第7話 隠された願い
星夜との対話を重ねるごとに、佐藤花の心は次第に強くなり、彼女の中には新たな決意が芽生えていた。星祭りが近づく中で、花は町の人々の願いにも耳を傾け、その願いを叶える手助けをしようと決心した。
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ある日、花は学校の帰り道、町の広場で親友の明日香と会話を交わしていた。
「花、最近なんだか変わったね。前よりも元気になった気がする。」
「そうかな?でも、明日香のおかげで毎日が楽しいからかも。」
明日香は笑顔で頷いた。「それは良かった。でも、花、本当に何かあったの?」
花は一瞬ためらったが、星夜との秘密を明日香に打ち明けることにした。「実はね、最近夢の中で星の精霊に会うようになったの。」
「星の精霊?それはまたロマンチックな話だね。」
「そうなの。彼の名前は星夜で、私の願いを叶えるために現れたんだ。」
明日香は驚いた表情を見せたが、すぐに真剣な顔になった。「花、その精霊が君にどんな願いを叶えるって?」
「まだ自分の本当の願いはわからないけど、星夜が私の心の旅を手伝ってくれてるの。」
明日香は花の話に耳を傾け、「それで、君は何をしたいと思っているの?」と尋ねた。
「私、町の人たちの願いを叶える手助けをしたいんだ。星祭りが近づいているから、その前にみんなの願いを叶えたい。」
「それは素敵な考えだね、花。私も手伝うよ。」
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二人は町の広場を歩きながら、まずは最初の人を探すことにした。すると、広場のベンチに座っている孤独そうな老人が目に留まった。
「あの人に話しかけてみよう。」
花と明日香は老人の元へと向かい、丁寧に声をかけた。「こんにちは、おじいさん。少しお話ししてもいいですか?」
老人はゆっくりと顔を上げ、二人を見つめた。「ああ、こんにちは。どうしたんだい?」
「実は、私たちは町の人たちの願いを聞いて、何か手助けができればと思っているんです。おじいさんも何か願いがあれば、教えていただけませんか?」
老人は驚いた様子で、「願い、か…。そうだな、私はもう長い間一人で暮らしていて、誰かと話す機会も少ないんだ。昔は家族と一緒に賑やかだったが、みんな先に逝ってしまってね。」
花は老人の言葉に胸が締め付けられるような思いを感じた。「おじいさん、私たちが何か力になれることがあれば、何でも言ってください。」
老人は少し考え込んだ後、優しく微笑んだ。「ありがとう、若いの。もしできるなら、毎日少しでもいいから話し相手になってくれないか。それが私の願いだ。」
「もちろんです。毎日少しずつでも、おじいさんの話を聞かせてください。」
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その夜、花は再び星夜に会うために夢の中へと入り込んだ。
「星夜、今日もよろしくお願いします。」
「もちろんだよ、花。今日はどんな一日だった?」
「今日は町の広場で、孤独なおじいさんと出会ったの。彼の願いは、毎日少しでも話し相手がほしいってことだった。」
星夜は優しく微笑み、「君はその願いをどうやって叶えるつもりなの?」と尋ねた。
「毎日少しでも、おじいさんと話をする時間を作るつもりだよ。私だけじゃなく、明日香も手伝ってくれるって。」
「それは素晴らしい考えだね。君の優しさが、きっとおじいさんの心を温めるはずだ。」
「ありがとう、星夜。私、これからも頑張る。」
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次の日、花は明日香と一緒に再び広場を訪れ、老人と話をする時間を過ごした。彼の顔には、少しずつ笑顔が戻り始めた。
「花ちゃん、明日香ちゃん、本当にありがとう。君たちのおかげで、私はまた少しずつ元気を取り戻せている。」
「それは良かったです、おじいさん。私たちもあなたのお話を聞くのが楽しいんです。」
老人は感謝の気持ちを込めて二人に微笑んだ。「君たちのような若者がいることが、私にとって大きな励みだ。ありがとう。」
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その夜、花は再び星夜に報告するために夢の中へと向かった。
「星夜、今日はおじいさんが少し元気を取り戻してくれたよ。」
「それは本当に素晴らしいことだね、花。君の努力が、少しずつ実を結んでいるんだ。」
花は星夜の言葉に励まされ、心の中に温かい光が広がるのを感じた。「ありがとう、星夜。これからも町の人たちの願いを叶えるために頑張るね。」
星夜は優しく頷き、「君のその意志があれば、きっと多くの人々の願いが叶うだろう。僕はいつでも君のそばにいるから。」と応えた。
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こうして、花は町の人々の願いを叶えるための旅を続けていく。星夜との対話を通じて、彼女の心はますます強くなり、多くの人々との絆が彼女の力となっていく。星の光に導かれながら、花の冒険は続いていくのだった。




