第7話「空に挑め、炎の復活! VSグリフォン再戦」(5)
第7話の5を公開しました。
ほんとは今回で7話目が完結するはずだったのですが、いつもの倍くらいの量になってしまって。。
2回に分けました。
申し訳ありません。
今回は梨深側の顛末です。
梨深と智佳がどんなバトルを繰り広げたのか?
楽しんで頂けると嬉しいです。
(17)
「”試す者”か~。
何でうちらが~あんたに試されなあかんのかな~?」
梨深がクォリュシュに皮肉まじりに問い掛けた。
「理由?ソンナモノハ知ラナイワ。
主カラハ私ト戦エル力ガアルカ”試セ”ト言ワレタノヨ。」
そんなクォリュシュの答えに、
「ほんなら~その”主”ってのは~どこの誰な〜ん?」
梨深はクォリュシュの言葉の中の気になった事を尋ねた。
「偉大ナル我ガ”主”ニツイテ聞キタケレバ私ヲ倒ス事ネ。
力ナキ者ニハ何モ教エ、ナ、イ。」
語尾に茶目っ気を加えながらクォリュシュが答えた。
「あ〜何かムカっとするな〜。
あないな事〜言ってるけどどうする〜智佳〜?」
クォリュシュの話を大人しく聞いている智佳に声を掛けた。
「そんなん決まってるっすよ。
ぶっ飛ばすっす!」
意気揚々(いきようよう)と答えるオーニオに、
「は〜。
ま〜そう言うと思てたけど〜、ほんまブレへんな〜。」
少し呆れ気味に返した。
「梨深さんは「箱」の方を頼むっすよ。
セラミネが苦しそうなんで早めに、でお願いするっす。」
智佳の言葉でセラミネの方を見ると、
「死なないで、セシリネぇ。
血が、血がいっぱい出てるよぉ。。」
座り込み頭を抱え、涙を流しながら悪夢に苦しめられていた。
「しまった~影響範囲に入ってたんか~。
こっちに~気を取られてもおてたわ~。
こっちは任せとき~、そっちもしっかりな~。」
言うや腰のケースからドールを1体取り出し、
「ミックルス~ミニマムリリ~ス!」
「箱」の近くの人が居ない場所目掛けて放り投げた。
人間大(だいたい2m程)で解放されたミックルスが「箱」への攻撃を始めたのを見た智佳が、
「こっちも始めるっすか。」
クォリュシュを睨み付けながら言い放った。
「1人トハ舐メラレタモノネ。
簡単ニ潰レナイデヨ、オ嬢チャン。」
クォリュシュが挑発する様に声を掛けた。
「安い挑発っすね。
あんたが強敵だってのは肌でビンビン感じてるっすよ。
本気、出しても大丈夫そうっすね。」
挑発された事よりも強敵と戦えるとゆう気持ちが勝り意気が上がる智佳。
「ソレジャ、ソノ本気トヤラヲ見セテモライマショウカ。
オ、イ、デ。」
右手で”コイコイ”と、所謂”挑発のポーズ”を見せるクォリュシュ。
「まずは小手調べっす。
召喚複合武装、子、寅!」
智佳は速さと攻撃の武装を着装すると、クォリュシュに向かって駆け出した。
子のスピードで素早く動きながら寅の爪で攻撃を仕掛ける智佳。
それを余裕でかわしながらクォリュシュが、
「中々ヤルワネ、オ嬢チャン。
デモソノ程度ガ”本気”ナラ”試ス”程デモナイワネ。」
不満げな声を漏らした。
「とりあえずこんなもんっすかね。」
そう言うと智佳はスピードを上げ、一度距離を取った。
「アラ、逃ゲ足ハ速イノネ。
今度ハ本気ヲ見セテクレルノカシラ?」
少し楽しそうに声を掛けてくるクォリュシュに、
「そうっすね。
準備運動は終わったっすよ。
武装解除!
召喚複合武装、丑、寅、辰、亥!」
智佳は不敵な笑みを見せながら最強武装を装着し、
「じゃあ本気、行くっすよ!」
気合いの籠った言葉を発し、
ドン!
と地面を蹴って、クォリュシュに突進して行った。
(18)
「セラミネ~!」
声を掛けながら近付いた梨深はセラミネを優しく抱きしめた。
すると涙を流しながら悪夢にうなされていたセラミネの呼吸が静かになり小さな寝息が聞こえてきた。
「うちが触れてると~加護の力が伝わるんやね~。
ちょっと安心やわ~。」
安堵した梨深はセラミネをそっと自分の膝に寝転ばせ、優しく頭をなでながらミックルスの様子を窺った。
鎮座する「箱」をガンガンと殴り続けている。
「箱」の攻略法はまず物理攻撃でダメージを与え続ける事。
「ミックルス~そろそろ”動く”で~気を付けや~。」
梨深の言葉に反応したかのように「箱」が震え出した。
「ミックルス~一旦離れるんや~。」
指示で攻撃を止め、一歩下がるミックルス。
すると「箱」が変形を始め、足が、腕が、顔が現れ人型っぽい姿に変わった。
(※イメージはGライタンな感じ。。)
そして変形し攻撃してくる「箱ロボ」を破壊出来れば攻略完了となる。
「箱ロボ」が至近距離から両腕を飛ばして攻撃してきた。
ミックルスはそれを胸で受け、弾き落とし、接近した。
そして組んだ手を振り上げると、「箱ロボ」の頭に叩き付けた。
グシャ!
