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黄金極振りバーサクガール、VRMMO配信中! 〜攻撃するたび『1G』ドロップするスキルで稼いでたら最強になってた〜  作者: 或鬼ながら
ブレイクアップ・メルトダウン

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#79. このパーティーメンバーが最強すぎる件


 衝撃波に吹き飛ばされ、味方との距離を離される。

 グレイプニルの反射技……強力な攻撃をした分、絶大なダメージが返ってくる。

 ヒメは防御魔法、ユヅキさんはカウンターでそれぞれ対処したようだ。

 もろに受けた私もHPを半分失う程度で済んでいる。

 コユの大盾に守ってもらうにしても、大盾との距離が遠いと間に合わない。


「とすれば──!」

「【加速(アクセル)】!」


 踏み込むと、私の意図を察してくれたコユも後に続く。

 サーフボードのように大盾を乗りこなし、もう一方の大盾を前に構えて突撃。

 グレイプニルの顔面を強打する。

 が、この大熊は攻撃を受けても怯まない。


「グロォッ!!」


 グレイプニルは私の接近に気付き、威嚇。

 強靭な右前脚が振り抜かれる。


「甘いわ! 【ガードヒール】!」


 飛び降りたコユは大盾を操作し、右前脚を受け止めた。

 その隙にコインを五枚ほど弾き、【ガードヒール】の効果で半分まで減っていたHPを少量回復してもらいながら大盾の横を走り抜ける。


「オリャァーーッ!」


 胴体へ三連撃──【モンスロート】を叩き込む。


「コユ、押し倒して!」

「りょーかいッ!」


 現在大盾は顔面と右前脚に押し付けている。

 それを三連撃を叩き込んだこの隙に【加速(アクセル)】で押し、大熊を横倒しにさせる。


「ヒメは詠唱して待機!」

「おっけ〜!」


 横転したグレイプニルはすぐに起き上がるはずだ。

【エクスプロージョン】の詠唱が完了するほどの時間はない。

 でも、間に合う。

 なぜならこの僅かな隙を突ける人物が一人、私達のパーティーに居るのだから。


 落雷のように閃いた剣光がグレイプニルの首を斬る。

 太刀を振り抜いたユヅキさんのHPは50%減少し、刹那のうちに雷が大熊を穿った。


「【亜天(あてん)神雷(カヅチ)】──ッ!」


 武器強化により《(シン)天ツ牙大神剣(アマツガノオオカミ)狼霆(ろうてい)】》と名を改めた青刃の太刀は、私のチェーンソーと同じように付属スキルも強化されていた。


 発動時HP50%減少、一定時間回復効果を受け付けないというデメリットを抱え、その代わりに割合ダメージ+特大威力の属性攻撃を行う超火力スキル。


 さらに、これだけでは終わらない。


 蒼雷を纏う刃を一度鞘に納め、すぐさま抜刀。

 落雷の追撃がグレイプニルを襲う。

 

 特殊派生技【雷斬】

 魔法スキルをキャンセルさせた後に使用できるカウンター技であった【雷斬】を、MPを追加消費することで派生させることができるようになったらしい。

 ちなみに【雷斬】は特殊派生技のためスキルセットには含まれない。

 つまりユヅキさんは十のスキルを操れるわけだ。

 うん、ズルい。


「みんな、グレイプニルが麻痺したよ!」


 ユヅキさんの合図で、私とコユは顔を見合せ頷く。

 あれだけの雷属性攻撃を受けたのだ。

 さしもの喰暴熊も麻痺状態くらいなるだろう。

 私達は追撃し、さらにグレイプニルのHPを削る。


 そして。起き上がろうとしたところで退避し──。


「それじゃあヒメさん! お願いしますっ!」

「は〜い! 【エクスプロージョン】!」


 爆音が轟き、詠唱を終えた爆裂魔法が大地ごと敵を穿つ。

 烈火に包まれ悶えるグレイプニルのHPは半分を切っていた。


 ……さて、そろそろか。

【第六感】に反応アリ。私達はコユの大盾に身を寄せ合う。


「グオォォオルグオオオオオッ!!!!」


 大咆哮と共に、ダメージ反射。最初の時よりも大きな衝撃波が発生し、周辺の木々が吹き飛んでいく。

 こんな威力でもビクともしない大盾には頭が上がらない。


「【詠唱短縮(スペルカット)】【エクスプロージョン】!」


 荒れ狂う衝撃波の嵐を突き刺すように、爆炎が炸裂する。

 詠唱していないから先程より威力は落ちているけど、それでも威力は申し分ない。

 そして、反射中に高威力の技を受けたからだろう。

 グレイプニルはここで初めて怯み、頭から倒れて大ダウンした。


「よし、作戦通りだね」

「どこがよ!」

「うそうそ。みんなのおかげだよ」


 作戦なんて何もなかったけど、パーティーメンバーが最強すぎるおかげでなんとかなりました。

 後はダウンしたグレイプニルにそれぞれ大技を放ち、最後はヒメの【エクスプロージョン】で派手に散っていった。


「──クマ肉って美味しいのかな」

「ジビエ料理は食べたことないわね……ちょっとカナメ、その骨齧らないでよ?」


 ドロップした《喰暴熊の大獣骨》は骨付き肉で、焼けば美味しそうな見た目をしている。

 物珍しそうに眺めていたヒメを見かねて、ユヅキさんが「焼いてみる?」と提案するくらいには美味しそうな赤身だ。


「コユは私をなんだと思ってるのさ。肉を生で齧る野生児は現代にはそう居ないよ」

「……ゲームとはいえ躊躇いもなく自分の舌を噛む人もそう居ないと思うわよ」

「あ、あれはだって……あぁしないと負けてたし、私も本気だったんだよ!」


 コユと決闘した時のことを思い出しながら抗議する。

 もう随分懐かしいな。 


「……ねぇ、カナメ」

「うん? ……どうしたのコユ」


 なんだか真剣な顔でこちらを見てくるコユに、私も思わず体が強ばる。


「今でも私と────本気で戦える?」


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