輪番制で救世主を担当する彼ら六人は敗北の歴史を積み上げてきた。
敗北を喫した救世主とその仲間たちは歴史からも抹消され、もはや涙も枯れようというもの。
だが今回はどうやら様子が違う。
六人のうち一角を担うルドベキア。生まれて言われた、「あなたは次期魔王です」。
これどういうこと!? 俺は救世主のはずなんですが!? 魔王になんかなりたくない!
――予想外の生を享けてしまった青年が、再会に向けて足掻いたり、片想いしたり、昔のことを思い出したり、真実を知ったり、懺悔したりする話。
[感想]
主人公とヒロインの関係がほんと尊くて好きです。内容もしっかりと作られていて伏線が明かされたときの高揚感は凄かった。
あらすじというか内容なんですけど、いつもみたいにざっくりと簡単にまとめられないので後書きであらすじのまとめと補足的なのを箇条書きにしてあります。最初の情報量が多く読みながら整理するのがちょっと大変なだけで、真っ白な状態で読みたいという人は見なくて大丈夫です。
ちなみに作品の傾向としては話が進むにつれてシリアス成分が多くなっていくタイプ。ただ恋愛要素もあったりしてずっと暗い雰囲気とかではないです。
私この作者さんの前作もそうなんですが、最初にも書いた通り主人公とヒロインの関係性がすっごく好きなんですよね。今回は超じれじれ系の作品でまだ色々とあって距離が縮まってないんですけど、読者はお互いの気持ちとか状況をわかっている分凄い悶えます。特に現在の過去編が読んでると尊くて尊くてやばい。ヒロインは可愛いけど芯が通った性格をしています。主人公に対してキミっていう呼び方とかばかものって言い方が地味に好き。
あとこの作品、ほんと伏線が沢山あってめちゃくちゃ面白いんです。今ようやく過去編でいろいろと回収されてきているんですけど、300万文字超えの回収とかやばすぎます。ちなみに作者さんの活動報告でちょくちょく実はここがこうでしたみたいなのを解説してくれてたりするんで読み終わった人はそちらを見るのもおすすめです。
過去から現在へと続く罪と罰、そんな物語を読みたい人は是非一度読んでみてください。
[評価]
総合評価:8.5
恋愛:4
ハーレム:0
無双:0
[その他]
更新頻度:不定期
文字数:480万文字
読了時間:115時間程度
作品URL: https://ncode.syosetu.com/n5237gj/
今回の作品、主人公たちを取り巻く状況が最初はわかりづらいかなあと思うので、あらすじ部分の補足も含めて最低限知っておいた方がいい情報を箇条書きで簡単に書いておきます。
・主人公たち6人はとある魔王を倒す救世主
・その魔王に何度も負けては殺されている
・殺されるたびに記憶を持って次の時代に転生している
・魔王に負けても何故か世界は滅びてない
・数えきれないほど殺されてるから同じ境遇である救世主たちの仲は基本良い
・各々生まれは転生するたびに変わるけど外見は一緒だから会えばお互いに気づける
・主人公たちは各々が飛び抜けた固有魔法を使える
・魔法には絶対のルールがあり、救世主や魔王以外はそのルールを破れない
・殺されて転生するたびに救世主のポジションが変わり、救世主になった人間は自分の固有魔法が強化される特典がある
・救世主じゃない時のメンバーはサポートポジションの準救世主という扱い
・今回の転生で何故か主人公は魔王の立場として転生した
・主人公たち自身も知らなかった秘密が少しずつ明かされていく物語
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パンパカパーン!
今日でエッセイ連載5周年!
多分あと1年は続けられそうです(毎年恒例)
正直このエッセイ半年くらいで終わると思っていました(定期)
【次回予告】
理不尽な目に遭いながらも必死で生き抜こうとする少年少女の開拓生活。
【追記】
次回作のタイトルがわかった場合、ネタバレ防止のために感想欄で直接タイトルを回答するのではなく、読んだ人になら伝わるなって感じで軽くボカしてくださると嬉しいです。