表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/69

第8話「地底湖からの侵入者、巨大な蟹を料理しろ! VSジャイアントソォーンクラブ」(1)

第8話の1を公開しました。

まだ妖精島編続きます。

そしてついにあのキャラが再登場します。

出すタイミングをずっと考えてたんですよ。

やっと出せました。

そんなまた色々盛り盛りになりそうな8話。

楽しんで頂けたら嬉しいです。

(1)


ピッ!


扉の前に立つ女性が扉横の壁面へきめんに付属しているインターホンのパネルに指先で触れた。

パネルの色が赤から通話可能をしめす緑に変わったのを確認し、


「メリシスです。」


マイクに向かって告げた。

スピーカーからの返事はなく、入室をうながすように扉が開いた。


「失礼します。」


メリシスが一礼いちれいし、室内に入ると静かに扉が閉ざされた。

部屋の奥にしつらえられた格調のある机に近付き、


「メリシス研修生、参りました。」


緊張気味に声を掛けた。

そこに座っていた男、宇宙連邦警察の長官はゆっくり立ち上がると、応接用に置かれたソファの方に移動した。

ゆったりしたソファに腰を下ろした長官テリシムは、


「座りたまえ。」


対面のソファに座るよううながした。


「失礼します。」


メリシスは指図さしずに従いソファに浅く腰掛け、


「今日はどのような、、」


質問しようとした言葉を打ち消すように、


「レリシス捜査官の宇宙船ふねが戻ったのは?」


長官テリシムが問い掛けた。


「戻られたのですか?」


まだその事を知らなかったメリシスは問い返した。

長官テリシムは少し表情を曇らせながら、


「良くない、話だ。

 心して聞いてくれ。」


言いにくそうに声を掛けた。


「はい。」


長官テリシムの重い雰囲気に緊張しつつもメリシスは嫌な気持ちがあふれてくるのを感じていた。


「レリシス捜査官が、殉職じゅんしょくした。」


長官テリシムの言葉に、


「そう、ですか。。」


メリシスは短く答えた。

雰囲気からそうであろう事は予想出来ていた。

それでも容易たやすく受け入れられるものではなかった。

信じたくない事実に脳が受け入れるのを拒否している。

そんなメリシスに追い打ちを掛けるように、


「ソルがレリシス捜査官から預かった伝言がある。

 聞くかね?」


長官テリシムが告げた。

それは姉から自分に贈られた最後の言葉だろう。

聞けば全てが終わってしまう。

聞きたくない、とゆう気持ちを押し込み、


「お願い、します。」


言葉を絞り出した。

長官テリシムは何も答えず右手を動かし、目の前の空間に淡く緑に光るモニターとキーボードを表示させ、キーを操作すると部屋の天井に埋め込まれいるスピーカーから小さなノイズが聞こえた。

そして、


「約束守れなくなった。

 スマン。

 私より優秀な捜査官になってくれ。

 ・・・じゃあな。」


姉、レリシスからのメッセージが流れた。

数日前、通信で会話して以来の姉の声が、心を揺らす。


『食事に行こう。』


そんな約束をしていた事を思い出す。

その姉とはもう会うことが出来ない。

そんな思いがじわじわと広がってきていた。


「それで、だ。」


重い雰囲気を払拭ふっしょくするように長官テリシムが話を始めた。


「メリシス研修生を本日付で捜査官に任命する。

 そして最初の任務に就いてもらう。

 第12118番辺境域を調べてきてくれ。」


それは異例の任命だった。

メリシスの研修期間はまだ一月ひとつきほど残っていた。

研修生の中では首席トップだったが基本、研修が切り上げられるのはきわめて異例だった。


「レリシスが最後に訪れた場所を見てきなさい。

 それが私に出来る唯一の事だからね。

 けど、調査してくるだけだ。

 無茶な事はするなよ、メリシス。」


それは長官ちょうかんとしてではなく、叔父としての発言だった。

その言葉にこらえていた涙があふれた。


「ありがとう、叔父様。」


メリシスは涙を流しながらも笑顔で告げた。


「しっかりな。

 戻ったら正式にランタル捜査のチームに加えるつもりだ。

 頼んだぞ、メリシス捜査官。」


叔父である長官テリシム温情おんじょうに答えるように、


拝命はいめい致します。」


力強く受諾じゅだくの言葉を発した。

そして立ち上がり、一礼いちれいしてから、


「失礼します。」


と声を掛け長官室を後にした。

すでに涙は止まっていた。

その目には決意の光が宿っていた。


(2)


コンコン!


