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攻撃したら『1G』ドロップするスキルで金策してたら最強になってた ~金極振り配信、始めます~  作者: ゆーしゃエホーマキ
スタートダッシュ編

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22/62

#22. レッツエンジョイ・ゲームライフ!(気分転換も大切です)


 呆然と天井を見つめていると、不意に鳴るスマホのバイブレーション音。

 通話してきたのは、コユだった。

 なんの用事だろうか。

 やっぱり注意されたことをミスをした私に失望したかな……なんて、そう思っていたけど、第一声は意外なものだった。



『カナメ、ちょっとDDOにログインしなさい』

「え……? な、なに? 用があるなら今でも……」

『面を貸しなさいって言ってるの。行くわよ』

「行くってどこに?」

『決まってるじゃない。次の街、()()()よ』



  ■■■



  DDOにログインすると、コユはお昼のことなんてすっかり忘れてしまったかのように、爽やかな笑顔で手を振っていた。



「来たわね。たぶんそろそろヒメも来ると思うけど……」



 その言葉を待っていたかのように、小走りでこちらへ向かってくるヒメが見えた。



「お待たせ~っ!」

「ヒメまで……何かやるの?」

「それが、わたしも詳しくは聞いてないんよ~」



 すると、コユはおもむろにメニュー画面を呼び出し、慣れた手つきで浮遊するタッチパネルを操作。

 フルライブを起動し、なんと配信を始めた。



「さて、一応予告はしてたけど夜ゲリラ配信よ。と言うのもお昼の配信、大成功だったけどあんまり伸びが良くなくてねぇ……ほら、この二人ってまだ新人じゃない? だいぶ気にしちゃってるみたいなのよ」


『やっぱり?』

『俺もランキング見てマジかってなったわ』

『旧アルファス城塞跡がクリアされるなんて聞いてないっす』

『あれはタイミングが悪かった』


「そうそう、だからね。エクスユニルも倒したし、今日は気分転換も兼ねてさっそく次の街に行こうと思うわ」


『おぉ!』

『ベタルにか!』

『あそこは気分転換に持ってこいだよね』



 気分転換と称し、コユは私とヒメの手を引いて《王都アルファス》の中を流れている大きな川へ向かう。

 悪魔術師に操られ、凶暴化していたらしいエクスユニルを鎮め、《神獣の聖水結晶》なるキーアイテムを手に入れたことでメインクエストは次のステップへ。

 逃亡した悪魔術師を騎士団が調査して、王都に流れる川を下った先にある《港街ベタル》に潜伏しているという情報を得たプレイヤーは、舟に乗ってそこへ行くことができるようになった。



「うん……しょ……」

「このボート、三人でギリギリかな~?」

「なんで一緒のボートに乗ろうとするのよ……いや、いいけど。コユは一番後ろにさせてもらうわ」



 先頭は私、次にヒメ、コユの並びでボートに乗り込む。

 コユが前に言った方がいい気がするけど……背の順的に。



「それではダイバー様、悪魔を探すという使命があるのにこう言うのは少し違うかもしれませんが……良い旅を」



 船着き場の管理人はそう言うと、綺麗な緑色の結晶をボート後尾のエンジンっぽいところを開き、中に入れる。



「舌を噛まないようお気を付けください」

「「……した?」」



 私とヒメは嫌な予感がして思わず聞き返すが──その瞬間、最後尾のコユがエンジンを起動させた。



「レッツゴー!」



 妙にハイテンションな一声と共に、エンジンが唸る。

 掃除機みたいに風を吸い込んで……刹那、放出。

 ボートは突風に押し出され、ドッッ──と水しぶきを上げながら急加速。



「「ひゃああああああああああぁぁぁぁ!!!??」」



 しがみついてないと飛ばされてしまいそうなスピードに、ヒメは私にしがみついてくる。

 おっきな胸の感触が背中いっぱいに──なんて考えている暇もなく、川の水を切るかのように進むボートに私も必死になってしがみつく。

 こんな小さなボートで、次の街までどのくらい掛かるんだろうと思っていた。

 オープンフィールドだし、時間かかりそうだなぁと。

 でも、そんな懸念はいま吹き飛ばされた。



「……わぷっ!? ふっ……あっはは! ちょっと楽しいかも!」



 水しぶきを盛大に浴びて、びしょ濡れになってしまう。

 コユが最後尾になった理由がわかった気がした。



「わたしこういう絶叫系苦手だよ~~!」

「目を開けて、遠くの景色を見てみなさい!」



 そう言われて、気にする余裕もなかった景色に注目してみる。

 もう王都の壁が豆粒のように小さくなっていて、広い運河にはボートに負けないくらい素早く泳ぐ魚が飛び跳ねていた。

 遠くの山々は雪を被りながらどっしりと身構え、いつかあそこにも行くことになるのかな、なんて冒険心が湧き上がる。



「……綺麗だね。バーチャルとは思えないくらい」

「その感想はまだ早いわよ。ベタルはこの世界の観光地、白い砂浜と青い海の街よ!」

「言ってる側から見えてきたよ~!」



 風力加速ボートに乗ってから、ものの10分程度で《港街ベタル》が見えてきた。

 そのカラフルな街並みの中を運河が縦断し、ちょうどエンジンの風の魔石は効果切れで失速。

 緩やかなスピードでベタルの船着き場で止まった。



「はぁーっ! なんかスッキリしたかも」



 体を伸ばし、青空を見上げる。

 日差しは暖かくて、これがバーチャル、作り物とは思えない。



「わぁ~、カナメちゃん見て見て~! 屋台がたくさんあるよ~!」



 レンガの建物が多く並ぶなか、街を縦断する運河の周りではいろんな食べ物を売っていた。



「《港街ベタル》へようこそ、二人とも。それじゃ、コユ・プレゼンツの観光案内をさせてもらうわ!」



 そう意気揚々と言ったコユ。

 これを楽しまないのは失礼だ。

 なら、一旦考えなきゃいけないアレコレは脇に置いて……今は楽しもう、ゲームを。



◇いつも読んでいただきありがとうございます!

 まさかまさかのVR日間3位です!!!!!

 週間の方は4位に上がりました!!!!!

 応援ありがとうございます。これからも楽しんでいってください!

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