359.サラリーマンの不死戯なダンジョン ☆
[作者]
昼熊 様
[あらすじ]
巨大な黒い虎が目の前にいた。
ただのサラリーマン、山岸網綱が気が付くと見知らぬ洞窟の中。
意味も解らず理不尽な状況下で必死に足掻き続けるしか術がなかった。
死が終わりではない。何度も死に、何度も食われ、何度も立ち向かう。
何をすべきか、どれを選択するか。絶望を越えた先に待つ、新たな絶望。
彼はこの輪廻から逃れられるのか。理不尽な状況を乗り越える為に全力で足掻いてみせる。
苦難を乗り越え新たな力を得た男が、己を奮い立たせ立ち向かう。
[感想]
事前に感想で基本ソロプレイとかダーク要素強めというのをちょくちょく見かけていたのでなかなか読もうとならなかったんですけど、読んでみたら思っていたのとは違ってめっちゃ面白かったです。
大雑把な内容としては、突然洞窟で目覚めさせられた主人公がときにチームを組んだり、ときに裏切りがあったりしながらも目的不明のダンジョンらしきものを攻略しようとする物語です。序盤は主人公がソロでダンジョンを進んでいき、基本的なルールを理解していく楽しさがあり、中盤からは他のプレイヤーが現れて人間関係が複雑になっていき、終盤に向かうにつれてどんどんダンジョンの鬼畜さが上がっていきます。
ダンジョンは結構珍しい残機制システムで、最初にライフがあり、死ぬとそれを減らして始めからスタートといったルールがありますし、他にもいろいろとステージごとに特殊ルールがあったりして普段読み慣れているダンジョンものとは違った楽しさがありました。
ちなみに主人公は終盤以外では強いというよりも頭がキレるというタイプです。機転をきかせてハードモードなダンジョンを乗り越えるといった感じなので度々どうなるんだろうとドキドキしながら読めました。
絶望的な状況の中でも一歩ずつ前へと進む男、そんな物語を読みたい人は是非一度読んでみてください。
[評価]
総合評価:8
恋愛:0
ハーレム:0
無双:3
[その他]
完結済み作品
文字数:50万文字
読了時間:15時間程度
作品URL:https://ncode.syosetu.com/n7246cy/
短編の紹介!
【作品タイトル】
『ものぐさ聖女様は、勇者の処刑を所望する』
【あらすじ】
かつて勇者であったレオン・ミラエールは、今正に処刑台に送られようとしていた。
処刑までの五日間、教会での改心の時間を与えられた彼は、魔王討伐の旅路を陰から支えてくれた聖女への罪の告白を望むが――
「残念ながら業務時間外です。手当つくんですか? つかないでしょう? つまり、仕事なんてしたくありません。はい以上、解散」
彼女は信仰心ゼロどころか、常に腹を空かせていて、まともに仕事をしていないようなものぐさ聖女様だった。
コレは、ものぐさな聖女様が、勇者の処刑を所望するまでのお話。
【こんな作品だよという感想】
読み応えとはちょっと違っていてなんて言えばいいか難しいんですけど、読んで「おおっ」ってなる作品でした 笑
がっつりシリアスなお話で、勇者が魔王討伐したあとの物語です。タイトルやあらすじから分かる通り、主人公は処刑されます。ただ、どうして処刑されるのかなどが徐々に明かされていくのですが、その内容が凄いよくできていて感情移入していると泣きそうになります。
いろんな人の想いが詰まっている短編でした。
あと聖女様の雑な祝福が地味に好きです 笑
もっといろいろ語りたい部分はあるんですけど、どれも語るとがっつりネタバレになるので自重します 笑
良き短編なので是非読んでみてください!
【作品リンク】
https://ncode.syosetu.com/n7971fc/
【次回予告】
冒険者として無価値なスキルを手に入れ、さらには自業自得から幼馴染にフラれ、落ちぶれていた主人公がある男と出会い成長していく物語
【追記】
次回作のタイトルがわかった場合、ネタバレ防止のために感想欄で直接タイトルを回答するのではなく、読んだ人になら伝わるなって感じで軽くボカしてくださると嬉しいです。