女子たちを怒らせると大変なのかもしれない
「三ツ島君おはよ~」
俺はいつも通りイヤホンを付けて動画を見ていると下田さんが挨拶をしてきた。
「ああ、おは、、」
俺が挨拶を返そうとすると、途中で下田さんが俺のネクタイを引っ張って自分の顔に寄せた。
「三ツ島君。私が何を言いたいかわかりますかー?」
俺は精一杯考えたか全くわからない。というか下田さんの顔が近すぎて何も考えられないの方が正しいだろう。ってかクリーンシップで隣に座ったときも思ったけど下田さんすっげーいい匂いする。そういえば可愛い女の子からあまり好ましくない匂いとかした場合、どんなふうに感じるんだろう。そもそも可愛い女の子は全員いい匂いがするに決まってるのか。とかなんとか考えていると下田さんは、はぁ~とため息をついて俺のネクタイから手を離した。
「昨日!私からLINEするって言ったでしょ!」
俺はそれを聞くとはっとした。完全に忘れていた。急いでスマホを開くと下田さんからしっかり連絡が来ていた。
「ごめんなさい。決して忘れていたわけでは、、、」
「どうせ他の女の子と連絡取ってて私のこと忘れてたんでしょ~。」
そう言うと下田さんは三ツ島君のバカとつぶやきながら自分の席に着いた。
「みっつおはよ~ってどうしたの?」
声がした方を振り向くと内田が不思議そうな顔をして立っていた。
「内田か。おはよ。別に大したことじゃないんだが、、」
「へぇ~。みっつの中では女の子が連絡してきてくれたのを無視したことは大したことじゃないんだ~?」
「おい、聞いてたのかよ。」
「みっつ、最低。」
内田は俺のことをにらんで自分の席に歩いて行った。
おい、美少女二人から罵られて一日をスタートさせてしまった。俺がマゾヒストならどれだけのご褒美だったことか。俺は心を落ち着けるために、というか何やら下田さんと内田から怖い視線を感じるため購買横の自動販売機に行くことにした。
自動販売機について飲み物を買っていると聞き覚えのある声がした。
「場所は多目的室で。じゃあそんな感じで頼んだぞ~。」
「かしこまりました。篠崎先生。」
「あいよ~。」
自動販売機のすぐそばで天美と篠崎先生が話していたようだ。話し終わったのか天美が失礼しますと言い振り返ると俺と目が合った。
「あら、三ツ島君。おはよう。」
「おはよ。」
「そんな感じだからよろしくね。」
「ちょっと待て。どんな感じだよ。」
「今の話聞いていたのよね?」
「ああ、会話の最後だけな。それだけでわかるか。」
天美はふっと微笑んだ。
「今日の放課後から多目的室で球技大会の打ち合わせが始まるわ。だから今日は図書館では無くて多目的室に集まってと内田さんに伝えておいてくれるかしら。頼んだわよ?雑務島君。」
「わかったよ。また放課後な。」
俺との会話が終わると天美は俺をバカに出来て満足なのかご機嫌で教室に歩いて行った。その雑務島君結構気に入ってくれてるみたいでよかった。
俺は教室に戻ると自動販売機で買ってきたストロベリーカフェオレを内田に差し出した。
「みっつこれどしたの?」
「あ、これさっき自動販売機行ってきたから買ってきた。」
内田は不思議そうな顔した後はっと何かに気づいた顔をした。
「さっき別に本気で怒ってたわけじゃないからね!?」
「いや、ならよかった。あと、さっき天美と会って今日は図書館じゃなくて多目的室に集合だそうだ。」
「ももと会ったんだ!了解!」
「おう。じゃよろしく。」
俺が席に着くと内田は俺があげた飲み物の写真を撮っていた。ストロベリーカフェオレって映えるのか。俺も今度やってみようかな。俺も買ってきたフルーツミックスジュースを飲もうとすると横から手が伸びてきた。
「もちろん内田さんに買ってたんだからこれは私のだよね?」
「も、もちろん。」
「うん!ありがとね!三ツ島君!」
下田さんはニコニコしながら俺から強奪したフルーツミックスジュースにストローをさしていた。
「今日はちゃんと返信するんだぞ~?」
「はい。します。させていただきます。」
「うむ。よろしい!」
下田さんはありがとね!と言いながらまた自分の席に帰っていった。
下田さん、びっくりするくらい笑顔だったけどそんなにフルーツミックスジュース好きだったのか。誕生日にいっぱいプレゼントしよう。俺はそう心に誓うとまたしても自動販売機に足を運んだのだった。