と音がして「箱ロボ」の頭部がひしゃげ、動きが止まった
その胸部に、
「ミックルス~とどめや~。
ヴァイブレ~ション・パ~ンチ!」
梨深の指示を受けたミックルスの最強技(振動させた拳をぶつけ相手の体を振動波で破壊する)「ヴァイブレーション・パンチ」が打ち付けられた。
「箱ロボ」は激しく振動すると、
オォォォォォォォォォォ!!!
断末魔の叫びのような音を発し、崩れ落ちた。
「ふ~。
ゲームの時は~倒すの大変やったけど~あっさり片付いわ~。
ミックルス~、リタ~ン!」
人形に戻したミックルスをケースに仕舞い、智佳に目を向けると、
『あとは頼むで~智佳ちゃん~。』
声に出さず声援を送った。
(19)
智佳とクォリュシュの高速の攻防が続いていた。
智佳がクォリュシュの左肩の上から右下に向かって右の寅爪で引っ掻こうと振り下ろす。
それをクォリュシュは右半身を下げながら躱し、勢いのままに左脚を軸にして右方向に回転しながら右回し蹴りで智佳の右側頭部を狙う。
智佳は瞬時にしゃがんで蹴りを躱し、しゃがんだ状態からクォリュシュの左脚を右足払いで攻める。
クォリュシュは空振りした右脚の勢いに合わせて体を捻らせ空中に逃れた。
智佳は足払いの勢いのままにでクォリュシュに背を向けると、後ろ回りで転がった。
のを足が上がったところで止めグッとためると、全身を一気に伸ばして宙に浮いているクォリュシュの横っ腹に両足で蹴りをぶちこむ。
宙に浮いていたクォリュシュは躱す事が出来ず蹴り飛ばされた。
クォリュシュは体を起こし、
「ナルホド、ソレガ本気ナノネ。
及第点ヨ。
ナラ、コレハドウカシラ?」
挑戦的な言葉を発すると姿がユラっと揺らいだ。
そして、消えた。
智佳は消えた事に驚いた様子もなく、
「そこっすね!」
言いながら何もない空間に右の寅爪で攻撃を仕掛けた。
その攻撃を受け止めたクォリュシュは、
「気配モチャント読メルヨウネ。
ナラ、コノ速サニツイテコラレルカシラ?」
消えたまま移動するスピードを上げた。
智佳は気配を感じとりながら攻撃するも、「察知から攻撃」とゆう反応動作に一瞬の間が出来てしまい捉える事が出来ず、攻撃は空を切った。
「くっ、間に合わないっす。」
智佳が弱気な言葉を口にした。
「ホラホラ、攻撃ノ後ニ隙ガデキテルヨ。」
言いながらクォリュシュが攻撃後の隙を突いて攻撃を仕掛けてくる。
智佳は4重武装の負担と受けたダメージで限界が近付いていた。
『あれさえ武装出来れば勝てるっすよ。
けど5重は、、無理っす。
武装し直してたら確実にやられるっす。
どう、するっすかねぇ。』
考えながら攻撃を続けるも当たらず、疲労だけがどんどん蓄積されていく。
『武装を追加出来れば、っす?
追加、、、そう追加っすよ。
ダメ元で、、、いや、絶対出来るっす。
限界を、越えるっす!』
ゲームの時には出来なかった5重武装。
武装を変更する時は1度解除してから再度武装し直さなければならなかった。
そんな自分の限界を越える、そう強く意識した時、右手の指輪が橙色の光を放ち、今まで全て銀だった指輪の丸い装飾が橙色の宝石に変化した。
力がみなぎる。
「召喚追加武装、午!」
新たな武装が加わった。
そして。
「グァッ。」
智佳の攻撃がクォリュシュを捉えた。
「隙ガ無クナッタ。。」
「察知から攻撃」の時の一瞬の間がなくなりクォリュシュは智佳の攻撃を躱せなくなった。
そんな智佳の寅爪攻撃にクォリュシュの左足が切り裂かれ動きが止まった。
「見事ヨ。
何故急に隙ガ無クナッタノ?」
クォリュシュの問い掛けに、
「追加で武装した午はボクの攻撃範囲内に居る者の”気配”を”見える”ようにするっす。
普通に見て攻撃するのと同じ状態なんで隙は無くなるっすよ。
解説はここまでっす。
ボクも限界が近いんでそろそろ終わらせるっすよ。」
答え、両腕を広げながらゆっくり近付いた。
そして、
「竜口噛斬!」
と言いながら両腕でクォリュシュの胴を挟む様に閉じて、その勢いのまま交差させて体を両断した。
「見事ネ。
合格ヨ。」
言いながらクォリュシュの上半身が地面に落ちた。
「勝ったっすー!」
叫びながら智佳が背中から大の字に倒れこんだ。
如何だったでしょうか?
久しぶりに動きを文字にしました。
動きを感じとって頂けると良いのですが。。
一応、少な目に抑えてます。
って事で梨深側は決着しました。
続いて双子側は明日公開します。
楽しみにして頂けると嬉しいです。
よろしくお願い致します。




