表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黄金極振りバーサクガール、VRMMO配信中! 〜攻撃するたび『1G』ドロップするスキルで稼いでたら最強になってた〜  作者: 或鬼ながら
セットアップ・フロントライン

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

68/82

#66.『9,974,823G』────オール・イン。


 トラップ型の火柱、突進、尻尾薙ぎ払い、薙ぎ払いブレス、扇状ブレス、飛行ブレス、飛行突進。

 そして────邪眼の即死。

 他にもあるが、この多種多様な攻撃モーションでプレイヤーを圧倒するのがサード・ダンジョンのボス《隻燼龍レヴァリオス》の特徴だ。


 まさに、力でねじ伏せられるような感覚。

 即死級の攻撃によるプレッシャー。

 こちらの攻撃の隙を与えない容赦のなさ。

 開始から十数分で、私達は回避に専念することしか出来なかった。


「ハァッ、ハァッ……なるほど、これがレイドボスね」


 本来4パーティーで攻略するレイドボス。

 今、しっかりと理解できた。

 きっとどれかのパーティーが隻燼龍のヘイトを買って、他のパーティーはその隙に攻撃をする。

 そうやって堅実にダメージを与えるのが正攻法なんだ。


「…………さて」


 横目で配信状況を確認する。

 現在の同時接続数は五万人。

 ジークリウス戦から少し増加して、六万に届きそうだ。

 流石の人気コンテンツ。


『やっぱ1パーティー攻略は無理ゲー』

『エクスプロージョンも撃つ暇ないしなぁ』

『頑張れ!』

『負けるなぁぁぁぁ! 差せぇぇぇぇ!』

『お前の本気を見せてみろ!』

『あんたならできる』

『諦めんなよ!』


 ────そうだね、そろそろ頃合いだ。


「ヒメ、コユ。もういいよ」


 離れた二人に視線で()()を送る。


 コユは「ぶちかましなさい」と言うかのようにサムズアップ。

 ヒメは頑張れポーズで応援してくれた。


 ……あの日取り逃した一位を追いかけて、私はここまで来た。

 何をすればみんなが注目してくれるのか、何をすればみんなが楽しんでくれるのか──ずっと考えてきた。

 考えて、ヒメやコユに相談したりして、私は決めた。

 もう充分だ。やってやろう。


 頑張れ、私。


「────さあさあ、皆さんお立ち会い!」


『ん?』『なんだなんだ』『およ?』

『何が始まるんです?』『なにしようっての』

『まさか、アレをやるのか!』

『アレってなんだよ』

『魅せてくれるんだろ』

『魅せてくれるのか!?』


「私の現所持金は『9,974,823G』ですが、これを全て使用したら、レヴァリオスを倒せると思いますか!」


 現実換算で、九万円以上。

 換金すれば月のバイト代を優に上回る金額だ。

 コツコツ貯めたそのお金をたった一回の戦闘で全て使う────そんなことをしたプレイヤーは、今までにどれだけ居る?


『おいおいおいおい』

『マ?』

『うせやろ』

『気でも狂ったか!?』

『俺なら素直に換金するぞ!?』


 コメントが爆速で流れていく。

 そう、DDOが現実のお金に換金できるからこそ、こんなことをするプレイヤーは居ない。

 ならやろう。もったいないとか、そんなのはどうだっていい。

 ゲームで稼いだお金をゲームで使う、ただそれだけだ。


 だから、みんなを楽しませるこの一瞬を。

 私は『9,974,823G』で────購入する。


「【コイントス】────オール・イン!」


 ウィンドウから全額を選択。迷いはない。


 すると、空から一枚のコインが降ってくる。

 それは地面で跳躍し、くるくると回り始めた。


「それでは皆さん……表と裏、どちらにしましょうか」


『表!』『いや裏』『オモテー!』

『裏裏』『表参道』『ウララララ!』

『オッモッテッ!』『表をあげいッ!』


「なるほどなるほど、これはアンケートでも取りますかね」


 アンケートによる投票を使い、しばらくして出された答えは──。


〔表〕……67%

〔裏〕……33%


「ということで、結果は表! 表で行きましょう!」


 果たしてこんな決め方で当たるのか?


 もちろん勝算はある。私のLUCは以前より高いのだ。

《濫伐者カリカーン》の時とは文字通りレベルが違う。

 だから、どうか。

 運よ、味方してくれ……っ!


 …………コインが落ちる。


 落ちる。落ちる。落ちる。落ちる。落ちる。落ちる。

 落ちる。落ちる。落ちる。落ちる。落ちる。落ちる。


 9,974,823G分のコインが、大量に落ちてくる。

 それはまるでゲリラ豪雨のようで、降り注ぐ黄金に誰もが目を奪われていた。


『────成功しました』


 降り注いで山になった全てのコインは勢いよく爆散。

 弾けた光が、チェーンソーの熱気で揺らめいていた。



────────────────────────

 PN 《カナメ》 Lv60

[HP:15,700][MP:7,650]

 

 STR:105 +190

 VIT:160 +40

 INT:115 +40

 REG:140 +40

 DEX:170 +140

 LUC:270 +190

────────────────────────



『ステータスが上限に達したため、60分間……


【物理攻撃力上昇・極】

【防御力上昇・極】

【状態異常無効】

【クリティカル率上昇・極】

【クリティカルダメージ上昇・極】

【攻撃速度上昇・極】

【攻撃ヒット回数増加・極】

【スキルダメージ上昇・極】

【リキャストタイム短縮速度上昇・極】

【移動速度上昇・極】


 ……が付与されました』


 所持金オール・インの結果は、ステータスのカンスト。

 つまり、現在のステータスはL()v()1()0()0()()()


 現状フォース・ダンジョンをクリアしてもLv80が上限のDDOにおいて、今この瞬間の私は、DDOで最も高いステータスを誇るプレイヤーとなった。

 カンストして溢れた分はバフとして処理されるが、その上昇量は当然大きい。


「さあ────! ここからが大見せ場────ッ!」


 隻燼龍と睨み合い、力強く、豪語した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