はつしごと
一泊銀貨1枚で食事は別途でかかる宿をとりました。うーんまあこんなものか?ベットとか思ったより悪くないんだけど、よくもないって言うか。寝袋の方がいい感じというか。ちょっと硬いというか。なんか虫とか湧いてそうっていうか。まあ雨と風凌げたらなんでもいいよ。宿なんて。
ごはんたーべよ
はい起きるの遅すぎて食事の時間終わってます。なんで?もういいや。カ◯リーメイトでも食って、依頼受けに行こ。
Fが受けられる依頼はどれかな?
宿から歩いて冒険者ギルドに入った俺は依頼書を眺める。
普通に採取依頼だな。薬草5本ね。報酬銅貨5枚か。ちなみに
銭貨10枚で銅貨1枚
銅貨10枚で銀貨1枚
銀貨100枚で金貨1枚
金貨100枚で白金貨1枚
ということらしい。
円で言うと銅貨1枚100円くらいの価値だ。知らんけど。そんな気がするたぶん。
「この依頼受けます。セレンさん。」
「採取依頼ですね。今から森の方に行くと、暗くなるかもしれませんよ?」
「大丈夫ですよ。暗くなる前に帰ります。」
「絶対暗くなります!夜道は危険ですし。モンスターとか盗賊とかいますし。今日は改めた方が...。」
「心配ありがとうございます。では。」
「あ、ちょっと」
セレンさん優しいなあ。惚れそう。夜が普通に危険なだけか。
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後輩がニマニマしている。
「何?」
「先輩露骨すぎですよ。普段は冒険者の心配なんてしないじゃないですかぁ。」
「うるさい。初依頼で死んで欲しくないだけよ。」
「へえ〜先輩は優しくなっちゃったんですねぇ(笑)。でもあの人の妙に自身あった感じですね。他の冒険者とはどこか違う。不思議ですね。先輩、私が貰っちゃっていいですか?」
「絶対だめ!あ、いやその好きにしたら良いでしょ?」
「しょうがないなあ先輩は、先輩が振られるまでは待ちますよ。」
「もう!私のこと馬鹿にして。奢ってあげないわよ?」
「すみません、ほんとすみません。女性用のお店では男に奢らせられないんです。どうかお慈悲を〜」
「絶対許してあげない。」
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さて依頼を達成するのにギルドを出てから戻るまで3時間しか掛けてないわけだが。俺は裏技みたいな方法を使って、アホみたいに薬草を集めた。明日は依頼受けて宿で寝ながら過ごし、夕方くらいに渡しにいけば良い生活になる。やったぜえ。
裏技というのは、暗闇先生と鑑定眼師匠の重ねがけだ。森の中で薬草探すとかこえーと思っていた俺は、暗闇先生で依頼をこなそうと使ってみた。暗闇先生の中にいると、暗闇の中の情報が頭に流れ込んでくるのだが、その情報は、黒と白い線で構築されており、薬草がどれか全くわからん事態に陥った。そこで暗闇の中で鑑定眼を使えばよくねってなって使った。もう大変。流れ込んでくる全ての情報を鑑定したみたいで、頭痛で死ぬかと思った。それを必死にコントロールしようと模索していると、暗闇の中の自分の任意のものだけを鑑定できるようになり、薬草を思って鑑定をすると、暗闇の中の薬草がどこにあるか、分かるようになったのだ。ふふ採取依頼負けなしになったわ。今日の森ではゴブリンを十数体見つけて、暗闇先生、弱体化先輩、金縛り部長、悪夢師範、吸収校長のコンボで、全員じわじわ殺してアイテムボックスに入れていたりする。
「依頼終わりました。これ薬草です。」
「え?早くないですか!?はい承りました。昨日の時点で採取されたものなら、鮮度が落ちているかもしれないので、買取金額が下がるかもしれませんよ?」
「今日採ってきたものですよ。」
「じゃあどうやって森から帰ってきたんですか?早すぎます。馬車に乗せてもらえたんですか?」
「半分は合ってますね。」
馬車の半分は車だからね。
「もう半分は?」
「秘密です。」
(ぽかーん)
「あと10本薬草があるんですけど、これと同じ依頼をあと2回受けたことにできませんかね?」
「ふぇ?は、はいできますよ。」
「じゃあこれも」
「承りました。」
「ゴブリンを倒したのですが、魔石とか換金できますか?」
「E級の魔石になりますね。
一個銅貨一枚です。」
13個の魔石を出す。
「すごいですね。初日でワンランク上の魔物をこれだけ倒せるのは、将来有望ですよ。どうぞ銅貨13枚です。魔石も綺麗にしていただいてありがとうございます。洗うのは私たちの仕事なんですが、大変なんですよ。」
「喜んでもらえてよかったです。」
よし今日はギルド内の飲み屋で、果実水でも飲んで帰ろ。
果実水まっず。
「先輩、『秘密です。』(微笑)にやられてましたよね?」
ギクッ