モンスターdeぱにっく4
またも続きます。
『試合開始五秒前ッ!四・三・二・一~ッ!ゴーファイトッ!!』
「行きますわよッ!手加減して差し上げますわッ!!」
『メイアン選手、いきなりの右上段からの蹴りだッ!』
「ふんッ!」
『メグミ選手、いとも簡単に避けたッ!!軽いフットワークだあッ!』
「ちょっと、避けたらダメじゃないのッ!有り難く喰らいなさいッ!?ていっ!!」
「ふっ!」
『メイアン選手、得意の飛び蹴りッ!またも、かる~く避けられたッ!』
「う、うるさいですわッ!手加減して差し上げてますのよッ!?次々行きましてよッ!!」
先ほどから、冗談かと思うほど、おっそいキックばかりだ…。
隙だらけだ。
所謂コレが罠?誘ってんの?
えーと、様子見て反撃していいだろうか?
なんか、避け続けてても、バカっぽいし…。
「てえーい!!」
―キックして来た足を右手で掴み、相手の力を利用して反転、左肘を背中に打ち付け、一気に体重をかけて、力一杯地面に叩きつけた。
『おっとーーっ!?メグミ選手いきなりの反撃ッ!メイアン選手、顔面強打ッ!コレは痛ーいッ!!メイアン選手ッ!悶え苦しんでいるッ!!』
「ぎ、ぎざま~ッ!わ、わらくしの、だいじな、がおをーーっ!ゆるざんッ!!」
「え?マジ??普通、受身とれるだろう?それ…?」
『メグミ選手ッ!脅威の身体能力ッ!速いぞおッ!
おっとーーっ!?起き上がった、メイアン選手、自慢の顔から流血だッ!鼻血だーッ!笑えるぞーッ!!!』
え?普通の速さだろう?
『おっとーーっ!?ここでメイアン選手、自慢の武器投入だッ!これぞ伝家の宝刀~ッ!
キター!!!家宝のロンギヌスだーッ!
正に親の七光りッ!?怒りに任せて、家宝を持ち出したーッ!って、今、何処から出したーーっ!?』
アレ聖槍?
でも、ちょっとまてーーっ!?
コレって、魔剣の類いじゃないのか…??使用不可じゃないの???
「ぎざまは、しねぇーーっ!!」
「ちょっと、やばいって、ソレッ!」
ヒュンヒュンと槍を振り回し、近付こうにも、危なくて近付け無い。
聖槍って、どんな効果付きか、よくわからないし…?
よし、受け流すか。
『メグミ選手ッ!いよいよ、逃げ場がなくなって来たぁッ!!ヤバイぞおッ!!』
槍を相手にする時は、相手の懐の中に入ればいい。
リーチが長すぎる槍は、逆に攻撃しずらいのだ。
しかし、なんという槍さばき。
縦横無尽である。
シッチャカメッチャカとも言うが(笑)
あんまり、あんまり、隙が無い。
あるにはあるんだけど…。
槍が、当たったら、痛いし、痛いのイヤだしーーっ!!
本気になるのは、めんどくさい~!
集中した後に、疲れがドッと出るのだ。
その後、かえって身体の動きが悪くなる、という欠点がある。コレって、一撃必殺の技だよなぁ~?
はてさて~どうしたもんか~?
使えば、先にスタミナが切れる。
使っても、相手が必ず、倒れるとは限らない。
はてさて~?章人なら、どうしてたかな??
この間にも、槍を受け流し、捌き、避けまくっている。
避ける度に、会場が、地響きするほどの歓声が上がる。
「ごのおッ!ぐぞおんなッ!!
あだれーッ!あだれーーっ!!
はぁはぁはぁ…。
なんで、なんでごんな、ぐぞ女に、この、この、わだぐじがッ!?
ああ~もう、鼻血が全然とまらないし~ッ!なんで当たらないのよ?このくそ女あーッ!
お前なんかッ!お前なんかッ!!―ぺっ!」
「げッ!キタねえなッ!ツバ飛ばしやがった!!」
『うわぁ~ッと!
