裏話?3
ジジイ、大活躍??
ワシの名前は、レイモンド=カナタ
元勇者じゃ。
本日は、このレイモンドが、豊穣祭を汚す、不届き者どもを成敗しに、れっつごーー!なんじゃよ。
コホン。
誰も、ツッコミ役が居ないと寂しいのぅ…。
まあ、置いといて…。
豊穣祭である。
神と先祖に感謝する祭りなのじゃ。
と、言う事は、ワシ主役なんじゃよ?
感謝もせんと、ブクブク肥えるばかりで、悪巧みばかりな阿呆どもは、ワシが神に代わって、成敗しに行くのじゃッ!
『天誅じゃあッ!!!』
―とはいえ、ワシが出来る事は限られるのじゃよ…。
何せ、今は冷蔵庫。
元の肉体ならともかく、コレでは小回りがきかぬ。
歯痒い事よの…。
ソコでじゃ!
協力者の出番なのじゃ。
来人は、訓練施設にて、その日まで訓練させている。
だいぶ様になって来たが、今はまだ、目立ち過ぎで無理じゃの…。
―ところが、向こうから、協力者の申し出があった。
なんとッ!国王自ら申し出じゃよっ!?
ワシ、もうびっくりのあまり、冷蔵庫の扉を開けっ放しにしてしまったのじゃが……。
まさか、きっちり閉めてくれるとは……。
ワシ、国王様には、頭が上がらんのじゃよ。
やはり、あの方の子孫だけあって、そっくりじゃのう……。
やれやれ。懐かしくて、冷蔵庫から水が滴るのじゃよ…。
来人は、昔のワシそっくりだし、国王様も子孫が顔そっくりなど…
あら…?コレまるで、昔そのままッ!?
魔王も、昔そのままの顔じゃったら笑えるのじゃがな…。
歴史は繰り返すと言うが……まさかのう?
くわばらくわばらッ!
邪気払いじゃよッ!
気合いを入れ、王様の話しを聞いていく。
ん……?なんじゃ、コヤツ意外と策略系じゃの。
中身まで、先祖に似ないで良かったのう…?
今は、泳がせておいて、油断させ、会場で一味を捕縛か?
恵の驚いた顔が、目に浮かぶわい。
良いかもしれんのう。いや、ソレが良い。
アヤツは顔に出るからのぅ。
来人は、まだまだ嘘はヘタじゃしのう。
内緒で色々進めるか……?
おおッ!?宰相に相談すれば良いと申すか??
策略、計略、謀略はもちろん、諜報や広報すらこなす、スーパー秘書、兼任、ウルトラ宰相??
王様は、とても適わない護身術とか…どんな奴じゃよッ!?怖すぎじゃよッ!?神級クラスのアサッシンか!?
―え?王様も怖くて逆らえないと?
……どうやら、もの凄い宰相らしいのう。
ワシ、会うの怖いんじゃが……。ふるふる。
*~*~*~*~*
会った宰相は、意外や意外ッ!
なんじゃ、その…男っぽいが、女子じゃったのじゃよ。
外見は格好いい、細身の男なんじゃが…。
ワシの経験からか…?勘からか…?
ともかく、コヤツは女子だと、わかってしまったのじゃ。
何故か、王様は気付いて無いけどのう……??
あんなにアピールされてて、分からんとは…わざとか?
とか、思ってた時があったんじゃが。
どうやら、王様はニブチン男だったようじゃな…?
そんなところは先祖に似たのじゃのう…?かわいそうに…。
このままじゃと、宰相の恋は実らぬなッ!
夜這いすれば良いと、こっそり耳打ちしてやったら、真っ赤になっておった。
意外とウブじゃの?
冷蔵庫じゃ無かったら、色々手解きしてやるのにのう……?
ああ、残念じゃッ!無念じゃのッ!痛恨じゃよっ!
もしも、連れ合いが生きていたとしたら、今頃ワシの股間はペッシャンコじゃよっ!
悶えるワシの姿を、顔を引き攣らせながらも、見ぬふりでやり過ごそうとした宰相は、良い女子じゃっよッ!。
ちょっと怖いが、ワシの嫁にしたいのう??
ああ、ワシが人型だったらのう……ふう!
まあ、今更じゃよな?
格好いいポーズも取れないのう…?
ああ、ワシは、何を生き甲斐にすれば良いと言うのか??
全く……はあ。
―ああ、殲滅作戦の相談じゃったな。
すまんすまん。
ふむ、では来人はワシがつれて、待機させて、いざと言う時に魔法で?
は?
馬鹿貴族がたべる、食事の中に遅効性のしびれ薬を入れ、捕縛?
市民の注意が、それたら一気に?
ワシの見せどころは??
へ?そんなもん無い??
にこやかに笑う宰相の顔は、それはそれは良い顔で。
ワシの体が、何故か勝手にガクガクブルブルと、震えてしまったのは
きっと、秋が深まって、風が寒かったからじゃと……
え?冷蔵庫なんだから、寒く無い…?
いや、まあ、それは置いといて。
ワシがあんまり活躍しないままに…。
事件は無事解決して、めでたしめでたし。
じゃったよ
これで、ええんかのう…?
ワシ、さみしー。
ジジイ、毎日こんな感じです…
ちょっと抜け過ぎたかしら??




