第二一話 = 雹迅 =
「こんな武器、持ってたっけ?」
それが最初の一言であった。いつもなら、「風月」という変わった物体が出てくるのだが、今回だけは違った。最初に、持っていたのは鋭利なブーメランのようなものだった。
「華那・・・。あなた・・・・・・スコップ?」
花蓮が徐に言った言葉に、華那はすぐに反応した。そう、華那が持っていた武器は雪かきで使えそうな「スコップ」のような武器だったからだ。
「うん!そうみたいだね・・・。でも、戦えそうだよ!?」
華那が自信満々に言った瞬間に辺りが一瞬光った。これには慣れていた。いつもの光だったのだ。「風月」や「スノー」が出てくるときの輝きだった。
「お待たせ!花蓮!!」
「ゴメンゴメン。大丈夫だった!?華那」
2体が召喚されたのであった。しかし、裕二の方も同じだった。辺りが光ったかと思うと、裕二の隣には、同じような奴が立っていたのである。
「コイツら、全員殺っていいか。・・・裕二」
奴が言うと空気が歪むように重くなった。何やら、裕二と絶望が言葉を交わしていた。そしてこちらを向き、歩き出した。
「来るわよ!構えて!」
花蓮が言うと、二人は同時に構えの体制に入った。花蓮は、羽のような鋭利なブーメラン。華那は、鉄製スコップを構えた。
「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
驚異的な声で、腕を振り上げ襲ってきたのであった。最初にターゲットにされたのは、華那の方だった。華那はそれを、軽やかによけてニコッと笑った。
「遅い遅い!!そんなんじゃ、私には勝てないよ☆」
そう言い放った瞬間に、華那の足が裕二の腰に直撃した。その直後に、クルッと一回転して何かを唱え始めた。
「凍てつく氷の刃よ!!雪の舞!!」
無数の氷の刃が、逃げる絶え間なく裕二を襲った。その衝動で、辺りには白い冷気が漂う程であった。
「グハッ!!・・・」
さすがに効いていたようだった。その場に、裕二は倒れ込み藻掻いている。
「ガッ!!・・・・・・はぁ・・。・・・うッ!」
しかし何か様子がおかしい。藻掻いている苦しみなのか、何に苦しんでいるのか。その苦しみ方は、とても正常なものとは思えなかったのだ。
「ど、どうなっちゃたの・・・?」
華那がそばに寄ろうとしたときだった。裕二の絶叫が、辺りに響き渡ったのであった。
「な、何よ・・・。」
戸惑う華那は、花蓮の元へと走り搔けていった。
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これからも、まだまだ続きますので宜しくお願いします。




