447. 暴虐のアロン ~VRMMOから異世界へ舞い戻った少年は、英雄にも悪魔にもなる~
[作者]
浅葱 様
[あらすじ]
剣と魔法の世界、“イシュバーン”
遥か太古から争いを繰り広げる三大国のよる統治と支配の世界。
人々は神から生まれ持った “適正職業” を与えられて、武勲を夢見る者、町や村の発展や平和を望む者、奪う者に分かれた。
その中で、圧倒的な力を持つ存在。
【超越者】
異常な戦闘力と、謎の “不死” の力を持つ者。
争う三大国は、この超越者の獲得に躍起になっているという。
そんな戦争事情とは縁程遠い、帝国の片田舎の農村に住む少年アロン。
人並みの “剣士” の適正職業を与えられたが、争いが嫌いな彼は村に残り平和に生きる道を選び、家族、そして将来を誓った婚約者と共に幸せに暮らしていた。
それが突如、全てを理不尽に奪われた。
――超越者の手によって。
死にゆくアロンが見た光景は、息絶える父と、凌辱される妹と恋人。
生まれて初めての絶望と、激しい憎悪を覚えたアロンが次に見た光景は、白い世界と、白い男だった。
男は、“神の代行者” を名乗った。
そして紡がれる、超越者の秘密。
『奴等は、別の世界からやってきた転生者。』
『ある方法で得た強靭な “適正職業” を持つ。』
『死なぬ身体も、その方法が関わっている。』
アロンが、代行者から見せられた別世界。
それは、“イシュバーン” とは異なる文明と科学の星。
そこで人気を博する遊戯。
VRMMO 【ファントム・イシュバーン】
“イシュバーン” を模した、仮想空間の世界。
剣と魔法も、3国の争いも、適正職業も、全てが、同じだった。
超越者とは、【ファントム・イシュバーン】で得た力を持って “イシュバーン” に転生してきた別世界の民であると聞かされた。
絶望に、憤怒に、憎悪に身を焦がすアロン。
結論は、ただ一つ。
“別世界で超越者を屠れる力を得て、戻る”
圧倒的な力を持つ、超越者を倒すために。
“不死” である超越者の秘密を掴むために。
二度と、大切な者を失わないように。
VRMMO【ファントム・イシュバーン】の世界で、圧倒的な力を経て再度 “イシュバーン” へ転生したアロン。
いずれくる “理不尽という運命の日” を変えるため、そして世界をゲームのように蹂躙する超越者を殲滅するため、彼はその力を揮うのであった。
後に、英雄とも悪魔とも呼ばれる男。
人呼んで【暴虐のアロン】の物語である。
[感想]
割とテンプレっぽいなろう要素を取り入れつつも主人公は好き勝手する転生者たちを裁く側というなろうっぽさのない作品となっており、本当に面白いです。
あらすじがかなり長いのでまとめると、とあるVRMMOのステータスを引き継いで転生してきた異世界人たちに全てを奪われ殺された主人公が神の力で地球に行き、同じようにゲームをプレイしてチートを手にし舞い戻って復讐するといった物語。ちなみに転生者たちに大事なものを奪われる前の時間に戻るため、ずっと鬱展開のままとかではないです。
こう主人公の絶望感とか復讐心が伝わってくるのがすごく良いんです。最初がドチャクソ重いだけでそれ以降は割と幸せなのが多いのですが、転生者と会うと復讐心が再び出てきたり、裁くところとかの暗さもしっかりとあって落差が好きです。あとVRMMOからの異世界転移ものというのはよくありますが、主人公が現地人側ということや、逆転移して復讐に舞い戻るというのがめちゃくちゃ面白い。正直あんまり知られてないのが不思議なくらいです。
なんかこうこの世界の人たちって転生者によってめっちゃ苦しめられていますし、主人公たちの世界の英雄との会話のところは思わず私も泣きそうになるくらい良かったです。
ちなみに最新話が良いところで止まってしまっているのですが、活動報告とか感想欄みるとなかなか更新が絶望的です。というか作者さん大丈夫なのかと心配になる。
全てを守り復讐するために力を得て舞い戻る、そんな物語を読みたい人は是非一度読んでみてください。
[評価]
総合評価:8.5
恋愛:2
ハーレム:0
無双:
[その他]
更新停止中
文字数:100万文字
読了時間:35時間程度
作品URL: https://ncode.syosetu.com/n5837fo/
【次回予告】
少年は異国の地で旅をし、英雄の軌跡を追う。
【追記】
次回作のタイトルがわかった場合、ネタバレ防止のために感想欄で直接タイトルを回答するのではなく、読んだ人になら伝わるなって感じで軽くボカしてくださると嬉しいです。