259.死霊術師の人型兵器研究日誌 ☆
[作者]
梅上 様
[あらすじ]
カルロス・アルニカは代々続く死霊術師の家に生まれた。だが辛気臭い、見た目がグロイ、そもそも使えない魔法と揶揄される死霊術を嫌った彼は王立魔法学院への進学を機に、対龍人型兵器――魔導機士の研究に傾倒していた。
既に失われてしまった魔導機士の製造技術。それを再び取り戻すべく毒舌美少女な公爵家令嬢の相棒と二人研究を続ける。
そんな中、研究成果も相棒もすべて奪われた。最後に残った己だけで、カルロスは奪われたものを取り戻す戦いに身を投じる。そして戦いの中、死霊術が魔導機士の製造に深く関わっていることを知る。
[感想]
前にもこの作者さんの作品を紹介したことがありましたけど、やはりこの方がロボットものを書くととても面白い。
あらすじの補足ですが、後半部分の内容に関しては序盤から中盤にかけての内容になります。序盤は基本的に学園パートでヒロインや仲間とロボット作りに精を尽くしつつ日常を楽しむといった感じですね。そこから全てを失くした主人公が這い上がって大事なものを取り戻すために戦う戦記ものになっていきます。
前作『終焉機ヴィクティム』のようにシリアス成分がそこそこ多いです。ただ、ずっと重い感じというわけではなく、主人公とヒロインが楽しくロボットを作ったりする場面も沢山あるので楽しめますし読みやすいと思います。
主人公とヒロインはロボット制作への愛が強くお似合いですし、お互いが支え合っているという感じの描写がかなりあってバカップル感が凄いです 笑
あと、タイトルにあるようにロボットものなのにあまりない死霊術を絡めるという発想もなかなか良かった。最後まで死霊術が物語における重要なキーになっており、そういったところも楽しめました。
全体的にみても話が上手く作られていてテンポが良い、かつ100万文字を超えているのでかなり読み応えがある作品かと思います。
終わり方に関しては前作より私的に好ましい感じのまま終わったかなあという気がします 笑
何もかもを奪われた男が全てを取り戻すために足掻く、そんな物語を読みたい人は是非一度読んでみてください。
[評価]
総合評価:8
恋愛:3
ハーレム:0.5
無双:2.5
[その他]
完結済み作品
文字数:115万文字
読了時間:40時間程度
作品URL:https://ncode.syosetu.com/n5348dy/




