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第10話「魔獣の森決戦ー序章ー、サリシス絶体絶命! VSラアビブ&魔獣軍団」(5)

第10話の5を公開します。

もの凄く、遅れてしまいました。

申し訳ありません。

最後の所が上手く纏まらず、何回か書き直してまして。。

けど、なんとか次に繋ぐ形になりました。

楽しんで頂けたら嬉しいです。

※2/7一部修正

(14)


森の出口が見えてきた。

周りに魔獣がいないのを確認し、レディチャウダーが不可視状態ステルスモードを解除した。

立ち止まり みぃみゅ を降ろし、


「みぃちゃん、大丈夫ですか?」


少し早めの速度で移動した負荷を心配して声を掛けた。

みぃみゅ は1度深呼吸して、


「ちょっとくるしかった、です。

 でも、だいじょうぶ、です。」


元気な声で答えた。

みぃみゅ とレディチャウダーは手を繋いで歩きながら森を抜け、


「これからどうする、です?」


みぃみゅ がたずねた。


「Fモードの修復にもう少し時間が掛かります。

 それまでBモードで移動します。」


そう言ってレディチャウダーは(バイク)モードに姿を変えた。


「みぃちゃんは横のイスの方に座って下さい。」


バイクチャウダーの指示に、


「わかった、です。」


返事し、サイドカーに乗り込んだ。


「少し急ぎます。

 大きく揺れる事があるかもしれません。

 口をしっかり閉じて、そなえて下さい。

 何かある時はどこでもいいですから叩いて下さい。」


バイクチャウダーの指示に、


「わかった、です。

 ねえさまたち、たすける、です。

 いそぐ、です。」


しっかりと答え、サイドカーの中でグッと体にちからを入れた。


「行きます!」


バイクチャウダーの一声いっせいの後、


ヒィィィィィィィィィィン!


甲高いエンジン音を発しながら舗装路を"ストファム"方面に向かって走り出した。


(15)


橙色オレンジ水色シアンまだらな球体が消え、そこに白い全身に右が橙色オレンジ、左が水色シアンの模様の巨人が姿を現した。

その姿を見たラアビブが、


「前の時と雰囲気が違うか?

 まぁいい、どうせ死ぬんだからな。

 魔獣共、そいつをぶっころせ!」


魔獣軍に指示し、ラアビブを肩に乗せた魔獣以外の地上に居た魔獣たちが一斉にサリシスに向かって動き出した。

が、巨大ゆえ近付けるのはせいぜい3体くらいで、整列出来ていない順番待ちの様に密集した状態になっていた。


有象無象うぞうむぞう、ってやつやな。』

『何体くらいいけるやろ?』

『とにかく動いて、力の続く限り、』

『斬る、やな。』


脳内会議を手早く済ませ、


「ツイン・ブレード!」


左右の手先にそれぞれ橙色オレンジ水色シアンの光のやいばが現れ、最接近してきていた3体を瞬殺した。


「まず、3体!」


そのしかばねを気にも止めず次から次へと押し寄せてこようとする魔獣の1体を踏み台にして飛び上がると、魔獣の群れの中に落ちていった。


落ち入りながら1体斬り、着地と同時に体を竜巻の様に回転し、回りの魔獣を斬りいた。

それを繰り返し、全魔獣の外側に辿り着いた。

密集状態でまともに動けない状態の魔獣を高速で動いて次々に斬り、残り50体くらいまで減らした。

だが、


『さすがにこの数は、』

『相手するには多すぎんで。』


すでに腕輪ブレスの宝石の光がかなり弱くなり、高速移動も出来なくなっていた。


『そろそろ、』

『限界っぽいな。』


動きが止まり、あからさまに疲れを見せているサリシスに、


「ランタル様のおっしゃった通りだ。

 動けなくなったようだな。」


近くに居た魔獣の肩の上からラアビブが声を掛けた。


(16)