由維キャロンの部屋の扉をノックする音が聞こえた。


「は~い!」


返事をし扉を開けるとリカーラが立っていた。


「リカーラさん、こんな時間にどうしはったんですか?」


由維キャロンの問いに答えるように、


「明日の下での定期作業にあなたの同行の許可が出たわ。

 明日の10時頃に都市”プローラ”に下りて物資等の搬入を行うのであなたにも手伝ってもらいます。

 空いてる時間は好きにすると良いわ。」


用件だけを伝えてきた。


「わかりました。

 時間までに監視室に行ったらええですね?」


由維キャロンの問い掛けに、


「ええ。

 遅れたら置いていくのでそのつもりで。」


答えると用件は終わったと言うようにさっさと部屋から離れて行ってしまった。


「ほんま、愛想あいそのない人やな。」


ひとちりながら扉を閉じた由維キャロンは、


「これで梨深りみと話が出来る。

 色々準備しとかなあかんな。」


スマホを取り出すと、リカーラから受け取った本をカメラで撮り始めた。


「これはかなり時間かかりそうやな。

 けど、これを梨深りみが読んだら良い(ええ)意見出してくれるはずや。

 さって、がんばろか!」


鼓舞こぶするように強く言葉を発し作業に取りかかった。

そして由維キャロンの準備は深夜まで続くのだった。

途中、何度か挫けかけたのはナイショの話。


そして危うく寝過ごしそうになったのも。。


(3)


ぐぅぅぅぅぅ!


莉紗絵ホクス紗都美ミミナとポトフーのお腹が盛大に鳴り響いた。


「「腹減った〜!」

「お腹すピたの〜。」


同じように空腹を訴えるポトフーの言葉を耳にして、


「おお、ポトフー、」

しゃべれるんか。」


驚きながらも嬉しそうに2人が尋ねた。


「ママぁ、お腹すピたの〜。」


ポトフーは飛ぶちからもないようで地面にころがり羽をパタパタさせながら空腹をうったえている。

その姿に、


「ポトフーはほんま可愛いわ。」

「もう癒し以外の何者なにものでもないわ。」


などと言いながらによによしつつ腕輪ブレスから顔サイズどら焼きを取り出した。

莉紗絵ホクスが少し千切って手のひらにのせてポトフーの前に差し出し、自身もかじりつく。

紗都美ミミナも同じようにかじりついた。

2人と1羽は、


「「うんま~!!」」

「うんま~なの!!」


心底美味しそうな表情で声を揃えて感想をべた。


「もぐもぐ、今回はチョコクリームやな、もぐもぐ。」

「もぐもぐ、皮の甘さを抑える事でチョコクリームとの相性が良く(よう)なってるやん、もぐもぐ。

 もぐもぐ、って、鳥にチョコ食べさ()いいの(ええん)か?、もぐもぐ。」


そんな事を思いつつポトフーを見ると、


「もっと、もっとなの~。」


莉紗絵ホクスの差し出したのをたいらげ、おかわりを要求していた。


「もぐもぐ、何とも(どないも)なさそやな、もぐもぐ。」


苦笑しながら今度は紗都美ミミナが自分のを千切って差し出した。

ポトフーはそれもあっとう間に平らげ満足したようで、


「おピピかったよ~。

 お腹ピっぱピなの~。」


言いながら飛び上がると2人の周りをぱたぱたと飛び回った。

そんなポトフーに、


「もぐもぐ、しゃべれるようになったんやな、もぐもぐ。」


莉紗絵ホクスが話し掛けた。


成体化せピたピかしたからしゃべれるの。」


ポトフーが元気に答えた。


「もぐもぐ、たまに”ピ”ってじってるんは何でなん?、もぐもぐ。」


今度は紗都美ミミナたずねた。


「この体だとそうなっちゃうの。」


どうやら幼成体の時は”い段”が”ピ”になるようだが、本人は特に気にしてないようだ。

莉紗絵ホクス紗都美ミミナも食事を終え、ほっと一息ひといきついていた。


「そなんや。

 可愛いから全然いい(ええ)ねんけど。」

「ところで何でまた小さく(ちっこ)なったん?」


莉紗絵ホクスの問いに、


「あの大きさになるのはものすごピ”エネルギー”がピるの。

 ”炎エネルギー”をピっぱピもらったらなれるの。」


ポトフーがしっかり答えた。

しゃべり方はおさなくなってはいるが知識そのものは成体の時と変わらないようだ。

そうやって話していると、


「お二方(ふたかタ)、グリフォンを倒して頂きありがとうございましタ。

 これから晩餐ばんさんの用意をさせて頂きますのデ、屋敷の方にお戻り下さイ。」


島長アスクオが割って入ってきた。

そんな申し出に、


「晩餐ですか。」

「おお、何かリッチ感あるやん。」


2人の目が輝いた。


「コノシマ()リョウリ(料理)ハスゴクオイシイ(美味しい)ンダよ。

 タノシミ(楽しみ)ニシテテよ。」


ポティロが付け加えた。


「島独特の美味しい料理かぁ。」

「めっちゃ楽しみや。」

「楽しピなの~。」

「おお、ポトフーもか。」

「ええやん、ええやん。みんなで楽しも。」


ワイワイ喋りながら4人と1羽に、


ワゥッ!


存在を主張するようにチャウダーか一吠ひとほえして付いていった。

如何だったでしょうか?

双子と融合したレリシスの妹、メリシス再登場です。

と言っても1話の1でちょこっと会話してただけですが。。

今後の展開に必要なキャラだったので出すタイミング調整してました。

双子達と絡むのはもうちょい先やけど。

そして由維も動き始めました。

なので今話は。

これからの展開も楽しんで頂けたら嬉しいです。

よろしくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