457. 削除作品
元タイトル:キミにあげたいプレゼント 〜小さい頃に助けた女の子に、高校生になってから助けられてる情けない俺が最後にした行動〜
[作者]
斎藤ニコ 様
[あらすじ]
坂本明人は人の心が読める特殊能力を持っていた。その能力を使い、日本へと越してきたイギリス人の少女へと言葉を教えることになる。少女の名はエミリア。はた目から見ても美少女であり、言葉だけが他人との障壁だった。
当初こそ周囲になじめずにいたエミリアだったが、明人の助けもあって、次第に人気者へと変化していく。反面、明人は釣り合わなくなっていく自分を恥じるようになる。それは思春期の到来に加え、自分の特殊能力が消えていくことの不安に立脚していた。
エミリアが海外へと引っ越すと、明人のボッチ度は加速した。引っ越し前に開催された誕生日会をドタキャンしたことは心のしこりとなっていた。
高校にあがると再びエミリアが日本へ戻ってきた。彼女はさらに美しくなっており、明人は更に陰キャになっていた。しかしエミリアは変わらずに明人に笑いかけ、明人の手を引っ張った。それは小学生時代とは真逆の構図だった。
[感想]
小学生の頃心を読める能力を使って順風満帆に過ごしていたけれども、いつしか力を失い人付き合いができなくなってしまった陰キャと、そんな少年に小学校時代に救われハイスペックな美少女として成長した陽キャ、2人が離れ離れになり、高校で再会して大人になるまでを主人公が独白していく物語です。
過去の行いで再会したヒロインから好かれるというのはラブコメとしてよくある流れですが、この作品が良かったなあというところはヒロインが主人公のことを好きになるきっかけをしっかりと描いているところ。全体の半分近くが小学校時代を描いています。また、作中で会話などが殆どなく主人公の独白で大人になるまでの流れを語っているというのもなかなか珍しくて面白かったです。こう独白形式によって主人公の心境がしっかりと描かれているので少しずつ成長というか変わっていっているのがめちゃくちゃよく伝わるんですよね。
あとよくラブコメでいるなんちゃって陰キャじゃなくて主人公がちゃんと陰キャしてるよなあというのも良かったです。ただまあ主人公視点かつダイジェストなので実際は違う可能性もありますが 笑
再会したときには正反対の関係になっていた2人、そんな物語を読みたい人は是非一度読んでみてください。
[評価]
総合評価:8
恋愛:4
ハーレム:0
無双:0
[その他]
短編作品
文字数:2万文字
作品URL: https://ncode.syosetu.com/n9909hb/




