決意
「姉ちゃん、風呂入んないなら先入るよ!」
「お!じゃあ父ちゃんも一緒に入ろうかな〜」
「え?嫌だよ!一人で入れよ」
「いいじゃんいいじゃん。一緒に入った方がエコだろ?」
一階の脱衣所から、弟とお父さんのやり取りが聞こえる。
もし私の世界が無くなったら、この日常も…
そんなの嫌だな。
自分が死ぬのも嫌だけど、私の日常が無くなるのも嫌だ。
じゃあどうする?
やっぱり
やるしかない…のかな。
私が選ばれたというのなら、私は自分の大事な人を守りたい。
自分が大事にしている人を守るためなら、頑張れる気がする。
さっきまで死ぬかもと思っていたけど、生き返らせてもらった。
一度死んだと思えば、今は幸運なんだ。
そう思うと不安や恐怖感が、段々と小さくなり、大事な人を守らなければという気持ちが大きくなる。
…
うん、よく分かんないことも沢山あるけど、やるだけやってみよう!
私は、
この日常を守るんだ!!
「お父さんもユウキも先にお風呂入っていいよ!私ちょっとやる事あるから!」
お父さんと弟に話しかける。
「ふーん、わかった」
「メイも早く入るんだぞ〜。じゃあユウキ、入ろうか」
「だから一人で入るってば!!」
「もう、二人とも早く入っちゃいなさい!」
家族の会話に、思わず笑顔になる。
お父さんもお母さんも弟も、おじいちゃんおばあちゃんも、友達や学校の皆んなも、絶対に無くならせたくない。
「シロマちゃん、私全然自信とかないけど、やってみるよ!色々教えてくれる?」
「もちろんです、メイ様。このシロマ、メイ様専属の特別選別者支援員として全力でサポートさせて頂きます」
シロマちゃんはそう言って、しっぽ(?)の部分をピョコピョコ動かす。
顔がないから表情はないんだけど、なんだか嬉しそうだ。
「ではメイ様、まずは何から始めますか?」
「そうだね…。まず他の世界の人と戦うことについて、全然分からないから、基本的なことも含めて教えもらっていいかな?」
「かしこまりました。では創造主様方と『世界管理権限』ついてお伝えしましょう」
シロマちゃんから他世界の代表との戦いについて説明が始まった。
なかなか展開がゆっくりですみません。性分なんです…