6話
活動を開始する。とりあえずギルドに行って聞いてみよう。
受付嬢が言うには図書館はあるが、有料らしい。金なんて街に来たときしか使わないので有料でも全然いい。
見つけた、結構大きい図書館だった。これならいろいろ調べられるだろう。
中に入ると、受け付けにいくと、図書館のルールについて話してくれた。
まず、料金は銀貨2枚。そして中の本の貸し出しはやってなく、持ち帰ったりしたら犯罪者扱いになるらしい。まぁ、そんなことしないけどね。
思ったよりも料金がかかった、宿2日分だ。
1日で調べられるか分からないため、優先順位をつける。
まず、第一に魔法についてだ。何で魔法がでなかったのか、何か条件があるのかを確認しておきたい。
第二に、ダンジョンだ。ダンジョンが何か、そして、どういった存在なのか知りたい。
次に、職業とスキル、ステータスについてだ。どのような職業が存在するのかやスキル取得のしかた、世の人のステータスがどの程度なのかを知ることも必要だろう。
最後に、この街や国の情勢についてだ。種族間の関係や異世界人についても知っておきたい。
っと、こんな感じかな。如何せん数が多いし、広いから探すのは大変だ。
結構探して魔法についての本を見つけた。
内容としては、魔法が発生するための方法だ。
まず必要なのは【MP】と、魔法のスキルを持っていることだ。
後は、想像力が必要らしい。スキルを持っていたとしても、何も考えずに発動を試みただけでは発動はしないっぽい。この点で、前回魔法の発動をできなかったのだろう。
スキルなどについて書いているものも近くにあった。
まず、【固有スキル】についてだ。これは1人1つは必ず持っているものらしい。強さは人によって変わるにしても有用なものがあるらしい。
【職業】については、ステータスポイントを振り分けて、【職業スキル】や【ステータス】を取得していくものらしい。
ここら辺は俺でも分かる。
初期の職業は、剣士、狩人、魔法使い、聖職者の4つでステータスや戦闘経験によって次の職業が変化していくらしい。ここら辺は、ダンジョンに戻ってから、確認しよう。
ステータスについては、具体的な数字はなかった。
っと、読んでいるうちにあっという間に時間が過ぎていた。
さっさと宿に戻り夜ご飯を食べて床につく。
今日探しきれなかった分は、明日にしよう。
今日も今日とて、本探しだ。
ダンジョンについての本を見つける。
ダンジョンとは、空気中の魔力含有量が多い土地にたまに発生するらしく、そのダンジョンに初めて入ったものが、ダンジョンマスターとなる。
ダンジョンマスターになると、生物として格が上がり、力を手にするらしい。
力というのは、入った生物に合わせてて手に入るらしい。俺は何も変わっていないんだけどな。
例えると、ゴブリンが入れば体が大きくなり、力や知力が増し、同族の統率がとれるようになるようだった。
ダンジョンについて他に知れたのは、階層ごとに魔物が生まれるということだ。
後は、新しくできた階層は既存の階層の上に生成されるということだ。
今、俺のダンジョンには広間のみしか無いのだが新しい階層を作ると、洞窟に繋がっているのは新階層部分になり、広間はその下に位置することになる。
また、不思議なことに階層が地下深くになるほど魔物が強くなるらしい。
新階層を作った瞬間に魔物は一斉に、移動されるらしい。
簡単にいえば、一階層にスライムがわいていたとする、新しく階層を作ると一階層は二階層になり、もともと一階層にいたスライムは新一階層に移動して、新二階層には新しい魔物がわくらしい。
ここら辺はダンジョンの不思議だ。
そして勘違いする人が多いらしいが、魔王はダンジョンマスターではなく、一国の王のようなものらしい。
そもそもダンジョンは洞窟に繋がる、迷宮のような物の名称であるということだ。
ようするに魔王城のような地上にあるものはダンジョンではないらしい。
ダンジョンについてはこのくらいだ。結構情報が集まったなと思いつつ、ダンジョン運営のしかたがあまり分からなかった。
そりゃあそうか、みた感じダンジョンマスターは魔物がなるもので、今回みた本では人間がなった記録はなかった。
そろそろ次の物について調べる。
国や種族についてだ。
まずは種族からだ。分けられるのは5種類で、まずは、人間族だ。総数が多く、個々の武力は小さいが、団体戦が得意で多種族との争いが会っても他国に、引けを取らないらしい。
次にドワーフ族だ。鍛冶や製作スキルを持つものが多く、最先端技術を用いた武具の製造がとても盛んである。総数は3番目だが、武具が優れているため、武力は豊富だ。
続いてエルフ族だ。テンプレ通り長寿であり、容姿は男女問わず、秀麗らしい。数は下から2番目で、魔法に特化しており魔法技術を用いた、魔法具の製作や、大魔術の使用、エルフの数名にしか扱えない秘術というものもあるらしい。
次に獣人族だ。獣人は、大雑把に決められていて、獣人族内に種類というものが設けられている。例えば、狼類や猫族それにリザードマンなどだ。
力は人間より強いが、魔法や工夫した戦術が苦手であるため、武力はあるが戦争となると勝ち星が上げれないことが多かったみたいだ。
最後に魔族だ。魔族は身体能力も魔法も桁違いに強い。が、数は少ない。その魔族のほとんどをまとめ上げ、統治するのが魔王らしい。人間にたいしては、年に何度か、殺りくを繰り返すなど読んだ限りではいいやつではないっぽい。
獣人のように種族内での区別はエルフや、魔族にもあるようだった。特に魔族と獣人はおおいらしい。
種族については驚きがあった。エルフとドワーフの仲が悪くないということだった、マンガだと殺しあいに発展するくらいになか悪かったのにね。まぁ、フィクションはフィクションだね。
次に国家についてだ。
ここの街は《アーノルド王国》の一部であり、王都も遠くはないっぽい。
周辺の国家は、《サンファクション聖王国》や《ウォークリック武装帝国》などもあるらしい。他にも小国は沢山あるが、とりあえず押さえるのは、大きいとこだけでいいだろう。
他種族の国はここから遠いためか、情報が全然分からなかったが、名前だけは載っていた。獣人の国 《ビーストウォーム》、ドワーフの国 《ドワンド》、エルフと魔族の国については全くなかった。
次に異世界人についてだが、存在については確認されていた。
数は結構いたみたいで、一番新しい異世界人は
数十年前に前々代魔王の討伐のために、人間の国によって召喚されたらしい。魔王討伐後、能力を封じた状態でもといた世界に帰還させられたっぽい。それ以前に転移してきた、人が生きていたら会えるかもしれない。
また、異世界人は特殊な【固有スキル】を持っていたり、ステータスがはじめから高かったらしい。
ここで集めれるのはこれくらいだろうと思い、図書館を出る。日が暮れるにはまだあるので、街に常時出ている屋台をみて回る。
屋台と言ったら、飯だろう。気前のよさそうなおっちゃんに、串焼きを頼む。
何の肉なのかはわからないが、コリっとしていて噛みごたえがある。味は塩あじのみだが、それがまた、肉本来の味を引き出していて、食べるのが止まらなくなる。
こっちの料理はとても美味くていい。日本のご飯が恋しくならないわけでないけど、全然ここの飯で満足できる。
調子に乗って、食べすぎて宿に戻ってからの夜飯を食べるのがとても辛かった。ちゃんと残さず全部食べたけどね。
飯を食べたら眠くなる常識だね。ベッドに入ると、パタリと一瞬で眠りについてしまった。