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61.2020年8月赤らむ千尋

藤原秋風(ふじわらあきかぜ) 27才 2011年高校三年生に転生し、大学卒業、四菱商事へ入社後、司法修習を受けるために休職中

豊本千尋(とよもとちひろ) 20才 弁護士事務所にアシスタントとして入社。最初に任された仕事が秋風の司法修習アシスタント

景山智輝(かげやまともき) 秋風の高校時代の親友。奥さんの由香は京浜島工場の責任者。独立して不動産会社経営

秋風は千尋嬢の顔を見た。

「文句なしだと思います」

「よし、買おう。ここは買うとして、せっかくなので他も見に行こうと思うが、どうだろう」

「そうですね。折角、景山さんが探してくださったので見に行きましょう」二人とも景山を見る。

「かしこまりました。ご案内します」


事務所に戻り、景山により賃貸を含めて物件の写真と概要を案内された秋風と豊本千尋二人。

香輝不動産の車で物件を観に出かける。

黒いドイツ製の小型車体側面に金色筆記体で「KOUKI」の文字が入っており洒落た車両になっている。

車に乗り出かける三人。


「隣のビル以外に惹かれる物件がなかったですが、秋風さんはどうでしたか?」

「なかなか決め手になるものは無かったかな。さっきの物件ぐらいかな」

「神谷町の物件ですか?」

「うん、そう」

神谷町の賃貸物件は1フロア、4月までの契約更新が切れるための募集。中心にエレベーターホールがある長方形のシンプルな形状。

「車止めに2台駐車されていた車が帰る時にも置かれていましたが、運転手がいなく、日常のように置かれているなら管理会社の管理体制が良くないのかと思われます」

厳しい豊本千尋の意見を聞き、秋風も同意した。

「隣のビルがまとまったら教えて欲しい」

「分かった。進捗はメールで連絡する」


駐車場で豊本千尋の車に乗り込む二人。

「予約している和食があるんですが、どうでしょうか」

「ありがとうございます。それで、携帯を使ってたんですね。何か用事があるのかと気にしていました」

「話せば良かったですかね。物件を見るのに専念されていたので邪魔しないようにと。事前に準備できなかったので、すみません」

「とんでもない。心遣い感謝します」

しばらく歩き、大通りから商店街へ入っていく。

駐車場に停め少し歩く二人。

「良く来るお店なんですか?」

「一度友人に連れて来てもらった事があるのですが、もう一度来たいと思っていたんです。藤原さんと一緒に楽しめたらと思って・・・」最後の言葉が聞き取れなかった。

暖簾のある入り口を入る。

「いらっしゃいませ」

小紋を着た女性が出迎えた。

「豊本です」

「いらっしゃいませ、こちらにどうぞ」

カウンターに座り板前の前に座るタイプのお店のようだ。

夕食時間には少し早いので二人以外のお客はまだいない。

席に座り、ドリンクメニューを渡された。

「アルコール飲みますか?」

「いえ、アルコールはほぼ飲めないので炭酸水で」

「私もアルコール弱いんです。友達みたいに色々なカクテル飲みたくても1杯しか飲めなくて」

「同じですね。ビールコップ1杯が限界です。お腹の空き具合はどうですか?」

「普通に食べられるので、大丈夫ですよ」

「では、炭酸水二つとお任せで」

「かしこまりました」

「雰囲気の良い店ですね」秋風が小声で言う。

「はい、楽しみにしてください」

置かれたグラスを持った二人。

「二人の初デートに乾杯」

『デートなんだ。付き合ってる?千尋さんとならウェルカム』そう思う秋風。

横では、少し赤らむ千尋。


 手元現金     94万ドル

 日本秋風      41億円

(運用利益)    247億円

 ハワイ秋風    60万ドル

 ドバイ秋風  70,000万ドル

ドバイ秋風 (ビットコイン)435,051万ドル

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