「あっと言う間に10体程殺られたか。

 凄まじい速さだな。

 だが、ランタル様の仰る通りなら、長くはつまい。」


ひとりちながらラアビブは戦況を見つめいた。

どんどん魔獣の数が減らされていく。

だがランタルの言葉は絶対。

信じ、待った。

その時、サリシスの光剣の光が弱まっているのに気付いた。


勝機。


そう感じたラアビブは残っている魔獣を足場に移動し、サリシスに接近した。

サリシスの動きが止まる。


『案外、楽だったな。

 さすがはランタル様。』


そんな事を思いながら、


「ランタル様のおっしゃった通りだ。

 動けなくなったようだな。」


サリシスに強気な声を掛けた。

変身の解除が迫りつつあるサリシスは、


「なんやそれ。

 まだ全然動けるわ。」


無理やり体を動かし、ラアビブが乗っている魔獣に斬りかかった。

が、光のやいばにエネルギーが残っていなかった。

魔獣に到達する前にやいばが消えた。


『あかん、最悪や。』

『こんなとこで変身解除してもたら、』

『踏み潰されるやろな。』

『こんだけに踏みまくられたら、』

『加護も持たんやろな。』


そんな最悪の事態を想定していたサリシスの耳に、


「ままをいピめるなぁ!」


ポトフーの声が届き、ラアビブに向かっていく姿が見えた。


(17)


木に止まって様子を見ていたポトフーとポティロはサリシスが戦う姿をじっと見ていた。

そんな時、ラアビブが魔獣の肩から肩へと移動を始めたのを目にした。


「アレ、アイツドコ(何処)()クンダろ?」


ポティロの問い掛けに一瞬いっしゅん考えを巡らせたポトフーが、


「ままのとこなの!」


気付き、声を上げるとラアビブの後を追った。


「チョ、()ッテよー。」


ポトフーを追って飛び出したポティロだったが速度ではかなわず、自身の最高速で必死に追い掛けた。

ポトフーはポティロの事など眼中になく、2人を守る、その気持ちが速度を早めさせる。


「ランタル様のおっしゃった通りだ。

 動けなくなったようだな。」


そんなラアビブの声が聞こえ、


「なんやそれ。

 まだ全然動けるわ。」


余裕のなさそうなサリシスの声が聞こえた。

そして攻撃しようとしたサリシスの光の刃が消えた。

好機、と感じラアビブが動こうとした時、


「ままをいピめるなぁ!」


叫びながらポトフーがラアビブに向かって行った。


(18)


「ポトフー!」


ポトフーがラアビブに突っ込んで行くのが見え、サリシスの叫びが響いた。

小さい体での攻撃はラアビブを守るように動いた魔獣の手にはたき落とされた。

ポトフーは木に叩きつけられ、地面に落下したが、


ピたかったのぉ。

 でも、負けなピのぉぉぉ!」


痛む体を動かし飛び上がった。

ポトフーの相手を魔獣に任せ、ラアビブがサリシスの肩に飛び乗り、


「俺の勝ちだ!」


叫びながら両手でサリシスの首に触れた。


バチバチ!


ラアビブの両手から黒い雷が発生し、それがサリシスの首を1周した。

そして黒い雷が黒い首輪に変化した。


「なんや、これ!」


引きちぎろうと首輪に手を掛けた瞬間、


バチバチバチッ!!!


