343.メアリー・スーには屈しない ☆
[作者]
氷雨 ユータ 様
[あらすじ]
この世には神に愛された人間が確かに居る。例えば今年、進学したばかりの周防メアリ。彼女は失敗も挫折もせず、不自然なくらい誰からも嫌われず、それでいて容姿端麗、文武両道と非の打ち所がない女子高生だ。
俺こと檜木創太はそんな周囲に反して唯一メアリを嫌う男子高校生だが、お蔭で彼女を好く人間からは徹底的に嫌われ、遂には家族からも嫌われるようになってしまった。
高校に進学しても状況に変化はなく、逃れるように辿り着いたのは鳥居の欠けた神社。
「人の子を見るのはいつぶりか……何故、ここに来た?」
持たざる俺が唯一持っているモノ。それは『人ならざるもの』を視る力。この力だけが俺を支えてくれる。この力がある限り、
俺は決してメアリには屈しない。今日も明日も明後日も、完璧な存在を不完全たらしめる。
※メアリー・スーとは 完全無欠、決して失敗せず、約束された成功の下に生きる存在の事である。
[感想]
ジャンルが現実恋愛というよりホラーサスペンスな気がしますがめっちゃ面白かったです 笑
あらすじを簡単に補足すると、メアリという少女の万能さは異常と言っても過言ではなく、まるで洗脳ではというレベルで人から好かれています。メアリと関わった人物は彼女のなすことを全て肯定しますし、そんな少女を嫌っている主人公は勿論周りから異常者の扱いを受け、メアリ信者たちから死ぬ一歩手前まで追い込まれることもあります。正常に生きることも困難な状況で、神様を名乗る少女と出会ったことにより少しずつ主人公の(非)日常が変化していく物語となっております。大雑把な内容としては、主人公が毎回メアリの行動のせいで本気で心を折られそうになるのが殆どでかなりダーク成分多めです。
いやあこの作品、ほんと面白いです。最初は完璧少女に劣等感を感じる少年の物語かなあと思いきや、読めば読むほどメアリの異常性が際立ちますし、この化け物の正体はなんなのだろうと物語に惹き込まれてしまいます。
感想欄では読者がいろいろと考察をしていて見ているだけで楽しいですし、自分なりに考察をしてみたりするのも良いと思います。私は考えても全然わかんなくて他の人の考察をみていつもおおってなってますが 笑
異常な世界で正常に生きる少年、そんな物語を読みたい人は是非一度読んでみてください。
[評価]
総合評価:7.5
恋愛:3
ハーレム:1
無双:0
[その他]
完結済み作品
文字数:25万文字
読了時間:8時間程度
作品URL:https://ncode.syosetu.com/n6557ft/
【次回予告】
エルフの奴隷である人族。
ある日エルフに殺されそうになった青年は女神から力を授かる。
これは不条理に反逆する人間の物語。
【追記】
次回作のタイトルがわかった場合、ネタバレ防止のために感想欄で直接タイトルを回答するのではなく、読んだ人になら伝わるなって感じで軽くボカしてくださると嬉しいです。