8.2015年4月①
藤原秋風 21才 2011年高校三年生に転生し、大学卒業し就職へ。
中山実 四菱商事の秋風との研修同期。
鈴木幸太 四菱商事の秋風との研修同期。
山口正 四菱商事の秋風との研修同期。
神田浩介 四菱商事の秋風との研修同期。
松本洋子 四菱商事の秋風との研修同期。
田畑静香 四菱商事の秋風との研修同期。
2015年4月無事に卒業して、予定通り四菱商事へ入社する。
本社での研修を経て、20のチームが各地域の拠点に実地研修に行くことになる。
秋風のチームはハワイの製油所への指示があった。
チームのメンバーは、藤原秋風、中山実、鈴木幸太、山口正、神田浩介、松本洋子、田畑静香の7人。
大学はバラバラにされており、全員面識はない。
人事部付になった五年目の先輩、坂本龍太が引率して本社から成田へバスで移動する。
各人は電子航空券の写しを渡され、各人が現地へ行くのも研修の一つとされている。
『海外に行ったこと無い人が今の時代いるんだろうか』と思っていると、パスポートの扱いに不慣れな人が多く見受られるので、初めてではなくても少ない人も多そうである。
ハワイに祖母がいたので海外に行くことに抵抗がないのは珍しいのかもしれなかった。
「藤原さんは全然緊張感がないわね」松本洋子が声を掛けてきた。
「海外に祖母が住んでいたので、よく遊びに行っていたからだからかと思う」
『仕事で海外渡航が多かったなんて言うことは言えない』と思う秋風。
飛行機では真ん中の4シートの席を2列占有するような感じの席順になるが、平日の移動な為、他は空いている席が目立つ。
「7時間の間横になるけど宜しく。」
「あれ、隣なんだ」右端の席に座った秋風の左には松本洋子が座った。
「前の右から神田、鈴木だから、あいうえお順の並びだね」
「なるほど、そうだね。藤原、松本、山口だもんね。」
ハワイの関税を通過し、到着ロビーには現地の所長が職員とともに迎えに来てくれていた。
三台のセダンに分乗して目的地へ向かう。
国際空港から東に行くと祖母の家の方だが、車は西へ向かった。
「皆がしっかりしているから、引率は不要だったかもしれないな」坂本先輩が車を降りながら呟いた。
石油精製所に隣接する建物は、事務所となっていた。
事務所の中にある会議室へ案内された。
「ここが、皆さんのチームの研修所となります。課題は、石油事業の新しい事業計画を策定する事です。策定前に、石油について所長からレクチャーを受けます」
所長が入ってきた。
「当所長をしています、井之頭太郎といいます。宜しくお願いします。さて、研修として当精製所に来ていただいたわけですが、まずは、チームで問題を解決するためにも、お互いを知らないといけません。情報が商社にとっても命です。ただ商売のネタがあるだけでは、そこの社会情勢なども加味しないといけません。では、まずお互いを知らないといけないでしょう。あいうえお順に、神田さんからお願いします」
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