第14章 武器
俺たちは、武器庫で銃器を受け取った。
「量子ビーム銃ね。それが人数分だから4丁か。それと、電磁防護服と防弾ベストも」
「わかりました」
王女が、武器庫にいる職員に指示を出して、すぐに受け取って俺たちに渡す。
「これは?」
皇女が銃を受け取りながら聞く。
「量子ビームです。原子を励起させ、量子エネルギーを取り出します。それを外部へレーザーとして放出します」
「なるほど、最新の技術なわけね」
「この年代では、すでに古い技術の一つみたいだけどね」
金内が、銃の一つを受け取って、照準器の様子を見ながら言った。
「慣れてるな」
王女が金内の横に立っていった。
「ええ、お母さんがいろいろと教えてくれたので」
「いい母親をもてたんだね」
皇女が、小型量子銃を2丁持ちながら、金内のところへ歩み寄った。
「それで、この子は銃の撃ち方には一通り慣れているみたいだし、問題は…」
3人が俺のほうを向き直った。
ようやく銃口の方向が分かっただけの俺は、撃ち方から何一つ分かっていない。
「30分で教えるから、全部覚えて」
「了解しました」
軍隊式の敬礼をして、手取り足取り王女に教えられた。
その間、皇女と金内はベストを着こんでいた。
「分かった?」
「全部、ばっちりです」
俺は全部の機能を一つ残らず覚え、撃ち方や止め方など、いろいろなことについて学んだ。
「最後に、電磁防護服の電力は、靴裏につける電極から供給される。地肌に電線を伝わして、直接供給させることになる。バッテリーは服の中にあるから、動かない時でも守ってくれる」
「分かりました」
靴の中へと消えて行くコードを、サージカルテープで足に固定した。
「これで大丈夫」
「よしっ。では、進むぞ。目的地は、王宮内にいる宇宙革命軍だ!」
王女の号令に、周囲にいた兵士たちが鬨の声を上げた。