歓待!キャンプ!
『いやあ!久々の、移住者だなあっ!!俺、レン!よろしくなあっ!!』
偉い歓待である。
目の前にはロブスター、豚の丸焼き、ステーキ、大量の果物、酒などなど食べきれないくらいある。
『ほれ、お前さん肉食え!肉!肉は筋肉を作るのだぞ!』
黒光りしたシックスパック、大胸筋、肩が筋肉もりもりなこちらがガータという名前の男だ。
『あ、ありがとう。』
こんな絶海の孤島でよくこんなに豪華な食事が出たもんだ。
頭上にはタープ。豚を焼いたのは、炭が大量に入ったドラム缶を真っ二つにしたものに網を載せたいわゆるBBQセット。
向こうで俺を助けたヒーラーのプリュが魚を焼いている。
近くにはがっしりとしたテント。
『なあ、君らはここで何をやってるんだ?』
『筋肉の祭典。』
『は?』
『ちげえよ。こいつ筋肉バカだからさ。俺らはここでキャンプしながら暮らしてんだ。』
『キャンプ??』
『ああ、毎日魚を取りに海に潜り、獣を狩ってそれが終わったら・・・。』
『筋トレ!』
『筋トレはお前だけだろ。ガータ。まあ、悠々自適に暮らしてんだ。誰も何も言わない、のんびり暮らしてるのさ。おっと、我らがリーダーのご
帰還だ。』
海を見る。
ザパァン!!
現れたのは緑のウネウネしたものを頭に纏い、
水着を着た、女だ。
ボディラインは素晴らしく、引き締まった体ながら胸元のつつましさとヒップラインには柔らかさを感じるものが見てとれる。
しかし頭はおろか顔まで緑のウネウネだ。
気持ち悪い、、、
『ほよよ?アーミーちゃん、頭にワカメかぶっているよ。』
プリュがワカメを剥ぎ取ると綺麗な黒髪ストレートがわさっと、腰まで伸びる。目は少しつりめ気味だがぱっちりとしていて、控えめにいっても美女だ。
『あなたが、新たな移住者でありますか?私はアーミー。見ての通り美女です。』
またなんか変なのが現れたな、
俺の第一印象はそんな感じであった。
全力でこちらに走り、顔がドアップになった。
もう少しで唇が触れそうなくらいに。
『あなた、私を変だと思いましたね。控えめにいっても変ですが、それより私の尻と胸を舐めまわすようにみた事実を私は知っています。我慢はいけません。私を抱きたければ抱くといいです。それなりに善処は・・・。』
レンがアーミーの頭を叩く。
『あ、痛っ!』
『やめなさい。この18禁女め。』
『18禁の表現とは、もっとこう、、』
『やめろ。なろうの運営に怒られる。』
『はあ。キミは細かいな。』
アクが強い奴らばかりだ。
『そんなことよりよ!』
4人がこちらを見る。
『ウチらとキャンプ生活しようぜ!移住者さん!』
・・・。
鳩が豆鉄砲を食らった顔をしていたのか。
4人はゲラゲラ笑い出す。
『あ、いやいや、いきなりだとびっくりするよな。まあ、でもこの辺はさ陸がこの辺しかないし、しばらくいたらどうだ?』
サラサラの金髪をかき分けながら握手を求めるレン。
『・・・ああ!よろしく頼む!』
こうして絶海の孤島でのキャンプ生活が始まったのだった。