7.2013年3月(キプロス危機)
藤原秋風 20才 2011年高校三年生に転生し、まもなく大学三年生になる。
藤原夏良 秋風の父、大手商社の役員。
藤原雪子 秋風の母、普通の主婦。
景山智輝 秋風の高校時代の友人で、秋風とは違う大学に通っている
2013年3月大学2年になる準備で春休みに入っていた。
テレビでは市民が銀行ATMに並ぶ画面と一緒に「キプロス危機」という画面を見かけた。
「そうだ、これでビットコインが高騰してたっけ」
交換所のページを見ると、急激に価格が上がっているが、まだ売り時では無い。
2013年12月大学2年生になり就職活動も考えないといけないと思う頃。
ビットコインの値段が1000ドルを超えた。
「売りますかね」全てを一気に売る事はせず、時間を掛けて翌年1月中には売るように考えていた。
結局1月末までかかり、全ビットコインを売って8,265万ドルの資金となる。
資金移動はせず、そのままビットコインへ戻す予定の為何もせずに放置するが、100万ドルを大田弁護士へ送金した。ハワイの活動に有効に使用して欲しいと言う事でいくつか条件を付して任せた。
それと、150万ドルをUAEの法人設立、銀行口座開設と事務所用不動産の購入をお願いした。
2014年2月 ハッキングによる大量通貨消失事件が発覚し、価格が一気に下がった。
秋風は地道に40万ビットコインを購入したのであった。
2014年4月 秋風は大学3年生となり、しばらくは通貨の事は忘れられる。
アベノミクスによるデフレ脱却を加速、消費税は8%となり、ウクライナでは親ロシア派が崩壊(ロシア侵攻ではない)などなど話題の多い盛沢山の年になる。
日本の景気回復が起因し世界的な好景気へと進んでいく。
日米欧の株価は上昇し、物価全体がじわりしわりと上がっていく。
8月に入り、大学に遊びに来た友人がいた。
景山である。可愛らしい女性と一緒だった。
「久しぶりー」ハグする2人を横で見ている女子。
「こんにちは、藤原さん、智輝から聞いています。大親友だって」
「こんにちは、貴方が由香さんでいいかな?」違ってたらどうしようかと思ったが、景山からは他の女性の名前を聞いていなかったし、写真も見ていたので、合っているとは思っていた。
「はい、松本由香と言います。同じサークルの後輩なんです。」
初めて会ったが、控え目な美人という感じの景山と合いそうな、いい感じの女性である。
「少し子供っぽいところもあると思いますが、いいやつなので、あまり泣かせないように、宜しくお願いします」
景山が近づいてきたので、笑顔で頷いた松本であった。
幸せそうな景山を見て嬉しくなる秋風。
「お前も彼女作らないとな、勉強ばかりじゃ駄目だぞ。」秋風の肩をたたく景山。
以前に会社を辞めた理由は、当時付き合っていた女性が自分の上司と不倫して関係が駄目になって、人間不信になった事が原因の一つでもあり、転生してからも女性とは少し距離を置いている。
当時その駄目上司は秋風を彼女から遠ざける為に出張のほとんどを秋風にさせていたのであった。
駄目上司だった湯原一雄とは出会うのだろうか。
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