1,召喚師を召喚
「召喚師の皆様には、魔王を討伐していただきたいのです。」
国王のその一言から、俺たちの召喚師としての戦いが始まった。
俺こと坂本正義は普通の高校生。中学の時はいじめを受けていたが、高校に入ってからはクラスの皆優しくしてもらい、今となっては楽しい学校生活を送っている。しかし、そんな学園生活も、数分前のとある出来事によって終わってしまったのである…。
数分前の事、俺の所属しているクラスの
3年4組は数学の授業を受けていた。
「あ、そういえば配らないといけないプリントがあったんだ。教室まで取りに行くから、少し待っててください。」
そう言って先生が教室を出ていった瞬間、教室の床が突如にして光始めた。そして床をよく見てみると、魔法陣のような紋様が浮かび上がっている。
「何かおかしい。皆、今すぐ逃げろ!」
しかし、そう叫んだ時にはもう遅かった。
そうして、俺たちは眩い光に包まれながら、意識を失ってしまったのだった。
あれから少し経った後、目覚めた俺たちの前には年老いた国王とその娘らしき姫、横には鎧を身にまとった騎士たちが並んでいた。
「召喚師の皆様には、魔王を討伐していただきたいのです。」
そう言いながら、国王は深々と頭を下げ、それに続くようにして、姫や騎士たちも頭を下げ始めた。
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。まず、僕たちは召喚師って奴じゃないし、魔王なんて明らかに強そうな奴倒せません!まず第一に、ここは一体どこなんですか!?」
クラス委員長の早川健吾がパニックになりながら質問した。
「その事に関しましては、この私がご説明致します。」
そう言ったのは、国王の隣にいた姫だった。
姫の話によると、どうやらこの世界には五つの大陸があるらしい。
それぞれの大陸には別々の種族が暮らしていて、南の大陸に人族、北の大陸に獣人族、東の大陸にドワーフ、西の大陸にエルフ、中央の大陸に魔王が治める魔族が暮らしているそうだ。
そして、中央の大陸で暮らしている魔族は非常に残忍な性格で、他の種族への攻撃を繰り返していたため、他種族からの反感を買い、古くから魔族vs他種族という構図が出来上がっていたらしい。そして、この戦いに終止符を打つために召喚されたのが、召喚師である俺たちらしい。
続いて姫は、召喚と召喚師の事について話し始めた。
召喚とは、別世界から召喚された人間しか使う事の出来ない技で、その技を使う人間の事を召喚師というそうだ。そして、召喚で現れる謎の存在を「カミサマ」というらしく、「カミサマ」の見た目や能力は、召喚師によって違うそうだ。
「なるほど、何となく分かった。その魔族ってのが暴れまくってるって事だよな。この話を聞いて、皆はどうしたいと思う?」
早川が冷静さを取り戻し、持ち前のリーダーシップを発揮していた。
「そうだなぁ、困っている人たちがいるなら、助けてあげたいなぁ。」
バレー部副キャプテンの岸本愛莉がそう言った。
「そうじゃな!それに、困っとる奴を見捨てるなんて俺はしとう無い。」
空手部主将の西崎葵がそう言った。
そうして、次々にこの国の人たちを助けたいという声が挙がった。
「よし、皆の意見がまとまったな。俺たちの力で、この国の人たちを救おう!」
そうして、俺たちはクラス皆で、この国の人たちを救うために戦う事を決意した。
そして俺は、戦いにおいてクラスの誰も死なせないという事も同時に決意した。
残りクラス人数…30/30人




