第一話「出会い」 (後編)
第一話 前編の続き。
制服に着替えて、家を出る。
私の住む区画には似たような仲間達がたくさんいるが、
学校に近づくたび、別の色のものたちが見られるようになる。
そして学校につけば、そこは何色ものの虹を渦巻いたような有様だ。
青い少年、橙色の少女、桃色のギャル、灰色の勤勉家、紫色の委員長
褐色の乱暴者…などなど。
千色万別、色も違えば、性格も違うのだ。
その中でも、異質なものとされている人がいる。
その代表が、私だ。
無彩色でかつ、性格も感情もない人間。
そのような人間には、嫌われることはなくとも、
近寄るものはいない。
それは私にとって、とても辛いことだった。
無彩色なだけで、気味悪がられる。
最初は、そんなことないはず、と意気込んで自分なりに話し方などを模索して実行したが、
どの場面においても、失敗してしまった。
悲しかったが、我慢するしかなかった。
我慢も何も、表現することができないのである。
泣くことも、叫ぶこともできない。
私の黒色はこれまでの経験から墨のようにどす黒くなった。
元の黒鋼色の輝きは失われてしまったのだ
私は、このまま一生苦しみ続けるのだろう。
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だがそんなある日、転機が起きた。
転校してきた生徒が、誰も話をしようとしない私に声をかけてきたのだ。
その生徒は「純粋」で、「無邪気」な、
全身が真っ白な少女だった。




