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召喚チート能力者の異世界ライフ  作者: マルチなロビー
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92話 再びあの子との出会い

 立派なキッチンに驚く三人。それはそうだ。水道の蛇口を捻れば水が出て、火も使っていないのにフライパンが熱くなる。これはIHクッキングヒーターを使用しているからである。


 シンクはピッカピカで、どの様に扱えばよいのか分からない状態であった。手軽に作れるオムレツを作って三人に食べさせると、目を輝かせながら三人は食べ尽すのだった。


 「明日は外壁の工事をやるからアズロットも手伝ってくれるか?」


 「うん、分かった。なんでも言ってよ。私はカベルネのようにはならないし、タイチの側を離れるつもりはないから…」


 「その言い方だと…カベルネと会ったのか?」


 「…うん…カベルネの奴とは、キングストンの町につく前にあったんだよ。でも、カベルネは変わってた…あんな奴だと思わなかった。…タイチのくれた武器で随分と活躍して周りにチヤホヤされて…副ギルマスの座まで手に入れたんだ。だけど…」


 悲しそうにアズロットは喋り続ける。副ギルマスになって権力を手に入れ、自分のやりたいようになってしまったらしい。そして、お酒を嗜むようになり、俺の武器が伝説級の武器だと吹いていた。そして、ギルマスと恋に落ちたらしく、生きているかどうか分からない俺のことなんかどうでもよくなってしまったらしい。


 アズロットは悲しそうに言う。


 「大丈夫だよ。カベルネは残念だけど、アズロットが俺の事を慕ってくれていることは非常に嬉しいよ」


 アズロットの頭を撫でると、シオンとミリーは少しだけ頬を膨らませたように見えたのは気のせいだろうか…。


 食事が終わり、俺達は部屋へと戻るのだが、アズロットの部屋がない。悪いと思うのだが、シオンとミリーの二人は同室で、アズロットはミリーの使用していた部屋を使って貰うことにした。


 翌朝、朝食を食べ終わり外壁の工事に移る。拡張した場所はお風呂場にする予定なのでネダや木下地を作り、ベニアで壁を張る。そして天井垂木を作りベニアを張ってあらかた完成。防水シート等を設置し、屋根を完成させる。配線を組んで天井用のベニアを張り、床は冬にも耐えられるように樹脂床材を召喚し全面に設置を行い、防水パネルを、天井から壁に貼り付けて浴槽を設置してお風呂場はある程度完成する。


 お昼になり、昼ごはんを作っていると、三人がお腹を空かせた顔で戻ってくる。庭の下地作りに精を出してくれたので助かりまくりだ。


 三人にお握りを出して休憩をすると、アズロットが懐かしそうにお握りを食べる。本当に懐かしいのだろう。


 午後になり、三人が作ってくれた場所に生コンを流し込み下地を作り始める。そんな事を三日も続けると、誰もが見違えるほどの家が出来上がるのだった。使い方を三人に説明する。まさかのお風呂にミリーとシオンの二人は驚きを隠せずにおり、アズロットはお風呂とは何だろうという顔をしていた。


 各部屋を少しだけ小さくしてアズロットの部屋を作り、家具に関しては全て召喚して揃える。奴隷の身分で自分の部屋を手に入れる事のできた二人は小躍りするかのように喜びを表していた。


 「明日から三人は戦いの練習をするから。これからお前達も働くんだぞ。ミリー、シオン」


 「「は、はい!」」


 二人は背筋を伸ばして大きく返事した。


------------


 その夜俺は夢を見る。再び真っ白の世界に俺はたたずんでいた。ここに来るのは二回目か?


 『やあ、久しぶりだね…鈴木太一君』


 後ろから声がして振り向くと、あの時の女の子が後ろに腕を組んで微笑みかける。


 「あ、君はあの時の女の子…」


 『君は私が誰だか…ある程度理解はしているようだと思っていたんだが…やはり君は一人の女の子とみてくれるのかい?』


 少女はにっこりと笑いながら俺に問いかける。その顔は今まで見た誰よりも美しく、綺麗で可愛い笑顔だと思った。


 『でだ…君の行動を暫く確認させてもらった結果を報告させて頂こうと思う』


 「行動を確認?」


 『君の能力…アイテムクリエイトは今まで前例がない能力だからね。だから君の行動を調べる必要があったんだが…。いい加減調べるのも面倒になってしまったよ。そこで直接話して制限を決めさせてもらう事にした』


 俺はゴクリと唾を飲み込む。これで俺の力に制限がかかってしまうと言う事は、ミリーやシオン、アズロットに対して何をしてやれるかを考えなければならないと言う事と、役に立たないという物になってしまう可能性があるからだ。


 『制限は…ガルボの作成禁止…宝石の作成禁止、生物の作成を禁止。クローン作製は科学の力でできるのは分かっているな?それとは違う意味で生物の作成は禁止だ。新しい生物を作るとかそう言った物だな…簡単に言うと。あと、生き物の作成を禁止する。まぁ、食事を作る程度に必要な物は基本的に問題ない。殆ど今と変わりはない。増えたのは宝石を作れるというところくらいかな?』


