230.終末へのココロギフト ☆
[作者]
最川パルマ 様
[あらすじ]
「突然ですが、この世界は滅んでしまいました。人類は私達以外、助からなかったの」
少女は告げる。
世界からは、色が消えていた。
全てが、終わっていた。
天才過ぎるが故に周りから疎まれていた少年――高山光司。彼はもう全てを諦め、空虚な思いで毎日を過ごしていた。
しかしある時、目を覚ますと人が消えていて、世界は灰色になっていた。
戸惑う彼の前に現れたのは一人の少女、ココロ。
彼女は言う、この世界は滅んだのだと。
しかし同時に、この世界を救う方法も知っていた。
だがそれは――とても意外過ぎる方法で……!?
空虚な少年は戸惑いつつも、それでもこの世界を救う事を決意する。
彼は、少女と共に失った何かを求めて立ち上がるのだった。
願う。どうかこの「終わり」は、永遠のものであって欲しい。
祈る。どうかこの「終わり」は、尊いものであって欲しい。
――これは、世界に取り残された少年、少女達のそれぞれの思いが絡み合う、「終わり」を巡る旅の物語。
[感想]
この作品、プロの編集さんがちゃんと校正すれば普通に本屋に置いてありそうなくらい話が面白かったです。
内容としては、人がいなくなり終わった世界で目覚めた主人公が、そこで出会う少女たちと世界を戻すための1週間の物語。
基本的に、序盤は校庭やら森やらで遊ぶことによって世界の記憶を取り戻すという緩い流れなのですが、だんだんと世界の謎が明かされていくことにより物語は加速していきます。何故世界に色がないのか、この世界はなんなのかなど、最後まで読んだ後の充実感はとても大きいでしょう。
伏線がわかりやすいので、途中でこの世界ってこういう感じなんだろうなという風になんとなくわかってしまう人も多いと思いますが、わかった上でも面白い、そんな作品だと思います。
とくに5日目とかやばかったです。これ泣かせにきてるよなあと思いつつも泣かされてしまいました 笑
あと、こんなに狭い範囲で活動していて世界を救えるのかなどいろいろと疑問があるかもしれませんが、そういったおかしな部分も最後まで読めば解決するので、なるべくは途中で引っ掛かりを感じても読み続けることをおすすめします。
ちなみに私はマイがイチオシのキャラです。こう、短い期間でここまで成長するのかという気持ちにさせられました。普通に可愛いというのもありますけどね 笑
終わった世界を戻そうとする少年少女の出会いと別れの物語、そんな物語を読みたい人は是非一度読んでみてください。
[評価]
総合評価:8
恋愛:4
ハーレム:1
無双:1
[その他]
完結済み作品
文字数:25万文字
読了時間:10時間程度
作品URL:https://ncode.syosetu.com/n0403dn/