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11.田中・ベアトリス・アンナ

藤原秋風(ふじわらあきかぜ) 21才 2011年高校三年生に転生し、大学卒業し就職へ。      

大田エディ政知 弁護士・秋風の祖母「千尋」の友人・顧問弁護士でもあり、単身ハワイに来た秋風を助ける

田中・ベアトリス・アンナ 20才 農家の家庭に育ち、叔父との争続が終わった後、秋風に会い貿易に携わる

父親が日系3世で母親が現地人の農家の家庭である。

大手ソフトメーカーがパソコンのOSを販売した年の1995年2月10日にオアフ島で生まれた。

子供は三男二女の五人兄弟姉妹の末っ子。

母親は敬虔なクリスチャンで、ミドルネームのベアトリスは「幸福」になって欲しいという事から付けられたと聞いている。

オアフ島のパイナップル農家で生まれたため、幼少期から畑を手伝うのがあたりまえで、畑中心の家庭である。高校までが義務教育で、ハワイ大学にある熱帯農林学部に行くエリートがたまにいるが、その一人がアンナであった。熱帯農林学部はハワイ人にとっては観光の次産業が農業である為憧れの学部である。


2013年ハイスクール2年生にいる頃祖父が亡くなった。


「アンナ、ごめんね。畑の所有をおじさんに奪われてしまって、あなたの畑が無くなってしまったわ」

アンナが祖父と一緒に耕していた畑だ。当然アンナが引き継げると思っていた。

ハワイの現地相続は、州法により遺言のあるなしで大きく変わる。おじいちゃんの書いていた遺言書であるが、叔父が認めず、裁判所も叔父の言い分を通した為に認められなかった。

子供は二人だけで、叔父と母は仲が良かったが、叔父のお嫁さんが強欲で銭ゲバ?な人物である。「弟を不幸にする」と言うのが母の愚痴の言葉だった。

畑は地元人の慣例相続となり、叔父単独の相続人となる事になった。

畑を育てる能力のない怠け者が引き継ぐこととなる為、祖父が育ててきた畑は死ぬ事となる。

本件を加味した遺言である事を含めて上訴する事になったが、裁判費用は友人の大田弁護士が知り合いの友人から50万ドルを上限に援助を申し出てくれていた。なんでも、勝訴したら畑の収穫を優先的に回して欲しいと言うものであった。

ハワイ中間上訴裁判所で争う事となり、田中弁護士が手続だってくれていた。


上訴裁判所により遺言が認められた為、叔父側は最高裁に上訴する。

最高裁判所では上訴裁判所通りの決定により棄却された。

アンナ側の勝利である。

最高裁判所は条件を付した。

アンナが成人してから畑の所有権を保有、それまでは共同所有で畑の管理をする事になる。

叔父側は単独所有が無くなった事により共有を放棄。放置されていた畑の管理義務の負担を負いたくない事であろう。想定内である。

最終的にアンナの単独所有となり、大田弁護士の援助で畑も無事に再開している。

「アンナさん、畑が再開出来てよかったね。」

大田弁護士がお祝いに事務所兼物置に来られた。

「事務仕事はほとんどないので、気が抜けてしまいました」

ハワイの農夫は農協から派遣してくれていて、農協に作業費を定期的に支払う事で委託が可能になっていた。

「時間があるなら、貿易の手伝いをせんかね」

秋風とアンナとの面談に繋がるのである。


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