 今までと変わりはないと言う事は明らかな事だった。


 『それと…名前を召喚能力という名前に変更する。これはスキルではない…。召喚魔法とかは有るからそれと似ていると思ってくれれば良いのだが…。君の世界には君みたいに能力を見れる人間がいるようなんだ。それは魔眼という名のスキルだそうだ。そこでアイテムクリエイト何て名前があると問題になってしまうかもしれない。魔眼のほかにも似たスキルがあるが、それは自分で調べてくれればよい。レベルに上限はない…』


 成程…。


 『そして、召喚能力は君が望むアイテムが出てくることになっているから好きに使ってくれたまえ。望んだものは全て出てくる。後は…袋に関してかな…』


 「袋?」


 『君の袋は神器…神々のアイテムなんだ。だからメモが入っていたように、君の傍から離れないようにさせてもらった。君が死んだら…君が誰かに託すと宣言するまで消滅することは無いが、そうしない限りは君が死んだら消滅する事にしているというか、私の手元に戻ってくることになっている。以上で袋の説明は終わりだ。あっと、召喚能力では巨大ロボットなんかは人間サイズで出てくるからな。そういった物は気をつけろよ。戦車とかミサイルなどは実物と大きさは変わらないから。これで全部かな?』


 「ちょ、ちょっと待ってくれよ!」


 『ん?なんだね?』


 「俺が想像するって…漫画で使用しているものだって、アニメやゲームで使用しているものだって召喚できるというのか!」


 『できるよ。だから…それが何だというんだ?』


 「き、危険だとは思わないのか!」


 『何故?召喚できるのは君だけだ。それを解除できるのも君だけだ。君には解除できる能力がある。それを解除したくばできるから問題無かろう?君は世界を救うとかには興味がないようだし』


 「た、確かに興味はないけど…」


 『はっきりと言っておく。太一君が世界征服をしたくば、召喚能力を使って世界征服をすればいい。君にはそれだけの力が備わっている。世界を救いたいと思いたければ勝手にやれば良い。そんな事が出来るならね。この世界は実験用に作らせてもらった世界なんだ。正直、我々が管理している世界は何億という数字の世界がある。その一つの世界が潰れようが、どう成ろうが知った事ではない。だからステータスについても変更点がいくつかあっただろ?あの変更点に関しては君にしか分からないようになっている。魔眼ではスキル程度しか見れないらしいからな。…あ、そうそう、魔物についてだが…新しい魔物を投入する事にする。あの世界での魔物は優し過ぎるようだ。もっと凶暴に、恐ろしいものにする。また、冒険者が魔物を舐めているようだからね。だから新しい魔物を大量に投入する事にした。出会ってからのお楽しみだ。そいつらは君達に恐怖を植え付けるまでは町や城を襲う様にしている…楽しいだろう?』


 ステータス表記は勝手に変更するのかよ…。しかも、魔物を新たに投入して人里を襲わせるなんて…。


 『そして魔族の存在は消えてしまう。これは正直不要という判断が下されたからだ。新たに魔物が投入されるんだ…コアなどはそいつらが大きいのを持っていると思ってくれたまえ。さて、そろそろ時間だ。君の可愛い奴隷が目を覚ましてくれるのを待っているようだぞ?』


 「え?」


 『忘れてた。君の能力に一つだけ追加させてもらった。それは取り付けた能力のリセットだ。たしか…どこかの女に能力を取り付けたな…それは解除する事が出来る。ポイントは戻せるようになるが、一日に一度だけ使えると言うものだ。君が与えた能力だけだがね…。考えて使いたまえよ。さて、本当にこれでお終いだ。それでは頑張って生き抜いてくれよ。間違って殺してしまって悪かったな…』


 「り、リタは…」


 『運命には逆らえない。これは決定している話だ。彼女は死ぬべくして死んだ。君とは違うんだよ。何か言っておくことは有るか?本来は禁止されているが特別だ…聞いてやろう』


 「…えっと…守り切れずにごめん。リタとの旅は楽しかった。生まれ変わったら自由に生きてくれ…」


 『自由か…戦争で追われ、奴隷となった彼女には一番合っている言葉かも知れないな。言うべきではないと思ったが、彼女からの伝言だ。楽しい時間をありがとうございます…だそうだ』


 その言葉を聞いて俺は涙が出た。俺は何もしてやれなかったのに楽しかったというのは悲し過ぎると…。


 『鈴木太一君。時間が来たな…というか、過ぎてしまった。最後の別れに新たな神器をくれてやろう』


 彼女は何かが書かれた指輪を俺の指にはめ込むと、ぴったりと指にはまり込む。


 『それは知識の指輪だ。アイテムを召喚するなら知識が必要だろ?これは天使どもには内緒の話だ。あいつらは煩いからな…じゃあな、太一君…また何か決まったら君に会いに来るとしよう…』


 そこで夢は冷め、俺は自分の手を見ると右手に指輪がされていて、夢で無かったと言う事を理解するのであった。

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