5話、無事転生、
5話
俺が次に目を覚ました時と同時に俺は大声で泣いていた。周りは何やら騒がしいがあまり視界がはっきりしない。思考も追いつかずに俺はしばらく泣いた後に眠りについた。きっとこれが今世の俺が誕生した瞬間だったのだろう。
俺は特に何も考えることはなく普通の赤ん坊と同じようにしばらく過ごしていた。
うんちを漏らしてはなき、おなかが減ってはなくといった風にだ。
いろんな人たちが俺のことを見に来るなか俺はいまだに自分の名前がわからずにいた
俺の名前だと思われる音の羅列を聞くが俺には理解ができない。まだ管理者の便宜の一つである言語能力が付与されていないのだろう。
しかし、「あー」とか「うー」とかしゃべれるようになったり首の筋肉がついてきたのか首を動かすことができるようになったりと、すくすくと成長している。早く回りの状況やこの世界について知りたい。
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(4か月ごろ)
さて首がさらにしっかりして前よりもより活発に動けるようになるが、一番の変化は色が認識できるようになり
母親だと思われる女性が二人いる。断じて複雑な家庭環境というわけではない。俺の視界はまだ30~40cmほどでしかないが、顔が近くに来たときに顔がわかるのだが頻繁にみるのがその二人の女性だったからだ。
一人はいつもそばにいる茶髪で目の色も茶色の30代中頃の目元の優しそうな人でこの人からおっぱいをもらうことが多い。胸のサイズは大きめだ。
もう一人は二日(俺は赤ん坊なので正確には時間がわからない)に一回ぐらい一時間から二時間俺のことをかわいがってから部屋を出ていく女性で、20代中頃の髪が綺麗なセミロングの青髪をした少し釣り目の気品がある人だが俺をかわいがるときにはすごくうれしそうにしてくれる人だ。おっぱいは茶髪の人よりは小さめだが普通ぐらいだろう。たまにこの人からもおっぱいをもらう。
どちらかというと若い人が今世の母親のような気がするがどうなのだろう。
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寝返りが打てるようになり、そこからさらにお座りができるようになる。さらに歯が生え始めていると思う。茶髪の女性が俺の口の中を時折見てなにやら青髪の女性と話していたからだ。
正直この部屋は赤ん坊の俺に配慮していろいろと物がない俺のベットと床には柔らかめのじゅうたん、大人の人が座る椅子があるぐらいで面白みが感じられない。
そして、今日もつまらなく過ごしたとき突然自分の変化に気付いた。いや気づかされた。
いつも俺のことを呼ぶ音程でいつもはわからない意味が聞き取れたからだ。
「ジーク様そろそろお休みの時間ですよー」
と茶髪のひとが言い出したからだ。
そうそこからは早かった。俺は自分の名前がジークだと知り周りの人について詳細に調べた。
母親がセレスティアという名前の青髪の美女だとわかった。今世の母親の特定に成功したのだ!
そしていつもそばにいる茶髪の女性は俺のお世話係兼乳母のネリアさんというらしい。
そう恰好がエプロンドレスとかを着ていなかったからわからなかったがメイドさんらしいのだ。
メイドさんを雇っていることから俺の今世は富裕層だと考えられる。
あぁそうそうおそらく俺の兄弟だと思われる男子が二人いることを知った。たぶん今までも俺が寝ているときに様子を見に来るぐらいはしていたのではないだろうか?
一番上の兄は理知的な雰囲気ので母親譲りの青い髪と青い瞳をしている10歳ぐらいだが頼りがいがありそうだ。名前はアルバートというらしい。
次男は活発で元気のいい黒髪短髪に茶色の瞳をしているなぜか俺にあいに来るとき毎回木剣を持ってきてネリアさんに没収されている。母親のセレスティアからも怒られている。なんか憎めない5歳くらいの兄だ。おそらく髪の色は父親譲りなのだろう。
どんな父親なのか見てみたいがなぜ来てくれないのだろうか。