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第一話




温かな木漏れ日が、俺の頭上から降り注ぐ。


周りを見渡せば、目が痛いくらいの森林に囲まれていた。


見渡す限り、緑、緑、緑。




え、どうすんの。これ。


とりあえず俺は、





『ここは、どこだァぁぁぁぁああああああああああああ!!!!!?』





叫んだ。


―――遡ること数時間前―――。




「いってきます」と家族に挨拶し、朝練の為に早めに家を出るが、


片手には母親にお願い(強制)された可燃ごみの袋。


飛鳥《あすか》は、足早にごみ置き場へ向かうと、そこには近所のおば様`Sがいた。


関わりたくないと思いつつも、無視するなんて(恐ろしい)礼儀知らずなことはできずに、


ぺこりと挨拶をする。





「あら、おはよう。飛鳥くん、今日も男前ね~」


「ほんと、ウチの息子も飛鳥くんみたいだったらよかったのに」


「今からでも私たちの息子にならない?」


「「きゃ~やだ~田辺さんってば」」





等と、もう黄色い歓声とは呼べないちょっと茶ばんだ声をあげながら、


俺に詰め寄ってくるこの人たちはもはや女性じゃない。魔物だ。


こここここわっ。まじで。だって、鼻息荒いんだもん。ヒィ!






そんなおば様`Sを適当にあしらって、ちょっと小走りになりながら敵地を無事離脱し、


街の高台にある俺が通う由緒正しきお坊ちゃま高校


(つまり政治家とか社長の息子が通っていらっしゃる高校)を目指す。


一応言っておくが俺が入りたくてこんなお坊ちゃま校を選んだわけじゃない。断じて違う。


一般庶民万歳、将来の夢は公務員。な、俺がなぜか母親に奨学金目的に強制的に受けさせられ、


そして、受かった。


俺はそのときこの世に神なんていないと思ったね!本気で。




うんうん。と、はたから見れば怪しい人この上ないことに気付かない飛鳥は一人回想にふけっていた。


だから、いつの間にか周りの風景がかわっていることに暫く気付くことがなかったのだ。





あれ、異世界トリップって何かしらのアクションがあるんじゃないのー?

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