64.株式会社秋風 社員採用面談
藤原秋風 27才 2011年高校三年生に転生し、大学卒業、四菱商事へ入社後、司法修習を経て独立。
豊本千尋 20才 弁護士事務所にアシスタントとして入社。退職後秋風と会社を設立。
井之頭太郎 秋風の新入社員時代にオリエンテーションでハワイ精製所所長だった。上海四菱部長後、秋風の会社の人事部長にヘッドハンティング。
2021年3月
人事面談を始めるには面接の経験が必要であり、経験の少ない二人では難しいので、経験者をスカウトしていた。
「おはようございます」真新しい事務所に入って来たのは井之頭太郎上海四菱元部長である。
「井之頭です。藤原社長はどちらでしょうか」
「事務長の豊本千尋です。宜しくおねがいします。こちらへ」会議室へ誘導する。
『株式会社秋風 社員募集会場』という掲示がなされた会議室。
2つある会議室の一つを面接、もう一つを待機場所に使用した。
「お待ちしていました」会議室で待っていた秋風。
「いい場所で、いい感じの事務所だね」握手する二人。
「ありがとうございます。無駄のない、シンプルな事務所にしました。今日は新卒者ですが、明日は中途採用者の面談です」
中途採用の人には、別室の会議室でWEBによる学力テストをしてもらってから、個別面談をする予定。
「うん。分かった。質問は送った質問内容がメインだが、臨機応変に対応していこう。」
理数系の学校に対しても応募を掛けていた。コロナ以降の応募が減少していたようで、歓迎された事が意外であった。
事務系を午前中、アナリスト、コンサル系を午後、管理職を2日目といった感じで面接を予定している。
午前中の事務系面接には色々な人達が面接に来ていた。真面目そうな女性から投資という言葉さえ知らなそうな落ち着きのない女性まで。
こんな質問をしてみる。
「郵便局がオンライン大手に出資しましたが、どんな事を想定していると思いますか?」
「物流とオンラインの融合かと思われます」という模範解答のような答えもあれば
「携帯が沢山売れると思います」携帯の子会社の事であろうと思う答えまで。
「どのような事業への投資を考えますか?」という必須質問項目に入れていた。
「将来性のある学生起業家への投資を考えたいです」
「どうやって将来性を図るのかい?」と聞くと、答えに詰まる人がほとんどの中で、
「学生ならではの自由なビジョンを選定し、我々が形にしていく後押しをする事だと思います」のように賢い答えだなと思える解答をする者まで、豊富な人材が来てくれている。
午後のアナリスト、コンサル希望者の面接はまた雰囲気が違っていた。
「どのような分析による投資を考えますか?」
「長期戦略、中期、短期戦略の戦略を分け、既存産業なのか、新興産業なのかと体系立てて日々の情報と決算分析、独自調査による情報補足を行う事で投資を決めていきたいと考えています」といったオーソドックスな解答もあれば、
「自分の開発していくAI分析技術により、極短期の売り買いを行う事で利益を累積していきたいと考えています」のような独自の解答をする者までいた。
一般公募の部長クラスの面談には、部下のいるマネージメント経験のはずなのに、
「部下から悩みを相談されたらどうしましていたか?」に対する答えが
「悩みの相談はありませんでしたが、自分の経験から語ってあげていました」という珍回答もあり、疑問のある面接が多く、これはやばいと思った二人の沈黙が続く。
しかし、エージェントからの紹介者はやはりしっかりしている人であり、安心した二人。
「部長クラスの人の採用が出来ないかとヒヤヒヤしましたが、まともな人がいて安心しました」
「そうだね。最初はどうなるかと思ったよ。部長クラスは最初からエージェントのみに絞ったらいいのでは?」
「はい。そうしようかと、僕も思いました。」
2日が終わって、広尾の料亭に三人で会食に出かけた。
「お疲れ様でした」乾杯する3人。
「色んな人がいるねえ」
「はい。まだまだ人員は欲しいので、募集は継続していきたいと思っています」
「OK。任せてくれ。部長クラスは、エージェント経由ね」
「はい」笑う三人。
個人資産 94万ドル
日本秋風預金 220億円
日本秋風資産 91億円
日本運用資金 200億ドル(約2兆2千億円)
ハワイ秋風 60万ドル
ドバイ秋風 70,000万ドル
ドバイ秋風(運用) 22億ドル