メイアン選手、リングに、神聖なリングにッ!ツバを吐いたッ!会場大ブーイングッ!!』
『ぶー!ぶー!ぶー!ぶー!ぶー!ぶー!』
『なんという事でしょう!この瞬間、メイアン選手失格です!!』
「「はあ?」」
『神聖なリングにツバを吐くとは、なんという事ッ!しかも、王の御前試合で、なんという恥晒しッ!よって、失格!!』
「うそッ!そんな馬鹿らしい話し、聞いた事無いわッ!?
どうせお前等の、独断でしょう!!!」
『独断とかッ!とんでもないッ!
ルールブックにも、書いてありますッ!読んで無いだけでしょう??』
「そんな馬鹿なッ!?わかった…。わかったわッ!
あなた方、このアバズレ糞馬鹿女の、手先でしょう!?
この野郎ッ!!!この、くされチ●コ男があっ!!!」
『ぶー!ぶー!ぶー!ぶー!ぶー!ぶー!』
『なんという侮辱ッ!なんという屈辱ッ!なんという口汚いッ!!メイアン選手、失格ーーっ!!』
「きいーーっ!!訴えてやるっ!この脱糞野郎ッ!!うちのパパに、言い付けてやるッ!」
「ちょっ、ちょっと、ちょっとお~ッ!試合はぁっ!?
うわっ!キッタねえなッ!またツバ飛ばしやがった!!」
『メイアン選手、またツバを吐いたッ!会場大混乱ッ!!!ヤジが飛ぶッ!怒声の嵐ッ!
静粛にッ!静粛にッ!』
「あーうるさいッ!試合は?」
『試合は中止ッ!王の御言葉がございます。』
「えーーっ!?せっかく、コレから盛り上がってくんのにーーっ!?」
『え??盛り上がってって…。
追い詰められて、打つ手無しだったんじゃ~???』
「そんなわけないでしょう!
あの、聖槍ロンギヌスの前には、ドキドキしたけどッ!
使用者がアレじゃあねえ??」
目の前の女を、アゴで指す。
「この尻軽糞女ぁ~ッ!!殺してやるッ!!モンスター召喚ッ!!!出てこいアマノデウスッ!」
『おっとーーっ!?禁断の召喚を使ったーーっ!?メイアン選手ヤバイぞッ!ソレはヤバイッ!!』
この状況で、まだ、実況を止めない司会者の、司会者魂は凄いものである。
モンスターを目の前に、怯まず実況を続けている。
しかし、このモンスター?存在感が凄いんだが…。
何コレ?見たこと無いモンスターだな?
『別名、雨の神~ッ!メイアン選手の家に、代々継承されている、スーパーモンスター!
いや、魔神だーッ!メイアン選手ッ!ソレは禁じ手だあッ!!ヤバスギるうーーっ!!メグミ選手ピンチだーッ!!』
「えーーっ!?アレ、魔神なの!?モンスターじゃないのッ!?」
魔神アマノデウスを見て、闘技場は騒然としていた。
前代未聞の大事件なのだ。
王の御前試合。
決闘で、おそらく高位貴族であろうメイアンは、家宝を持ち出し、ツバを吐き失格。あまつさえ、暴言を吐きまくり、更に魔神まで召喚したのだ。
あり得ない事だらけだ。世にも稀な事件に、闘技場内は騒然だ。
「アマノデウスッ!その女を殺しなさいッ!」
『どの女だ?』
「女よッ!その目の前の女を早く殺しなさいッ!」
『どのようにだ?』
「えーーいっ早くなさいなッ!!
メチャクチャに、滅多切りで、原型をとどめないくらいによッ!」
『目の前の女を、メチャクチャに滅多切りで良いか?』
「そうよッ!」
『了解した。命令を遂行する。』
「えッ!?」
魔神アマノデウスは、目の前の女を攻撃し始めた。
こともあろうか、目の前の女…
メイアンに向かって。
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