と首輪から発生した黒い雷が首から下の全身に絡み付き、しびれさせ、


「ぐわぁぁぁぁぁ!!」


サリシスが苦悶の悲鳴を上げた。


『なんや、これ。』

『加護されてんのに、』

『『めっちゃしびれるし、痛い、やん。』』


2人がダメージを受けながら話していると、エネルギーが無くなりかけているのを感じた。

首輪から手を離し、しびれが止まると、ラアビブに目を向け、


「これで勝った思うなや。

 絶対、吠え面(ほえづら)かかしたるからな。」


負け惜しみっぽい言葉を投げつけた。


「それはランタル様が作られた拘束具だ。

 それを付けている限り、この森から出る事も、巨人になる事も不可能。

 お前に勝ち目など、ない!」


ラアビブの勝利宣言ととれる言葉が響いた。

その時、小さな影が近付いて来るのが見えた。

ポトフーが魔獣をかわしながらこちらに近付こうとしていた。


莉紗絵ホクス火球ファイヤー・ボールいけるか?』

『ぎり1回やったら。』

『頼むわ。』

『頼まれた。

 激しき炎よ、火球となりて、焼き尽くせ。

 ファイヤー・ボール!』


サリシスの右手の平に火球ファイヤー・ボールが発生した。

それに気付いたポトフーが火球ファイヤー・ボールに突っ込んで行った。

炎エネルギーを吸収したポトフーが成体へと変化した。

のと同時にサリシスが光に包まれ小さくなっていった。


「マザー!」


近くの魔獣3体を炎で焼いて、叫びながら降下すると、変身が解除された莉紗絵ホクス紗都美ミミナを両足で掴んだ。


「ポトフー、一旦逃げるんや。」


紗都美ミミナの指示に、


「わかりました、離脱します。」


答えて木々の隙間に入って行こうとした。


「逃がすか!」


ラアビブの叫びに魔獣が反応し、ポトフーを捕らえようとした時、


フッ


と姿が消えた。


「消えた、か。

 まさか妖精まで連れてきていたとはな。

 楽しませてくれる。

 だが、その拘束具を着けている限り、逃げられはしない。

 ゆっくりあぶり出してやる。」


ラアビブは待機させていた小型の魔獣50体を森の捜索に解き放った。


「小娘共、せいぜい楽しませてくれよ!」


不敵な表情で発したラアビブの蹂躙じゅうりん宣言が響き渡った。


(19)


「小娘共、せいぜい楽しませてくれよ!」


不快感を感じさせられるラアビブの声から遠ざかるように、木々をすり抜けるように飛んでいたポトフーに、


「ポトフー、そろそろ、下ろして、や。」


苦しげな紗都美ミミナの声に、


「マザー、すぐ下ろします。」


答え、少し広くなった場所に、地面スレスレまでゆっくり下りると、そっと2人を離した。

そして自身も地上に下りた。


「とりあえず、補給、や。」

「せ、やな。」


莉紗絵ホクスとミミナは腕輪ブレス収納ストレージからいつもの顔サイズどら焼き(つぶあんらしい)を大急ぎで平らげた。


「ふぅ、とりあえず。」

「落ち着いたわ。」


言いながら、一緒に取り出していた飲み物で喉を潤した。

そして、


「うっ、、くっ、、が、ぁぁ。」


莉紗絵ホクスが首輪に両手を引っ掛け、壊そうとしたがビクともせず、電撃で消耗するだけだった。


「やめときて。

 ランタルが絡んでるんや。

 簡単には壊れへんって。」


言いながら自分の首にはまった首輪を指ではじいてみた。


パリッ


と一瞬小さく雷光を発し、静電気くらいの痛みを感じさせた。


「けど、鬱陶し(うっと)いで、これ。」


もの凄く嫌そうな顔で言ってくる莉紗絵ホクスに、


「チャウダーやったらなんとか出来るかもしれん。

 なんとか梨深さん(パプリ)らが来るまで耐えんとやで。」


紗都美ミミナが声を掛けた。


「長期戦、やな。」

「やろな。

 変身出来(でけ)へんし、ポトフーとポティロがたよりなんやで。」

たのんだで。」


2人にたよられ、


「マザー、まかされました。

 必ず守ります。」

「ガンバルよ。」


ポトフーが真面目に、ポティロが控え目に答えた。

その時、


グルルル


唸り声を発しながらサーベルタイガーが3体、木の陰から姿を現した。

直ぐ様、ポトフーが火炎弾で攻撃して3体を瞬殺し、エネルギー切れで幼体に戻った。


「って、戻るの早いわ。」

ちから使い過ぎや。」

「ゴメンなのぉ。。」

逃げる(にげん)で。」


言うや、森の奥へと消えて行った。


その頃、地球に1機の宇宙船が近付いていた。

如何だったでしょうか?

これにて10話終了です。

次回、いつもの閑話を挟んで11話に突入します。

あの人がついに。

そして。。

楽しみにして頂けたら嬉しいです。

次回は一応、水曜更新予定。

よろしくお願い致します。

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