4話
とりあえず、筋力上昇を使用しこちらもパワーをあげる。
少し離れた場所からゴブリンが魔法を放ってくるが、難なく躱す。
こちらも攻撃を仕掛ける。ロングソードで打ち合うがパワーで負けているのかわからないが、こちらが押されている。打ち合っている最中、相手は魔法も仕掛けてきた。
避けることはできず、体が風魔法によって切られていく。1つ1つの傷は深くないが、この状況はヤバいと思い、1度離れようとするが敵はそれを許してくれない。距離を取った瞬間に足に力を入れ、地を蹴り、こちらに近づいてきた。剣を振りかぶり対応する。
何とか相手を止め、少し距離を取れたがいまだこちらが不利だ。
闘っていてわかるのは、こちらから仕掛けても攻撃が入んないということだ。
パワーで負けているため、正面で切りあってもこちらが押される。ならば狙うは、カウンターだ。どうにか相手の力も利用し攻撃をいれることが、最善だろう。
こちらもHPは残っているが、疲れてきている。なるべく早めに……いや、次で決めたい。
そう思い集中し直す。
相手が魔法を打ちつつこちらに距離をつめてきた。まだ、動かない。ギリギリまでこちらに近づけさせる。まだ、まだだ……
「今っっっっ!」
日本でみた、抜刀術のような姿勢で敵を切る。相手の刃がこちらに当たる前に、こちらの攻撃が先に当たる。
素人とは思えないほど秀逸な一撃だっただろう。
相手の胴が真っ二つになっている。
戦いは終わった。そう思った瞬間、体がどっと重くなった。急激に疲れを感じたのだ。気を抜いたら、倒れそうな体をどうにか動かし、ダンジョンに戻る。
一戦のみしかしてないのに疲れがヤバい。
しかし一戦だけだが多くのものをつかめたと思う。まぁ、まだまだだけどね。
と思っているうちに、まだ昼だが、眠りについてしまった。
起きて外に出てみたら真夜中だ。電気なんて無いから、ホントに何も見えない。
さすがに夜に動くのは危なすぎるから、ステータスポイント振り分けとガチャだ。【レベル】は42だ。グールを倒しても3レベルしか上がっていない。やはり、レベルは高くなるにつれて、あがりずらくなるのだろう。
ガチャは20連くらいかな。40連、全部ひきたいけども消費レベル10のガチャの10連も引きたいため我慢だ。
まずはステータスポイントだ。
【職業】ポイント:残り94
剣士lv.1(必要レベル10)解除済
lv.2(必要レベル15)解除済
lv.3(必要レベル25)
lv.4(必要レベル35)
lv.5(必要レベル50)
使える分だけ使ってみる。
【職業】ポイント:残り34
剣士lv.1:攻撃力+10,防御力+10
lv.2 :攻撃力+15
【職業スキル】筋力上昇
lv.3:攻撃力+30
【職業スキル】スラッシュ
lv.4:攻撃力+15,防御力+30
【職業スキル】鎧砕き
こんな感じだ。ステータスポイントの振り分けは、ガチャよりも楽しい。自分の力が上がっていくのをこの身で感じれるからね。
スキルについてみてみる。
スラッシュ:強力な横払いで相手を切る。
鎧砕き《アーマークラッシュ》:相手の装備が自分の武器よりもランクが下のとき相手の装備を破壊する。
どちらも使えそうな技だった。試しに、ダンジョンの壁に向かって、スラッシュを発動すると、勝手に体が動き、今の自分では放てないほど強い横払いができた。
ダンジョンの壁がボロボロと崩れ落ちたと思ったが、すぐに直っていった。とても不思議だ。
っと、ガチャ引きますか。
N【HP】+5,+4,+6
N【MP】+9,+9,+1,+4
N【防御力】+2,+5
N【魔力】+7,+7,+2,+5,+8
R【道具】ポーション×3
R【道具】マナポーション
R【道具】従属の腕輪
SR【魔力】+98
SR【特殊スキル】光属性魔法
SSR【特殊スキル】索敵
従属の腕輪:装備した相手に2回だけ指示を聞かせられる。所有者が解除するか、2回の指示が終わらないとはずすことができない。
索敵:周囲50m以内の生命反応を察知する。
とりあえず魔法は保留だ。
しかしまた物騒なアイテムが出てきた。誰が使うんだよ、と思いつつアイテムボックスにいれておく。
索敵はとても便利だ。常に発動していて、敵意が向いているときは強制的に知らせてくるが
そうでないときは意識しないと敵の位置がわからないため、普通に生活には支障がない。ずっと生命反応感知してたら鬱陶しくて寝ることもできない。
最後に、ダンジョンに魔石を吸わせる。たまたま、ゴブリングールの魔石が落ちていた。魔石をダンジョンの床におくと、吸い込まれていった。
【ダンジョンレベル】2
【階層】1
【ダンジョンマスター】安土鈴
【機能】カタログ
【DP】510
ゴブリングールの魔石は1つ、【DP】500だったっぽい。今は欲しいものもないので、とっておこう。
と、いろいろ作業していたら、朝になってしまった。
外に出て魔物を倒していると、狼煙?のようなものが、昇っていた。もしかしたら人かもしれないと思い森のなかを駆け抜ける。
「おい! 姿勢を立て直せ!! 絶対に死ぬなよ!!」
「わかっているわ!誰かサポートをちょうだい!」
「わかった!! 攻撃魔法を放つ! 1度さがれ!」
たどり着いてみると劣等狼
よりもでかい狼と、冒険者風の人たちが闘っていた。人数は3人で、筋骨隆々な武人と細身の男、フードをかぶった少女のパーティーだった。
状況はやや冒険者たちがふりそうだった。細身の男が魔法を撃ったことで狼は2体くらい倒れたが、まだ5体はいる。
この人たちが死んでしまったら、せっかくの街に行くチャンスが無くなってしまうかもしれない。
それに、この狼にどのくらい自分の力が通用するのか気になる。そう思い鑑定を掛けつつ、狼に近づく。
【種族名】上等狼
【レベル】62
【HP】1300/1300
【MP】30/30
【固有スキル】噛み砕き,遠吠え
鑑定も通ったし、自分よりも下っぽいけど数もいるので、油断はしない。
狼たちはこっちに気付いていなかったが一匹の頭を切り飛ばしたことで、冒険者達への視線をこちらに変えて、警戒してきている。
牙に注意しつつ前の狼に攻撃を仕掛ける。さすがに正面から切りかかったため、避けられるけども、動きに合わせて剣を流していく。
あと3匹。ここで【スキル】を使って攻撃してみた。
「スラッシュ!」
放った瞬間、3体同時に切り伏せてた。
魔石が落ちていたので、拾い冒険者達を見ると、男が話しかけてきた。